耐震構造・耐震施工について② | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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耐震構造・耐震施工について

AM2:00前に地震がありました。


地震は震度4とテレビにテロップが流れました。揺れは10秒もありませんでしたが、久しぶりの揺れでした。(震度4は小矢部市水牧で高岡市福岡町は震度2でした。震度2でもけっこう揺れるもんですね。)
ほんと、北陸はほとんど地震が無いので少しの揺れでもビビってしまいます。
震度4(記事を書いた時は震度4というテロップが流れましたが実際は震度2でした)の体感はすこしビビりましたが、このくらいならセメント工法の施工でもお墓には何の影響もないでしょう。

耐震構造・耐震施工が効果あると思われるのは震度がどのくらいでしょうか?

どちらにしろ地面に亀裂が入った場合はどんな耐震構造も耐震施工も防ぎようもありません。

今日の震度4程度の地震では全く影響がありませんので、万が一という状況は「震度6弱」くらいと考えていいのかもしれませんが、それは地形によって大きく変わります。


能登半島地震


私が今まで一番大きな揺れを感じたのは
能登半島地震wiki
2007年のこの地震でした。

輪島の古い町並みでは家屋が崩壊し、七尾の寺院ではお墓が将棋倒しで倒れ、能登地方では神社の鳥居が根元で折れたり、忠魂碑が60cmほどもずれてしまったりとかなりの被害がでました。

ちょうど私は富山市の事務所でお客さんと商談をしており、お客様は迷わず良い構造のお墓を選ばれました。
富山市が震度5でしたが高岡市は震度4、氷見市が震度5。

お墓にはどのような影響があったのでしょうか?

氷見市は竿石がずれたり回転したりという被害が多く発生しかなりのお墓に影響が出ました。
富山市は古いお墓で目地が切れてしまってるお墓が倒れましたがそれほど多くの被害はありませんでした。
私の住む高岡市はほとんど影響がありませんでしたが、なぜか私の町内のお墓がかなり被害をうけました。

記録では震度4なのですが、二上霊園などでは全く被害はなかったのですが私の町内だけはかなり被害がありました。

崩壊したお墓が1基、ドン付け工法のお墓が隙間が大きくなって解体し組み直し、被害の多くは竿石のズレで済みました。
高岡市でも私の町内だけが被害がありました。

これは地形によるものだと思います。
平地より10mくらい高い丘の上にお墓が建っていたからです。
また当時は「ボンド工法」で建てられたお墓は1基もありませんでした。
それに同じ場所に建ってたお墓でも全く影響がないお墓もいくらかありました。

古いお墓は仕方ないとしても、被害を受けたお墓を「ボンド工法で」建てていたら全く影響はなかったと思います。
平成に入ってから建てられたお墓の被害のほとんどは「竿石のズレ」だからです。
それ以外の被害はありませんでした。

氷見市のお墓も同様です。(古いお墓はそれ以上の被害はありましたが)

ある石材店さんに聞きましたが氷見で建てたボンド工法のお墓は全く影響がなかったそうです。

洋墓は和墓より地震に強いのか?


この地震の後から「和墓より洋墓のほうが地震に強いのですか?」という質問をよくされるようになりました。

結論から言いますが、全くそういう心配は必要ありません。気にしなくてはならないのは「セメント工法」か「ボンド工法」か?です。

まずボンドでお墓を建てた場合、地面に亀裂さえ入らなければ震度6でも大丈夫だと思います。(すいません、憶測です。何の根拠もありませんがボンドを使ったお墓は壊さないと解体できないくらいです)
震度7は体験したことがないので分かりません。おそらくどんな耐震対策も無意味だと思います。

またこのような大きな地震の場合、自分の家のお墓が耐震構造・施工でボンドで建てられたとしても、周りのお墓が古いお墓だったりセメント工法だったり何の対策もしてなければ倒壊する可能性はかなり大きいです。

その場合、運が悪ければ倒れたお墓は自分の家のお墓に倒れ掛かり石が欠けるでしょう。
いくら自分のお墓を完璧な耐震構造・施工にしても隣接するお墓がセメント工法で何の耐震対策もしていなければ倒壊は免れないので自分のお墓にも何かしらの影響があります。
耐震工法は周りのお墓も耐震対策をしていなければ意味がないのではないかと思います。

耐震構造・耐震施工は必要なのか?


無いよりあったほうがいいでしょう。
ボンドを使ったお墓を解体するのはお墓を壊してしまわないといけないくらい大変です。
それだけ接着力が強いのです。
ただし、ボンドの対応年数は何年ほどなのか分からないので断言はできません。
まだ誰もボンドで建てたお墓の100年後を見てはいないのですから。

ある石材店さんに聞いたのですが、昨年新しく建てたお墓でトラブルがあって竿石、上台、角台の3つの石を交換しなくてはならなくなって、取り外す作業だけで朝から14時までかかったそうです。
壊さないとお墓を解体できないほどです。
(ここで石材店のわけのわからないトーク、ボンドを使ったら壊さないといけないのでお墓のどこかが欠けたら修理費はかなりかかります、セメントの方がいいんですよ。などど言われたら消費者は信じてしまいます。)

接着面にボンドを塗って、目地を同じくボンドで、そうするとお墓を逆さまにしても全く問題はありません。
実際にボンドで建てられたお墓の解体を目撃すると、何でゲルとかシリコンのマットが必要なんだろうか?と思うのですが・・・
それほど解体は大変なんです。

なぜお墓を解体するの?って思われますが、いろんな理由があります。
石材店が文字を間違えて彫刻した時とか、施主名に奥さんの名前も彫ってあったのが離婚されて、、、とか。

必要ですかと聞かれたら、無いよりいいでしょうねと答えるしかありません。

問題はその価格です


ここでまた大阪メモリアルパークの安部さんの記事を引用させていただきます。
お墓の耐震構造について
マイベストプロ大阪の安部さんの記事です。
最近の地震などの状況を見てしまうと、耐震について気になるのはやむ終えないかもしれません。
現在では、色んなタイプの耐震部品も出回っていますが、効果についてはメーカー情報を参考にする以外に手がなく費用対効果も見極めずらいのも事実です。

いずれもそれなりに効果はあると思いますが、費用ばかりかかって過剰品質になってしまうことの無いようにくれぐれもお気をつけ下さい。
これからお墓を建立される方、何でもかんでも進めてくる業者ではなく、このあたりの費用対効果までアドバイスしてもらえる業者さんを選ぶことも大切な点だと思います。

耐震構造でホゾをつくった場合は才数があがります。
才数が上がれば価格もあがります。
ステンレスの芯棒を通す場合は石の量は変わりません。

安部さんの記事は耐震施工について書かれているのでしょう。
石材店が地震対策をしたほうがいいですよと提案すればお墓を購入する側は地震で壊れたお墓の写真などを見せられば「お願いします」と言うしかないです。

問題はその価格です。

ゲルやシリコンを入れただけでどのくらいの施工費を請求されるかが問題ではないでしょうか?