オデオンで相撲映画 | Paris暮らし
フランス人女性監督が撮ったドキュメンタリー映画
「辛抱」という映画を見てきました。
フランス語名は「Tu sera sumo」君は相撲取りになる。

大島部屋に入門した北海道の高校を卒業したばかりの男の子の
毎日の早朝稽古、先輩達の世話や料理に洗濯、共同生活。
フランス人の目から見たら、驚きの連続のようで、
すごく詩的な映像で、楽しい映画です。

早朝に毎朝毎朝稽古場の土俵を清めている姿や、
ひたすら稽古をして筋肉をつけていく様子は、
本当に驚きです。人間って2ヶ月でこんなに
変われるんだなって。

でも、本人にしてみたら、毎日毎日
稽古に、掃除、洗濯、料理、
兄弟子の世話と同じ事の繰り返しで、
最初はおどおどしていた態度が
なにもかもがあたりまえになって。

稽古も試合もつまらないとさえ感じるようになって
そのつまらなく感じて飽きてきてからが
人間本当に成長するんだなあ。と、
いろんなことを考えさせられます。
何よりも顔と体つきが本当にお相撲さんになっていく
姿が、驚きです。つい最近まで普通の男の子だったのにー。って。

どこの世界も厳しいし、
どの世界も慣れてしまえば、
それほど面白いわけでもない日常になる。
でも、そこからが、本当にその世界での頑張りどころ
なんですよね。華やかに見える世界程そういうものですね。

毎日の稽古はきつくて痛くて
おもしろくなくて。

皆はもっと楽しくて効率のいいことを自由にしているというのに、
こんな狭いところで、こんなことして、
いったい何になるんだろう。という気分になりながらも、
一つのことをこつこつと
続けた人だけが見える世界があるのですよね。

この映画のすごいところは、
本人も周りも全くカメラを意識していないところ。
ここまでカメラを意識させないで
映像を残せるのはすごい。

私が一番ぐっときてしまったのは、
彼がお姉ちゃんと電話で話す時のお姉ちゃんの声。
たいした話はしていないし、
どう?元気?なんか足りないものない?
なんていうあたりまえの会話だけなんだけど。

お母さんが亡くなっている事もあるかもしれないけど、
このお姉ちゃんのすっごく心配しているけど
それをあんまり出さないようにしている優しい声が
すごくいい。

彼が相撲をやめたい。辛い。と言った時の
お姉ちゃんの対応にも、なんか感動してしまった。
家族って、いいなあ。って。

外人から見た日本って、
またぜんぜん見ているところが違うのですよね。
美しい映像に仕上がっていて、
なんか、日本に行ってみたくなります。(笑)

小さな会場での上映ですが、
結構人が入っていました。
とてもいい映画なので、音声は日本語だし、
フランス人といっしょに
フランス語字幕で日本のドキュメンタリーを見るというのは、
楽しい経験です。

年代が近いからいっしょに行ったA君も楽しんでいた様子。
どう?ああいう生活。と聞いたら、
「ぜーーーーったい、むり!!!」
と、日本語で答えていた。(笑)

会場の人達は、あの
「♪ひがし~ なんとかやま~」と名前を歌うように言うのが
すごい!とか盛り上がっていました。
こういうドキュメンタリーを見ると
日本ファン、相撲ファンが確実に増えますね。
私だって、見に行きたいもの。

ドキュメンタリー映画ってすごいなあ。
mも撮ればいいのに!きっといい映像がとれるよ!
なんて言ってみたけど、
どこにそんな時間と予算があるんだよー。
と即答されましたが。(笑)

いやあ、フランス人の見る日本って、
また視点が違うのですよね。
すっごく楽しかった。
フランス人の友人やご家族といっしょに是非!

やっぱり、皆で行く映画は楽しい。
また来週も行きたいな。

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