良い機会なので、記事にしたいと思います。
この記事を読んでみてください。
お墓について。現在まだ実家の両親はお墓を持っておらず、それについてお聞きした...
こちらの質問に対して回答したところ、次の回答者に「そのような建墓方法を勧めるのは祭祀方法をしらない無知な石材店だけです。」と言われてしまいました。
記事を読んでみられたら分かると思いますが回答に「両家墓」について書きました。もちろん私も両家墓は良くないという事を理解していますし、今まで一度も建てた事がありません。
相談者の立場から、あらゆる事を想定して回答したのですが上のような意見をたたきつけられるとは思いませんでした。
「お客さんの好きな墓を建ててあげなさい」
この言葉には続きがあります、「墓相のお墓を建てようというわけじゃないからね」と。お世話になった方から言われた言葉です。
お墓に関してインターネットで調べてる人は、時折堅いことばかり書いてあるサイトなどを見ると思います。
- 洋墓やデザイン墓は墓ではない。
- 先祖代々と彫刻してはならない。
- 戒名を竿石に彫刻する。
もちろん「墓相」について書かれたサイトでは普通の方々が建てられるお墓はほとんどNGです。「墓相」でなくてもしてはいけない事をいろいろ書かれているサイトを見てみなさんはどう思われますか?
洋墓やデザイン墓は墓ではないというのであれば、関東や東北で建てられるお墓の半分以上はお墓ではないのでしょうか?
先祖代々と彫刻してあるお墓はお墓ではないのでしょうか?
いまどき戒名を竿石に彫刻するお墓を建てる人がいるんでしょうか?
そして、両家墓は墓ではないのでしょうか?
もちろん上の4項目は正解といえば正解なのかもしれませんが、現代においてお墓を自由に建てたいという方に「正式な建て方はこのような建て方です、よってお客さんの希望にそうことは出来ません」という石材店がいるんでしょうかねえ?
私は消費者が好きなお墓を建てればいい思っています。
- 墓相のお墓を建てたければ建てればいいと思います。
- 洋墓やデザイン墓を建てたければ建てればいいと思います。
- 最低限の注意点だけは申し上げます。
私はこのように思って消費者にアドバイスをしています。おかしいでしょうか?
それが宗教家(僧侶の資格をもっているがお寺はないような人)とかが、お墓を建てる人の事情も考えず、「○○はダメです」とか「△△もダメです」と言っているのを見かける度に嫌悪感を覚えてしまうのです。
上のヤフー知恵袋で私の後に回答した人はまさに、こんな感じの人です。
自分の意見を押し付け、他の回答者を非難する。とても大人がやる行為とは思えません。
この方は僧侶の事を「ク○坊主」と発言されています。
重い話ですみません。昔の風習の残る地域の者です。
この記事の回答にこの方が答えた内容を以下に引用します。
お寺任せの永代供養など何の意味もありません。
供養は遺族がしてこそ意味があるのです。
また、祭祀を引き継いだ家でなくても、位牌を用意しても、供養をしてもいいのです。
ましてあなたは親戚ですから何の不都合もありません。
あなたの家の仏壇に、叔母家のまとめたお位牌を1基用意し、拝んでいってあげましょう。
本当なら位牌は開眼し、法要もお寺にしてもらった方がいいのですが、そんな業突く張りなお寺に頼むことはありません。
特別なことはしなくても、親族が手を合わせてあげるだけで供養となります。
仏教的にも何の問題もありません。
併せて、あなたの家の墓所内に小さな供養塔を建ててあげてもいいでしょう。
そこにお骨が無くても、手を合わせてあげるお墓がわりとなります。
墓標程度のものでしたら数万円で建てられます。
クソ坊主が何か言っても、「気持ちの問題ですから。」と言って無視してかまいません。
あなたの大好きだった叔母さん家のために、あなたのできる供養をしていけばいいのです。
きっと故人は喜んでくれますし、お釈迦様も褒めてくれますよ。
以上、引用しました。
