ゆる農記『3』 拝啓、梅原真様 2023年10月号 | 迷子の大人たち 3

迷子の大人たち 3

~ニワトリノニワ 非公認ブログ~ 
テキトー経営者のエー加減農業日記(昔は) 最近 っぽくなくなってきた。意外とマヂメ?更生した?

人は何のために生きるのか、働くのか。

 

幸せとは何なのか。ようやく猛暑が過ぎて落ち着いて来た秋に。一人物思いにふけるなんてのはどうだろうか。スマホなんて手放して。秋の高い空から自分を俯瞰してみては?

 

 

いつものヤツどーぞ。10/10に書いたものです。

 

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梅原デザイン事務所  梅原 真 様 

 

 いつも有り難うございます。

 

「君たちはどう生きるか」というスタジオジブリのアニメが公開され話題を呼んでいる、的なニュースを夏に見た。それでその漫画化された物が200万部も売れたというニュースが5-6年前にあったな、と思い出した。

 

いかんせん私はあまのじゃくだから流行りモノには手を出さないという方針を貫いて今に至る。つまりどっちも見てないという訳である。何言ってやがんでぇ、てなもんである。

 

流行っているモノはツマらない。「アナ雪」や「君の名は。」などの残念作。子供向けだから手を抜いているのだろうか?無論これらを観たのも地上波になってからである。話題作だからと観たのだがストーリーが短絡的だったり論理に飛躍があり過ぎて楽しめなかった。いや、だが大衆に受けるには単純じゃないと駄目なのだ、と今は考えている。

 

宮沢賢治や石川啄木らは生前ほとんど評価されなかった。彼らの同時代に売れていた与謝野晶子や子規、芥川・太宰・志賀直哉らはいわば大衆に迎合した愚作の作家と言えるかも知れない。

 

と、恐れ多くも明治の文豪をコケ下したところで、前述の「君たちはどう生きるか」の話。ジブリのヤツは宣伝を一切行わない、ことすら宣伝材料にする浅ましさに辟易しながらこのタイミングで映画化されたということはあの漫画が流行った5-6年前にアレを読んで影響を受けたからだな。宮崎駿も凡人に過ぎんな、と。

 

いや、それはともかく。君たちはどう生きるか?という命題である。

 

そろそろ読んでみようか、と書評などをチラッと読んだところ、これは職業選択の問題ではなく立派な大人になるにはどう生きるべきか?という道徳的な内容であるらしい。それが本当なら、ああ、ヤダ。ツマラナイ。

 

原作は反戦ジャーナリスト吉野源三郎氏のもの。あ、だからかね。道徳や倫理なんて人が社会で円滑に生きるために決めたルールでしかない。そんなものを賛美している内は人間は幸せになどなれないのではないか。

 

そうじゃなくて。

 

社会人に問う、どう生きるのか?の問題。即ち何をして生きるか、何のために働くのか、何故働くのか?という疑問の方が本質的で面白いと思うのだが。

 

人は何のために働くのか?

 

客観的に数字でひも解いてみる。H26年内閣府世論調査によると「お金を得るために働く」が51%でダントツでトップだそうだ。ではお金の使い道は?というと、生涯収入がざっくり2.7億(大卒男)で、税金が約5.4千万、食費約5.4千万、住居費約3.5千万(地域差大)、教育費約2千万、マイカー約1.5千万、保険約1千万となるらしい。

 

一日の労働が、ありえないけどきっちり8時間だったとして。その内の2時間を税金に捧げ、1時間強をハウスメーカーやゼネコンに捧げ、1時間を子供を苦しめバカを社会に増やすために捧げ、30分を自動車メーカーに捧げ、20分を保険会社に捧げ、残り約3時間の内2時間を食べるために働き、たったの一時間足らずを自分のための娯楽などのために働いている。これでいいのか、現代人よ。

 

地方に住み慣れた私から見ると全部不要な出費にしか見えない。

 

食費は地方に住んでいて農業をやっていればほとんど自給できるか親しい知人との物々交換でまかなえる。住居費は立派な家など欲しがらなければ田舎なら土地は二束三文、1千万もかければ二階建ての家も建てられる。

 

廃材や古民家を使って自作やリフォームすれば2-3百万で小奇麗な住宅も可能。しかも楽しい!因みに私は農場の傍らに自作した掘っ立て小屋兼事務所に寝泊まりしている。13年間も。材料は廃材、タダ。

 

教育費なんて子供の好奇心を育ててやれればネットで幾らでも情報を得られるし本なら図書館にたくさんある。購入したってたかが知れてるというもんだ。自分が言うのもなんですが大学不要派なので。5年も前の先輩の講義ノートと寸分も違わぬ内容を板書し続ける情熱なんてこれっぽっちもない教授が大多数である大学の授業を生で見る価値なんてどこにあるのかね。

 

マイカーに関しては、田舎は皆車検2回くらいで新車に買い替えたりしている。田舎の人は皆見栄っ張りなのだ。しかしそれでは大手自動車メーカーの奴隷ではないか?車の資産価値なんて10年で30%程度と言われているのだから10年落ちの車を新車の30%で購入したらお得じゃないかね。幾ら住居に金がかからないからと言って・・・

 

保険代は1千万も払って一体幾ら生涯で保険金を貰うんだろうか?どう考えても保険会社は儲かっているようにしか思えないので私は保険に入るくらいなら、と自分で生命保険貯蓄している。

 

と、まぁこんな生活をしていたら生涯で稼ぐ金なんて1/10くらいで済むのではないだろうか。たったの3千万足らずである。だがこのような生活の基礎となっているのは言うまでもなく農を中心とした自給自足のライフスタイルである。

 

高度経済成長期に推奨された支出モデルを頑張って維持するのにどれだけ人は無駄に稼がねばならないか。働かねばならないのか。苦労せねばならないのか。もっと生きるという根本的な部分にこそ労働の本質を見出せばカネカネと言わずにゆとりが生まれるのではないか。

 

農業が楽とは言わない。だがそれは大昔に作られたJAを中心とした薄利多売の農業に何の疑問も持たないからである。もっとラクして遊び半分にむしろ生活を楽しむようなライフスタイルを目指せば人間は今よりずっと幸せになれるのではないだろうか。

 

と、考え。

 

ただいま販売目的の農業からの脱出を目論んでおります。この支配からの、卒業。

 

 

 

 

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