待降節 ⅱ | 思い草へ              

思い草へ              

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アドベントの窓外の枝に
何処からか 今年も野の鳥が舞い降りて 
小首を傾げながら 赤い実を啄ばむ 

ちいさな命の生きる仕草を いとしみながら 
ふと  あなたのまなざしの意味を想う
わたしのちいさな命の仕草に注がれる まなざしの

あなたに捧げたい 美しいもの 
美しい実のなる木   美しい命のなるクチバシ 
美しい思いのなる心  美しい言葉のなる唇 

そのどれひとつ満足にならない私を
あなたのまなざしは そのままに包みこむ
まるで 美しいものを抱くようにして


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