引っ越してきたらなんかおる…のか?
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妊娠して引っ越してきた田舎の一軒家。
ここで奇っ怪なことばかり起こりはる。
まさか、「いわくつきの家」なん?
それとも私がおかしくなってるのん?
注!)
ネタバレを知らないほうが楽しめます!!
イヴリー(通称イヴィー)は交通事故に会います。
自分はなんとか助かりますが、相手の車には赤ちゃんが乗っていました。
そんでその子は…。
1年後、田舎の一軒家に引っ越してきたイヴィーと旦那のディヴィッド。
ディヴィッドはぶどう農園とワイナリーを買い取り、ここで暮らしていくため顔つなぎ中。
土地の所有者だった地元の名士・ヴィクター・ナポリや、バイヤーのヘレナにもヘコヘコせにゃ―ならぬ。
妊娠中のイヴィーは、
あの時の事故でPTSDになってしまい薬を飲んでましたが、妊娠したので今は中止。
パーティに来たヘレナが家に入り込み寝室で何やブツブツ言うてはる。
妊娠のことも知ってはった。
誰にも教えてへんのに…。
イヴィーは、臨月間近の自分のお腹が血まみれになり、ベッドの鉄の飾りが吹っ飛ぶ夢を見て飛び起きます。
親友の(都会に住んでる)アイリーンに愚痴ったりしてるけど、阿吽の呼吸では分かり合えない。
検診に行き、ついでに立ち寄ったヨガ教室でセイディーという妊婦さんと仲良くなっちゃった。
その頃イヴィーの周囲では変なことが立て続けに起こっていたんよ。
フードをかぶった人間がいよるねん。
裏手の廃墟にある池(貯水槽みたいな?)でも見たし。
窓の外にも立っとる…。
ディヴィッドが見ても誰もおらへん。
妊娠中で薬をやめてるからちゃうのん?デヴィッドもドクターも薬を飲んだほうがいいと言う。
セイディーに相談したら
「それは母親のカンが危険を知らせてるのかも」。
帰宅すると、玄関の棚の上にコインが立ててある。
誰かが激しくドアを叩き、ワインが破裂する。
ディヴィッドが駆けつけるけど、ワインは割れてないし、ドアを叩いてたのはお隣りに住んでるレオさんやった。
なんなん?
ウチ、マジでおかしいのん?
イヴィーはこの家やぶどう園一体の土地がもしかしたら所謂、大島てる物件かもしれへん…と前の持ち主のことを調べますが、遡っても心霊現象に関係のあることは何も起きてへん。
それでも家に帰ると、
やめて!という女の悲鳴が聞こえたり、
ディヴィッドとイチャイチャしててもフードの人物がベッドの上に現れたり。
トルソーがいきなり迫ってきたり。
椅子が勝手に動いたり、
電気が倒れたり、
壁に血の手形がついたり。
貯水池から何かが現れそうになったり。
様子がおかしくなる一方のイヴィー。
デイヴィッドと医者は薬を投与することを強く勧めはる。
仕方無く薬を飲み始めるイヴィー。
薬のおかげか、幻覚は見なくなったけど、副作用でぼんやりとした生活に。
セイディーからのメールも無視。
日々は過ぎて行き、お腹も大きくなり。
ある日偶然セイディーに逢い、薬を飲んでいることを告げると、
「それで得するのは、旦那さんちゃうん?」
と言われて、そうかも!と思っちゃうイヴィー。
しかもディヴィッドが、知らない女となんかいい雰囲気で話しとるがな!
ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!あの女誰やねん!!!
家に帰ったらディヴィッドの書類の中に悪魔の絵みたいなんとかあるし。
郵便物の中に、この家の前の持ち主ジェーン・ポーター宛ての手紙があってアカンと思うたけどついつい見てしもたん。
図書館からの「借りパク許すまじ通達」やねんけど、借りてる本が悪魔関係とかオカルト関係の本やったわけ。
イヴィーは前の住人、ジェーンに連絡を取り、彼女がヘレナと知り合いだったこと、そしてジェーンも「何か」を感じ取っていたことを知るのです。
薬を捨て、ヘレナに会いに行くイヴィー。
ヘレナはイヴィーの協力しようとしますが、心臓発作に襲われ亡くなってしまいはる。
イヴィーは、かつて土地の所有者だったナポリが何か知っているはずと押しかけます。
ナポリは、
「おばあちゃん達も何かを見ていた」と言い、
「屋敷や土地を売る前に霊媒師にお祓いしてもろて、そのときに霊媒師がトランス状態で書いてた絵がこれや…」
そこにはイヴィーやディヴィッドに似た人物が!!
