マーターズ(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

あなたの痛みは私の痛み…。
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拉致られ残酷な仕打ちを受けていたリュシー。
逃げ出したリュシーですが、トラウマは彼女の心の奥底まで蝕んでいました。
そしてリュシーは、自らの手で恐怖に打ち勝とうとするのですが…。






とうとう、この感想を書く日が来ようとは!
復帰一発目にはちょうどいいんじゃないでしょうか?(どこが???)


少女がひたすら逃げてます。
傷だらけで精神も限界を超えてるような少女。
彼女の名はリュシー。



リュシーは保護され、おフランス版ちびっこハウスのようなところで、
生涯の友アンナに巡り会います。
いやもう、友というより、魂の片割れ…的な。
ウテナとアンシー的な。


リュシーは、拷問されてた時ふとしたラッキーで逃げ出せるのですが、
その時別の部屋に囚われてた女の人を見捨てて逃げてしまうのです。
「アタシはなんて悪いことをしたんだ!」
恐怖体験と罪悪感から、リュシーには「ズル剥けな人=彼女」が視えてしまうのでした。



アンナはそんなリュシーを優しく守ります。

さて、年月がたち、平和な一家がウフフアハハト朝食をかっ食らってたら、
銃を抱えた女の子がやってきて、家族を皆殺しにしていきます。
容赦なしにズドンズドン。
銃撃犯こそ、かつて自分を閉じ込めた犯人の居場所を知り、復讐を果たしに来たリュシーでした。

「彼女」の責め苦に耐えられず、一家を皆殺しにして「彼女」から逃れようとするリュシー。
しかし、そこまでしても、ズル剥け女はリュシーにロックオン。

アンナが来た時、現場は血の海。
リュシーを助けるため、死体の処理をしているアンナですが、
その時もまたリュシーはズル剥け女に囚われていたのです。

ズル剥けの攻撃は、リュシーの自傷行為なのですが、
彼女にはそれがわかっていない。
そしてリュシーは、自らの命を絶ってしまいます。
アンナの目の前で…。


呆然とするアンナ。
でも、犠牲者の家を調べてると、地下に秘密の部屋があることを発見。
そこで、ボロボロに成った鉄仮面の女の人を発見します。
傷だらけ&汚れ放題の彼女を綺麗にし傷の手当をするアンナ。
しかし、謎の組織がやってきて鉄仮面女を殺害、アンナは拉致られます。

何故犯行現場にとどまってるし?と思うかもしれませんが、
リュシーの魂が残っているかもしれない場所から立ち去り難かったのかもしれへんですよね。
好きになるって…そういうことだし?



サクッと拉致られたアンナは、鎖に縛り付けられ、拷問を受けるはめに。

謎の組織(バックボーンには金持ちがワンサカ)のボス、マドモアゼルは、
「究極の苦痛を与えると、人はその先に何かを垣間見ることが出来るの。
それをワタシたちは知りたいの」
と仰ります。


抵抗できないほど(精神的にも肉体的にも)痛めつけ、
トイレにいくこともままならず、
椅子の縛り付けられ椅子の下にはバケツが一個。
「そこで垂れ流しとけ」
乙女には、屈辱以外の何物でもありません。
しかもゲボ坊様のような餌を与えられ…。



髪をジョキジョキ切られ、ガタイのでかいおっさんに暴力を振るわれ、それが延々と続くに至り、
最初は抵抗していたアンナも、次第に気力も体力も持って行かれ、
「流されるままにしていればいいのよ」
となっていきます。


「この状態まで(゚∀゚)キタコレ!!」となったマドモアゼルは、
アンナを手術台に連れて行き、皮膚を剥いでいく作業に入ります。


理科室の標本のようになっていくアンナ。

そして、生きているのが不思議なくらい…になるまで耐えて生き延びていたアンナは、
とうとう「苦痛の先にあるもの」を見てしまうのです。




その知らせを聞いたマドモアゼルは、アンナにそれがなんだったかを聞きます。
なんせ17年かそこら人体実験してきて、到達した人はいても告げる前に死んだり、
到達する前に死んだり精神を病んだりという過酷な実験なのですから、
アンナが到達した…と訊いたら、ヤッターってなりますよね。
マドモアゼルに何かを告げるアンナ…。

「世界の果てが分かりました」の知らせを聞いて駆けつける、組織のスポンサーの皆さん。

「マドモアゼル、皆様がおいでになられました」
みんなワクワクしながらマドモアゼルの登場を待ってたのですが、
マドモアゼルは「疑いなさい」って言いながら、銃で自殺。


皮をむかれて赤裸になったアンナの姿が映し出されて、

      おしまい


「死んだらどうなるか」
そこが知りたい!
金持ちさんたちは、そんなしょうもないことのために人を拉致って、人体実験を繰り広げてたのでしょうか。

アンナは、マドモアゼルになんと言って死んでいったのでしょう。
「死後の世界なんて、何もないし!」
「ウチラは天国にいるけど、オメーらは地獄行き決定な」
「あの世であんたらの犠牲になった人らが手ぐすね引いて待ってるかんな!」

こういうことを言われたら、期待でワクドキしてる(高い金を払っているだろう)会員さんには伝えられないので、
もう死んじゃおっかなーと自殺したんかいな?

その辺は、ご覧になったみなさんにお任せ!なんでしょうね。

かなり残酷な描写が多いし、
痛々しいし、
精神的にも重い作品です。


リュシーの幻覚に出てくる「彼女」の怖さったら!
おパイポロンですが、おパイなんかどうでもいいです!とケツ捲って逃げ出したくなるほど、怖いです。

アンナが助けだした鉄仮面も、
体中にGが這いずる幻覚に戦いているそうですが、
人の心を弄ぶな!!と、すごい憤りを感じました。


大体死後の世界を知ってどうしようというのでしょう?
あの世でも今の財産や地位が継続してると思ってるのでしょうか?
今と違うどん底からのスタートな人生をやり直す…なんて世界が死後の世界だったら、
アンタどないすんねん?
えっ?


リュシーとアンナ。
アンナが見たものは、迎えに来てくれたリュシーだったのかもしれません。

魂の片割れを持っていない人は、孤独に死後の世界を彷徨い続けるのかもね。

爽快感もかけらもない、胃の腑にずーんと来るような重い映画です。
痛いシーンも多いので、そういうのに耐性のある人のみ御覧ください。
そうじゃない人…暴力的なシーンは苦手という方は、
手出ししないほうが賢明です。


これも結末があやふやなので賛否両論ある映画かなぁと思ったり…ポチ!
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