アリムタとシスプラチン | ママ、わたしは生きていくよ。

ママ、わたしは生きていくよ。

バリキャリ母と、平凡娘ひとり。
母子家庭を襲った母の癌。
闘病3年9か月で風になった母。

母の知らないわたしを徒然したためます。

目の前の医師が大量の紙を出す

 

何も書かれてない真っ白なそれに

 

これまでの経緯と病状を細かく書きだした。

 

そして真っ白で変形した右肺のレントゲンを指す

 

 

母の胸水は癌細胞が大量に含まれていて

 

胸水がある状態で抗がん剤は使えないという。

 

胸水のそれに反応した抗がん剤が残留し

 

不必要なほどの副作用がでる恐れがあるのだそう

 

抗がん剤は身体に入れたら直ぐに排出するのがネックなのだと。

 

肺が変形しているのも胸水で肺の内側の袋が膨らまず

 

結果息が苦しくなる

 

変形しているのも癌細胞と胸水でへしゃげ固まってしまったからで

 

これが元通り膨らむことはないかもしれない

 

とにもかくにも胸水を抜かないと始まらないのだと。

 

確かに年末年始で2週間近く抜いていないから限界は限界だ

 

胸水の量を測るために胸に管をさしたまま

 

毎日の排出量と湧いてくる胸水の量を比べなければならないと

 

聞いてるだけで痛々しいが

 

母にとっては自分に起こるリアルなものだ。

 

わたしは痛みの想像だけで、第三者なのだと実感した。

 

治療薬はアリムタとシスプラチン

 

副作用は  きつい

 

身体からはやく排出しなければならないのも

 

副作用をできるだけ起こさない為

 

白血球が減少し免疫力が下がる

 

免疫力がゼロに近くなる

 

その時期は外出も幼児との接触も控えなければならない

 

髪の毛が抜け

 

食欲が減退する

 

骨髄にも影響し

 

嘔吐や発疹も

 

副作用の可能性や内容をあげるとキリがない

 

それでも

 

59歳まだ若い

 

体力のあるうちに体力を使うこの薬が

 

今のベターな選択なのだと。

 

肺線癌

 

ステージⅣの1年生存率は30%

 

今回新たに左肺にも米粒程度の転移も見つかった

 

手術はできない

 

やるしかない

 

冷たい空気が一向に暖まらない部屋で

 

母と共によろしくお願いしますと言った。