書き込んだところがSNSではなくて公共の発言として不特定多数の人に見られてしまう場所ですから証拠は残ってしまうのに「ク○坊主」発言は過激かと。。
現に私が引用しています。(^_^;)
実際のお寺の住職さんは檀家さんが好きなお墓を建てればいいと思われてる方が多いですし、禁止されるのは
- 勝手に敷地を広げないで事前に打ち合わせてください
- 通路のじゃまになるので灯籠は建てないでほしい
- 極端に大きなお墓は建てないでください
もちろん厳格な事を言われる住職もいらっしゃいますが、それは稀です。
住職さんの中には檀家さんに自由にお墓を建ててもらいたいからと、指定業者を決めていらっしゃらない場合もあります。
今回は良い機会かと思いますので、今まで書かなかった事も書きます。
私は激安のお墓を求める人は悪いとは思いません。激安のお墓を建てて50年後にまた激安のお墓を建てればいいんじゃないでしょうか。
お墓が安いのは安い理由があるし、安いお墓を求める人にも何か事情があるからです。
金銭的に苦しくて、コンクリート基礎の上に小さなお墓を建てられる方もいらっしゃいます。
そういう方に○○してはいけません、などと言う石材店があったらバカと思われてもしかたありません。
どうしても「両家墓」を建ててくれと頼まれたら、本当は良くないんですよと説明して、数十年後に改装修理出来るような設計図を書いて「両家墓」を建ててあげます。
「両家墓」を建てると言うことはどちらかの家計が絶える事を意味しますので残ったご家族が将来お墓を一本化したいと考えた時に順応できるような設計図を書きます。
何か問題があるでしょうか?
全優石のニューデザイン対象に選ばれたお墓など、「これはお墓では有りません!」と言われるかもしれませんね。
- 竿石にガラスがはめこまれたお墓
- 竿石を貼りあわせて数種類の石で作ったお墓
- 上三段が同じ石でないお墓
このようなお墓なども「お墓ではない」と言われるんでしょうか?
関東や東北では「デザイン墓」を求める人が多く、そんなお墓を建てられませんなどと言ったらお客の半分以上のニーズに答えられない石材店になってしまいます。
行きつく先は「廃業」でしょうね。
「お墓のアドバイスをするならば、当事者の立場になって進言し主観を押し付けてはならない」と私は思います。
その反対に故人の為に良いお墓を建ててあげたいと思う人に激安のお墓を紹介してもしょうがないです。
墓相のお墓を建てたいと思ってる人には墓相のお墓を、
激安のお墓を建てたいと思ってる人には激安のお墓を、
デザイン墓を建てたいと思ってる人にはデザイン墓を、
良いお墓を建てたいと思ってる人には良いお墓を、
提供するのが我々の仕事です。
デザイン墓を建てる人に
「竿石に戒名を彫らなくてはなりません」と進言するんでしょうか?
「デザイン墓はやめて墓相のお墓にしなさい」と進言するんでしょうか?
それは「おせっかい」というものです。
違いますか?
私の次に回答した方は仏事やお墓にに詳しいようですが、石材店を経営しているんでしょうか?
石材店を経営してるなら分かると思いますが、これからのお墓の事情を考えたら現在の売上を維持していくのはとても大変です。
私たちが取り扱っているのは「超耐久消費財」なのですから、リピーターは100年後です。この事は以前の上司がいつも言われていました。
全く需要が無くなるとは思いませんが、今以上の競争力をつけないといけません。
現にほんの数年前まで「洋墓は墓じゃない!」と言っていた石材店が、洋墓を展示し始めました。
もし「両家墓」を建てたいと思ってる人が店に来店されたら断りますか?
断らないでしょうね。
お金をそこそこ払いますから「両家墓」を建ててくださいと言われて拒否する石材店があったら教えてください。
実際に拒否される石材店はあるでしょう、今なら。
しかし数十年後に同じ事を言っていられるでしょうか?
私は消費者の自由な発想に対応していける石材店しか生き残れないと言いたかっただけなのですから。