富山のお墓は地上カロートの笠墓
こちらのお墓は「万成」のお墓です。外柵(納骨室ではありません)の部分は「真壁中目」を使用しており、100%国産石のお墓です。
構造は地上カロートで笠石と呼ばれる上から4番目の石で納骨室を覆いかぶさる形になっています。
さらにカロート(唐戸)はくり抜き型であってつなぎ目がありません。水返しがついているので絶対に水が侵入いたしません。
このお墓に水が入るとしたら観音開きの扉の上に2mmくらいの隙間から(隙間がないと扉は開きません)ホースで水をワザとかける場合のみです。
このお墓は絶対に水が侵入しない、将来も修理の必要の無いお墓です。
水が侵入しない理由、将来修理の必要の無い理由
後ろを見てみましょう、カロート(唐戸)にはつなぎ目がありません。どこからも水が侵入しません。
つなぎ目のないくり抜き型の石を使っているので、石の接着が取れるという事はありません。最近はボンドを使うから大丈夫という石材店は、腕が下手な場合は石の合わせ目が綺麗になりません。さらに目地の幅が広くなってとてもみっともないのです。
石の合わせ目というものは水垢がついてしまいます。水垢は黒くなってかなりとれにくいのですよ。
富山型のお墓で注意しなければならない重要ポイント
- カロートは絶対にくり抜きにしたほうが良い
- 設計図の後ろに合わせ目の線が入っていないか確認する
- 安い見積書の場合は「合わせ目のカロート」の場合が多い
富山のお墓は外柵を除いて「30才が最低ライン」です。
関東のお墓は外柵を含めて「20才もありません」。
黒部や魚津のお墓は、お墓だけで「100才」くらいあります。
貼り合わせのカロートとくり抜きのカロートを比較した場合、呉西では15才、呉東では25才くらいの差がでます。一番安い石を使っても呉西なら30万円、呉東なら50万円くらいの価格の差がでます。
呉西の場合はお墓がそんなに大きくないので(全国的にはかなり大きいですが)、貼り合わせのお墓はあまり無いのですが、呉東の場合は使用する石によっては100万円以上の価格差があるので、「ドン付け工法」や「柱型工法」が採用される場合が多いです。くり抜きではありません。
くり抜きなのか
ドン付けなのか
柱型なのか
サッパリ分かりません。
「ドン付け工法」を指摘して「くり抜き」じゃないといけないのではないか、と尋ねたら「最近はボンドで施工します。ボンドは絶対に取れません」と言われます。
しかし誰も数十年後のボンド工法を見た事がないのです。お墓を建てる時にボンドを使用してまだ10年はたっていません。
50年後も大丈夫です!と、どうして言い切れるのでしょうか?
ドン付け工法は石材店によって、上手い下手があらわれます。柱型工法だと4つの柱を全て同じ高さに据えることが可能でしょうか?水平器をあてて目で見てるだけなのに。
今の御影石のお墓でくり抜きであれば100年以上はラクに持つとおもいますが、ステンレスは100年持つのでしょうか?
穴があいて虫や蛇が入ったり、蜂が巣を作ったりする事が無いとは言えないんじゃないかと思います。
2016年5月5日追記
くり抜き型を推奨してきましたが、墓石価格が徐々に上がってきており見積書にはくり抜き型と合わせ型の二つの構造の価格を載せるようになってきています。
多くの人は予算を決めておりその予算の中で最高の形のものを提供してあげるのが墓石営業マンの仕事です。
最初から見積もり価格を言ってはいけませんと私は書いてきましたが、何回か商談したら予算は言うべきです。
そうしないと話は進みません。
その時に担当者がどういう提案をしてくるか、それを判断基準にしても良いです。
貼り合わせ型でも晴天の日に石材用のボンドを使えば問題はありません。
予算に合わせて最良の建て方を考えて下さいね。