中国国内は、その広い国土にも関わらず時差がありません。初めて知った時は「そんなバカな…」と思いましたが、まあ分かりやすいといえば分かりやすい。
かなり西にある成都も、当然上海や香港と同じ時間帯です。着いた初日「妙に日が長いな」と思いましたが、考えてみたらずいぶん西に来ているのですから、それも当然なのでした。
というわけで、我々が晩ご飯に出た20時頃、ようやく日が暮れました。この日の晩ご飯は、明日に備えて安全策、やや高級なレストランにしました。ここは成都に来たらぜひ!と言われる、有名なレストランです。
出た!これぞ中華という感じの、どどーんと大きな空間です。こちらのお店「銀杏金閣」は、元々市内に何店舗かあった「銀杏川菜酒楼」が、移転統合してできたお店だそうです。ホテルから近かった店舗は、既になくなっていました。危ない危ない。
高級と申しましたが、あくまで成都価格です。他と比べれば割高ですが、高級店らしくポーションが小さいので、2人で食べる我々にとってはありがたいお店です。
まずは蒜泥白肉。薄くスライスした豚バラ肉に、ニンニクたっぷりのソースがかかったお料理です。
「豚バラだけだと脂っこくなるので、間にホニャララを挟んでいるのが当店の工夫です」とお兄さんが説明してくれましたが、そのホニャララが何か、その時はさっぱりわからず。綺麗なひすい色で、種も全くなかったので、「これ何だろう?お野菜?」なんて、夫と言い合っておりました。
そそのホニャララ、後から調べたら胡瓜ですって!自分の舌に自信を失いますね…夫とのトンチンカンなやり取りよ…しかし、確かに胡瓜のおかげで豚の脂っこさを感じることもなく、さっぱり美味しく頂けました。
こちらはひき肉と唐辛子の炒め物。緑色のお野菜も唐辛子ですが、そこまで辛くありません。レタスに載せて頂きます。このレタス、それはそれは綺麗な丸型にくり抜いてあります。
こちらも実は四川名物だそうな。おこげに、トマトベースの餡をかけて頂くお料理です。おこげのサクサクした食感に、さっぱりと上品な味のトマト餡がよく合い、ほっとするお味です。
このお店で一番感動したのはこちらのスープ。あっさりと上品な鶏のスープに、ふわふわとした鶏のスフレが浮かんでいる、シンプルなお料理です。この鶏スフレ、最初はお豆腐かと思ったほど、ふんわりフワフワな食感です。どうやって作っているんだろう…
本当はここの名物は、鶏のスープに白菜が入っているお料理だそうですが、残念ながらそれは売り切れでした。猛烈に残念がる私たちに、お店のお姉さんがお勧めしてくれたのがこちらのスープだったのですが、感動するほど美味しかった。お姉さん、素晴らしい提案力!
夫はもちろん坦々麺を頼んでいました。
お昼に頂いたものと比べると、かなりマイルドなお味です。でも、しっかり花椒の香りが効いて、モチモチの麺とよく合って美味しい!
私はデザートにマンゴープリンを頂きました。デザートを魚型にしてしまうところが中華的センス…!
日本にも鮎をかたどったお菓子はあるし、あとはお干菓子ならそこまで抵抗はないかも。でもこのマンゴープリンのツヤツヤ感…妙に魚っぽくて気持ち悪く思うのは私だけではないはず(笑)お味は美味しゅうございました。
遅い時間になってもどんどんお客さんが入って来ていて、人気ぶりが伺えました。お店の人によると、夜8時以降であれば、予約しなくても問題ないようです。
とにかく全てのお料理に、驚くほど丁寧な下ごしらえがされていて、これぞ中華料理の王道!という感じのお店でした。辛さも控えめなので、四川の本物の四川料理が初めての人でも、安心して食べられると思います。大人数で来て、色々食べられたら楽しいだろうなあ。
このおかしなライトアップに、中国を感じますね。この後はぶらぶら歩いてホテルに戻りました。
銀杏金閣
成都市錦里中路2号
+86 28 8666 6688