眼力/齋藤 孝 06282
再読 。
人物の位置づけをするために、「座標軸」を使うことをを説く。
マーケティング的に言うと、人のパーセプションマップを描く
というものなのだろうか。
疑問に思って「パーセプションマップ」でGOOGLE、YAHOO!で
検索してみたところ、人的資源管理でも出てくる言葉らしい。
もしかして、オリジナルはマーケティングではなく人的資源管理
なのかもしれない。
齋藤先生ご推奨の人を見る目の大本命は
横軸に「自己客観性」、縦軸に「自己肯定能力」だという。
思うに、人が伸びていくときに必要な資質として
私が真っ先に挙げたいのは「自分を肯定できること」である。
どんな状況でも、「自分はやり遂げられる」と思えることが、
伸びる資質としては大変重要だ。
その揺るぎなさだけでも相当上へいける。
だが、そこに落とし穴が無い訳でもない。
もし客観性というものが全くないなかで
自分だけがヒートアップしていくと苦しい。
人生の前半はそれで何とかなったとしても、
突然、地獄が来る
30歳を過ぎてそんな状態では誰も相手にしてくれなくなる。
自己客観性というのは、ある領域の中で、
自分はいったいにどこのポジションにいるのかを認識する力である。
自信を持つと同時に、冷静な客観性で
自分のポジションを把握することが必要だ。
今よりももう一段上の世界へ上がるためには
今の自分のパラダイムを壊すこと、が重要だと最近良く思う。
アンラーニングや自分のフレームワークを
意識して粉々にすることを心がけているが、
それと同じことなのか、全く逆のことなのか、
どちらなのだろう。
もちろん自己否定であるものの、自分を客観視している、
とも言えそうだ。
私が眼力の基準としてもう一つよく使うのは、
上達の論理をつかまえようとしているかどうかの問題だ。
一つのことがうまくても、ほかの事に応用してみたら
まったくできないということがある。
これは上達のコツをわきまえていないからだ。
何事にも「上達のコツ」はほぼ共通する。全く同感だ。
私のベースになっているのは合氣道だが、
仕事も、勉強も、全て合氣道をベースに考えている氣がする。
却って、「合氣道のコツ」が一番役に立っていないのは
甲野善紀先生の古武術だ。
合氣道で培った(と思い込んでいた)何かを学ぶ際の上達方法が
全く通用しない。
それはそもそも「違うもの」だからなのかもしれないけれど
きっと「共通点」はあるのだがそれに私が氣がついていないだけだと思う。
だから、甲野先生や古武術に魅せられているのかもしれない。
「自分を壊す」チャンスであることを
無意識に察知しているのだ。