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2016年07月02日(土)

真夜中の森で

テーマ:ブログ


裸足のまま 迷い込んだ森には 
思いがけず 優しい月光が注ぎ 
湿った樹々のシルエットの向こうに
静かな青が流れてゆく 

形あるものと  形なきもの 
目に見えるものと  目にみえないもの 
ここにある身体と ここにある想い 
その両方を悔いなく生きるためのバランスを思う

森に息づいている命たちの静けさ
包み見守る その気配の柔らかさに身を委ねれば 
いつしか 迷いそのものが消えている
直視できなかった眼差しが降る 真夜中の森で


PHOTO 山本てつや

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2016年06月28日(火)

探しもの

テーマ:ブログ

迷子のこころは
時の風に揺れながら  森を彷徨う
そこには 苦しいほどの花の香満ちて

探しているのは 未知への翅 
たとえ 帰り道を見失っても 
わからないままを 怖れずに飛ぶための

まだ知らない喜びと痛み
まだ触れたことのない心
まだ生まれていない言葉へと


PHOTO  HIDE

 静かな夜・・・迷いの森の中から見上げる夜空が綺麗です。(笑)
あなたはいかがお過ごしですか?

ここ数か月、続けざまに命を思う切実な時間を与えられました。
いつ何が起こるかわからない現実を強く意識することで、
私の内で確実に変化したものがあり・・・戸惑う日々。

今日が最後の日であるとしたら どう生きるかを自問しながら、
すっかり私は翅を持たない者と化してしまいました。
今日が最後の日なら、誰をも傷つけないようにじっとしていたいと。

だからと云って、それで良いのかとの問いにYESと答えられる程の決意でもなく・・・迷いの森の中です。(笑)
それでも心が探しているものがあり、今夜の詩が生まれました。
探しものは続きます。それが生きるという事なのかもしれませんね・・・。

                                        スノウ

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2016年06月22日(水)

宵待ち草

テーマ:ブログ

過ぎゆく時を惜しむように 
薄暮の青は移りゆく 
夏至の宵待つ  薄花びらの 
短夜に咲く夢 藍染めて 

湯上りの肌に 着初めの浴衣 
白地に咲かせた宵待ち草の 
待つは誰かと 問うひと在りて
樹影の向こう  月から注ぐ光


PHOTO  HIDE

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2016年06月20日(月)

しずく

テーマ:ブログ

その透明な球体に世界を宿して
命に含まれていた  一滴が 
自らの重さを 限界まで慈しみながら
ゆっくりと 花心から零れおちてゆく 

とどめおくことの叶わぬ 時の果実よ 
映り込む 振り返った あなたの思いつめた目
私が零れおちる時には その目を抱いて逝こう 
透明な球体に 世界を映しながら 


PHOTO  HIDE

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2016年06月18日(土)

夢の入口

テーマ:ブログ

暮れ残る 淡い闇には
花たちの微かな囁きが混じり
くちなしの甘過ぎるアロマが 青い月を誘う 

躊躇う指先を差し伸べ 
水に描いた文字をすくうようにして
探している  夢のゆくえ 


PHOTO  HIDE

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2016年06月12日(日)

蔓草

テーマ:ブログ


遥かな どこかに向かって 何かを求める  
柔らかな その先端に宿る  無意識の本質 
揺れながら ゆれながら 

探している  何をかも知らぬまま 
うずきの導くまま  いのちの衝動のままに 
揺れながら ゆれながら

あなたも揺れながら 私もゆれながら
密かに いのちの先端を伸ばし合う 
まだ知らない 遥かな何かに向かって 

 

PHOTO  HIDE

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2016年06月06日(月)

五年

テーマ:ブログ
愛する皆さまへ

6月6日 。
きょうはこのブログの5回目のお誕生日です。
この五年間で526の記事が更新され、皆さまからいただいた数多の
貴重なコメントがここに残りました。

そのひとつひとつに時の背景があり、その時々の私の個人的な想いだけではなく、皆さまの想いはもちろんの事、社会の気配までもが鮮やかに記録された宝物を得たとしみじみ思います。

五年前・・・
3.11後の混沌の中で感じていたのは、日本という行き先のわからない船の乗客になったような気持ち・・・。 
それでも、この船の乗客同志が小さな共鳴で響き合うことができれば、
そこに生まれるささやかな繋がりと言葉とを支えに、それぞれの困難を越えて行ける気がいたしました。