ディヴィッドが危ない!
慌てて家に戻るイヴィー、電話してもディヴィッドが出ないので家の中に押し入ると、そこには、アイリーンに主治医、ディヴィッドがデートしてた女(その実態はカウンセラー)と皆さん揃い踏み。
カウンセラーがコインを弄んでいるのを観てイヴィーはすべてを察します。
「危険が危ない!みんな逃げて!!」
ドアを激しくノックする音。
ドアを開けるとフードを被った男…否!それはセイディー。
セイディ―と、彼女の旦那のベンが銃を持って押し入ってきよった。
医者、アウト。
カウンセラー、アウト。
アウト寸前に壁に血の手形。
アイリーンは外に逃げ「やめて」と言いながらアウト。
逃げるイヴィーはトルソーを挟んでセイディーと対峙。
使用人は撃たれ貯水槽に落ち…。
ああ、私やこの家に住んでいた人が視ていたのは、お化けじゃない。
未来の…この日の出来事を視ていたんだ。
ディヴィッドがセイディーをナイフで刺しますが、
「バーカバーカ、このお腹は嘘ぴょーん」
セイディーは妊婦のふりをしてましたん。
刺されたナイフでディヴィッドを刺します。
イヴィーはズルズル引きずられベッドに連れて行かれます。
イヴィーが必死で掴む椅子が動きライトは倒れ…。
ベッドに拘束したイヴィーの腹を掻っ捌き赤子を取り出そうとするセイディー。
「子供は無理って言われてたん、でも奇跡が起きて生まれてくれたんよ…その奇跡の坊やを…あんたが殺したんや」
そう、セイディーはあの事故でなくなった赤ん坊の母親だったのです。
腹を切り裂かれそうになるイヴィー。
予知夢で観たベッドの飾りがねじ切られたシーンを思い出し、火事場の馬鹿力で飾りをぶっちぎり。
その尖った先でセイディーの首を切ります。
ベンはディヴィッドに撃たれました。バイナラー。
新しい入居者が不動産屋に誘われこの屋敷を見学に来ます。
どうやら気に入ったみたい。
そしてテーブルの上にコインが浮かび上がり…。
おしまい
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お化けだと思ってたらちゃいましたのパターン。
こういう、終盤にカチッカチッっとパズルがはまり込むように完成する作品、好きです。
あれはこれやったんか!
…と小気味いいくらいに当てはまって、非常に面白い。
ただ、どいつもこいつも怪しく見える様に作ってるけど、動機を鑑みれば犯人がわかってくるという欠点は垣間見えるかなー。
エミリオやヘレナの扱いが勿体無いと思う部分あり。
尺の都合でそこは仕方ないんやろうか。
エミリオさんなんか、撃たれに出てきたようなもんやん。
後は貯水池のお化け役?
みんなが視ていたのは、未来。
新しい家族が視ることになるかも知れないのは、過去。
こういう理解で良いのか。
つまり「家」あるいは「土地」が記憶を残す何らかの機能を持っていて、
それをアンテナの鋭い人にビジョンとして視せてた…。
そんなアンテナいらんわ…。
けったいなもん見せられてかなわんわ…。
イヴィーが妊娠中で薬を飲まないことが良い効果を生み出してます。
セイディーの夫ベンが、ヘタレで。
イヴィーのお腹を麻酔無しで割腹するときは「いや…僕ちょっとパスやわ…」と逃げよるし。
そのベンとディヴィッドの
旦那力の違いが、
勝利を分けたな!
よくある話なんですが、それなりに上手く作ってました。
ミステリ好きさん、どうそ。
90分に満たない長さなのですが、中身はみっちりですぞ、ポチ!
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