文字彫刻のトラブルの件のその後 | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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文字彫刻は慎重に行いましょう。



こちらの相談者の方は彫刻文字が自分の思い浮かべていたイメージと違って、その後の石材店の応対に疑問を感じていらっしゃいました。

見積価格ですが最初は口答で七十数万円と言ってたのですが、実際に提出された見積書は四十数万円でした。

担当者はそれほど経験がある営業ではなかったようですが、この場合のように口答で言った価格と見積価格が大幅に違うだけでお客様は担当者を信頼できなくなります。
いくらその後に謝っても無理なんです。

その後にあと10万円価格を落とし見積価格は三十数万円になりました。

結果としては竿石の交換は行わないことになりました。

私から相談者の方へのメール



何十万出してまでも交換というのは、やや考えものかと思っておりました。

中略

過去のお客様なんですが、自分で直筆で書いた文字を
パソコンで文字をおこして原寸見本までもっていって承認していただいてから彫刻したのですが、
出来上がってから「気に入らないから無償で交換してくれ」といわれたお客様がいました。
これ、ちょっと酷くないでしょうか?

自分で書いた文字でさえも文句をつけたくなるのが彫刻文字なんですから
普通の文字での印象が違うというのは、けっこうあるんです。
「あと5cm上にしてほしかった」とか
文字の場所のちょっとした位置が思ってたよりも
下だったとか
上だったとか。

これは原寸見本を渡していても起こるのです。

石材店の展示墓には文字が彫刻されてはいません。
それと同じお墓が墓地に建っていたら、
文字に黒や白の墨が入っていただけでも印象がちがいます。

そのくらいイメージというものには個人差があります。

中略

竿石の交換は後からでもできるので、将来竿石を交換したいときに今の見積価格でできるという約束をして今回は見送られたらどうでしょうか?


洋墓のお墓の彫刻文字については過去の経験からでも
「もう少し大きければよかった」
「もう少し小さいほうがよかった」
「少し上のほうに彫って欲しかった」
「少し下のほうに彫って欲しかった」
「やっぱり墨をいれればよかったかな」
「やっぱり墨をいれない方がよかったかな」
クレームとまではいきませんが、思っていたよりもややイメージが違うとつぶやかれたお客様はいらっしゃいます。

私は相談者の方には
霊園で他のお墓の彫刻文字をたくさん見てください、今のお墓の彫刻文字は確かに少しは小さいのですが、他のお墓の彫刻文字をたくさん見る事によって少しは納得できるのではないでしょうかとアドバイスをいたしました。

相談者の方からのメール

本日、お墓を見に行ってきました。
結論から申しますと、修理・交換はしないことにしました。

中略

削り落とす作業でも20万円だったので、20万円出してやるか・・・といったら
やらないという結論に至りました。

先ほど、石材店に連絡したところ、
担当者が職人さんと現場に行き、いろいろ確認してくださっていたようです。

中略

主人も1番最初のときほど違和感は感じなかったようです。

数年後、やっぱり・・・ということになったら、いただいた見積もりからスタートで・・・
ということもお願いしておきました。

中略

感情的になって、いろいろ不満をぶつけてしまい、申し訳ありませんでした。
ひとつひとつ丁寧にお返事いただき、本当にありがとうございました。
宮崎様がいらっしゃらなかったら、お墓参りに行くたびに、
モヤモヤした気持ちになっていたと思います。
時間はかかってしまいましたが、これで義父にもゆっくりしてもらえると思い、
ホッとしています。
本当に本当にありがとうございました。



最終的には竿石を交換することなく、相談者の方の気持ちも落ち着きました。

なぜこのような事になったのでしょうか?
  • 彫刻文字の原寸見本を提出しなかった。
  • 良く似たイラストが彫刻してあるお墓の施工例を見せなかった。
  • お客様に提示した見積価格が最初は高すぎた。
  • お客様に提示した見積価格がどんどん下がって行った。
  • 担当営業の応対に不満があった。

今回の件ですが、
担当営業は素直に上司に価格面などで相談をすれば良かったんですが、「自分で何とかしよう」という気持ちが強すぎたそうです。
頑張りすぎたのかもしれません。

修理価格ももう少し常識的な価格を最初に提示していればこういう事にはならなかったと思います。
初めて彫刻する文字やイラストの場合は、営業マンですらどのような仕上がりになるのか分かりません。
また彫刻するのは職人で、お客様の要望は営業マンが知っていて、それが職人にうまく伝わらなかったということが今回の事につながったのです。

お客様のイメージ
営業マンのイメージ
職人のイメージ
が違っていたわけです。

これをうまくまとめるには彫刻文字の「原寸見本」を提出するしかありません。
また事前に過去の施工例の見学も必要です。

私も初めて彫る文字やイラストの場合は原寸見本を提出していたとしても
「イメージと違うという印象を受けるかもしれませんよ」と話しておりました。

例えばお花を彫刻する場合はイメージと違うという印象を持たれる場合が多いので事前の打ち合わせはシッカリしておかなくてはなりません。

お墓が建った後に墨を入れたり入れなおしたりした事は何回かあります。

彫刻文字の打ち合わせは本当に重要なのです。