葬式と墓(エコノミスト9/20より) お布施・戒名の「値段」 | お墓の値段はいくら? 富山のお墓の営業マン・宮崎が正しいお墓の建て方を教えます。(富山・石川良いお墓研究所)

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週刊エコノミスト9/20特大号の特集、葬式と墓から



これが聞きたかったという消費者の方も多いはず、ただ葬儀費用も「お気持ち」の値段もかなりの差がある事は確認していただきたい。

いくら全国平均が51万円といっても、地域や宗派、寺院によって大きな差があるのは確かです。
あなたが分家なら本家に金額を聞いて本家より多く出さない事です。自分の生まれた地域ではない所で葬儀をするならば、葬儀社の社員に聞くのが良いでしょう。

8万円から、平均51万円 「お気持ち」の相場


「お気持ち」として、つかみどころのなかったお布施の額だが、近年は料金表示と体系化の動きがみられる。
緒方 欽一(編集部) 谷口 健(編集部)

仏式葬儀にかかる費用で最も不透明だと言われるのが、僧侶に渡す「お布施」の額だ。葬儀社からの見積書や請求書には計上されない。
日本消費者教会のアンケート調査によると、お布施の全国平均51.4万円だった

◆お布施の地域別平均
地域最低額~最高額平均
北海道10~90万46.4万
東北10~150万61.6万
関東:東・神・埼15~80万46.1万
関東:千・茨・栃・群5~150万55.7万
中部:愛・静・岐・長・梨50万
中部:新・富・石・福1~189万47.4万
近畿27~80万49.4万
中国31~100万67.2万
四国30~70万50万
九州・沖縄15~50万29.6万
全国平均 ―51.4万

全国をまとめて表にしていますが、本当はもっと細部に記述してあればよかったのだが。
例えば私の住む富山県と石川県で、宗教費用は富山県のほうが多い。結婚式や結納の額も富山のほうが多いのです。石川県の人は「富山に娘を嫁に出すな」と言われた時代もあったようです。
それに平均といっても、最高額は門徒総代を務めるような大きな会社の社長さんや資産家である場合が多く、それだけで平均をあげているようです。



また葬儀業界関係者に聞いたところ、一般的な相場は通常の通夜・葬儀で、戒名が「信士・信女」の場合は30~50万円、最高ランクの「院居士・院大姉」で80万円以上という。
こちらは天台宗の位牌の図で、
位牌がよくわかる
のサイトからお借りしました。
戒名とは仏門に入り仏様の弟子になったことをあらわす名前である。種類は庶民クラスから順に男性の場合は「信士」「居士」「院信士」「院居士」で、女性は「信女」「大姉」「院信女」「院大姉」になってる。
「院」を含む戒名は「院号」と呼ばれ生前に寺を建立したり社会的地位が高い人にのみ付けられる。



従来、お布施の額は「タブーとされる部分」で仏教界も「お気持ちであり、値段はつけるべきではない」という見解を堅持している。

今日ではその意味合いが変わってしまったのが実情だ。葬儀にかかるお布施は読経と戒名への対価となった。一方の仏教界も一部の僧侶が「うちの寺の決まりです」「寺格が高く、本山への上納金も高い」などと述べて檀家に100万円以上を要求するケースも出てきた。

一般サラリーマンで、葬儀に100万円のお布施は無理だろう。この部分がどうにかされないと、とくに分家の場合は檀家になろうとしないのではないでしょうか。



進むお布施額の開示



都市部を中心に菩提寺を持たない人が増えると共に葬儀に対する「価格」の意識が強まる中、お布施の料金表示と体系化を打ち出したのが2009年9月に葬儀市場に参入したイオンだ。
10年5月に「お布施の金額(目安)」を発表し葬式をせずに火葬のみをする「直葬」の場合、火葬場での読経と信士・信女の戒名で10万円通常の通夜・葬儀なら信士・信女で25万円、居士・大姉で40万円、院居士・院大姉で55万円など戒名に応じた価格をインターネットで表示した。
地方などの寺院ではこのイオンの額を下回るお布施もあったものの、翌6月に全日本仏教会は仏教の宗教性に対する越権行為に当たると抗議。それを受けてイオンはコールセンターで口頭で伝える形に変え「1人1人の宗派や地域に応じて金額を伝えることになった。

イオンがいまだに目標額の葬儀を行えないのは、このことが理由の一つではないでしょうか。大手の商法は他人の家に土足で入ってくるような強引な場合が多く、それが反発につながったと思っています。



既存仏教界を巻き込んだこの騒動の後も、お布施の料金表示と体系化の動きは続いている。「わずか2日の読経と戒名に対するお布施に200万~300万円も取るのは実質的な害だ」と語るのは「おぼうさんどっとこむ」の林数馬・代表取締役だ。僧侶である林氏が04年に株式会社として僧侶派遣のサービスを開始し、現在、約1200人の僧侶と業務委託で契約。首都圏で菩提寺を持たない顧客を開拓してる。
同社の「戒名なし・宗派を未指定」プランでは、8.4万円で通夜から葬儀までの読経をしてくれる僧侶を派遣する。この額はお布施の最低金額に近い。林社長は「葬式はサービス、僧侶は商品」と言い切る。実際、寺院ならお布施は非課税だが、同社では課税対象となる「取入料」としている。

こういう事ができるのは宗教者でないと無理だったと思います。林社長の考え方に賛同する首都圏の人は多いのではないか。もし情報としてこういう事を知っていないと、なるべく葬儀にお金を掛けたくない人にとっては「知らなかった・・・」とあとで残念な思いをすることでしょう。


ソフトウェア開発のプロ(名古屋市)の事業の1つが「お坊さんジェイビー」。「おぼうさんどっとこむ」同様、僧侶派遣を行なっている。現在北海道から九州まで約300の寺院と委託契約し、都市部を中心に全国展開している。
古田治代表取締役は「個人的には値段を決めるべきものではない」としつつも、「宗派さえも知らない人が増え昔と状況が変わっている」と語る。同社は、通夜、葬儀、火葬までの読経を11万円から提供する。戒名(信士・信女)込でも13万円だ。
他にも一乗院が(静岡市)が運営する「お寺さんjp」や「おしょうさんどっとこむ」(日光市)がある。いずれも10万円から(戒名なし)葬儀で読経してくれる。

石材店勤務時代に、先輩営業マンの方とよくこの話題で話をしていました。
菩提寺を持たずに、葬儀と法要の時にだけお経をあげてもらう人が増えてくるのではなかろうか?というのが最終的な結論で、少し前までこのようなサービスがある事を知らずにいました。
偶然、このようなサービスを知った時は、「やっぱりなあ」というのが正直な感想でした。私は基本的には菩提寺をもって僧侶が檀家の心のよりどころになるのは、精神的に安堵をもたらしてくれると思っています。
今回の東日本大震災など、僧侶が被災者の精神的支えになってる部分は大きいと思います。しかしながら、必要以上の多額のお布施についてこれる人は今後必ず減ってきます。そこを考えなくてはならないのではないかと思います。



長くなってきたので、その2に続きます。