これまでも出口のない暗いトンネルをひとりで歩いているような時に、
いつも私の支えは言葉とまなざしから与えられたからです。
そして…小さくても、ささやかに人と人が互いに響き合える静かな空間を願って、ブログ開設へと導かれました。

あれから五年。
このブログは、皆さまから注がれるまなざしと言葉とによって、
温かく育てていただきました。

「文学は読み手によって完成する」と云われますが、文学とはとても呼べない私の拙い文章は、お読み下さる皆さまの才によって書き手の分を
遥かに超える解釈をいただいております。
素晴らしい読み手の皆さまとの出逢いに恵まれ、育てていただける幸せに満たされて在る私の今です。

最近では、すっかり皆さまに甘える事も覚え(笑)、個人的な痛みや弱さなども臆せずにお伝えし、レスポンスから励ましをいただいております。
皆さまへの信頼から与えられた自由によって、以前には書く事を自制していたような種類の想いもそのままに書くようになった自分に驚きます。 
そして…
愛する対象にきちんと愛が伝わる生き方をしたいと願っての五年間でもありました。
その課題が益々胸に迫る 私の今です。

3.11に続く熊本大震災・・・命の現実に向き合うと聴こえる言葉があります。メメント・モリ (死を記憶せよ=今を大切に生きよ)と。
もし私が死して後に何かを残せるとしたら、「スノウに愛された」という
記憶だけなのかもしれないと思うようになりました。

今、これをお読みのあなたに私の愛は伝わっているでしょうか。
私の詩は、「あなたは大切な人」「あなたが生きて在ることが嬉しい」と
お伝えしたいがためだけにあるのです。

 毎年の事ですが(笑)、このブログの共作者であるHIDE氏と山本氏に心からの友情と感謝を捧げます。おふたりの作品と友情がどれほど私の足りなさを埋めてくださったか・・・もう、ご存じね!(笑)

 そして、このブログの完成者であり、スノウの育て主であるあなたに心からの愛と感謝をお捧げします。
これからもずっと私の心の傍にいてください。

                       五年目を感謝して。  スノウより


    PHOTO  HIDE


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2016年06月02日(木)

樹下のひと 

テーマ:ブログ

急な坂道を上りきった丘にある 大きな樹の下で
そのひとは いつ来るか知れない私を待っている 
樹下にひとり 太い幹に軽く背をもたれて 

そのひとの顔は 朧に霞んで見えない 
それでも 私の内には いとしい想いが溢れだす
そのひとが誰であるのか わからないままに 

そのひとは 私を待っている 
私は その姿をいとしく遠く見つめている 
ただそれだけの 静かに満ち足りた時が流れる

午後の微睡み それは繰りかえし見る 短い夢
どこかに刻まれている何かが 目を覚まそうとする時
六月の風が  そっと髪を撫でて過ぎゆく 


PHOTO 山本てつや


 綺麗に晴れた空、六月の新しい扉が開かれた今日・・・。
あなたはいかがお過ごしでしょうか?

さて、今日の詩は繰り返し見る夢のこと。
きっと皆さまにも全く同じ夢を何度も見たご経験をお持ちの方がおありかと想像いたします。

私には幼い頃から何度も見る夢が三種類あります。
ですので夢見ながら、「あ、またあの夢を見てる・・・」と自覚していたり。
この詩に書いたのは、そんな夢のひとつです。

つい、夢判断とかしたくなりませんか?
私もその誘惑に晒されながらここまで生きてきましたが(笑)、
なんだか夢の夢を暴くようで (難解ww???)
なんだか夢への冒涜のようで (夢へのボウトクって?)
そっとしてあります・・・・が。
それにしても・・・樹下のひとが誰なのかが気になる私です。
                                        スノウ

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2016年05月29日(日)

聖五月 まだ早い朝のこと

テーマ:ブログ

乱反射する 白い朝の欠片が
リネンのカーテン越しに迷い込んで
夢が 夢であることを告白しはじめる頃

聖五月の空の手前で 
目覚めを待ち切れない艶やかな葉々が もう
あなたを賛美して さわさわとうたう

風に揺れる やさしい気持ち 
生まれたままの 柔らかなうなじで
ありのままに頷く わたしになりたい 

エデンの園  知恵の樹の果実 
善悪の知識  初めの二人  
夢は まだ夢みている


PHOTO 山本てつや

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2016年05月20日(金)

ディオティーマへ

テーマ:ブログ


揮発する本質が囁く 

アロマの言葉に魅了されて 
時が立ち止まる

葉脈を流れる水の音
混沌の始まりからの連鎖の点が
眩い光に融けて 今ここに息づき

命そのものに内在する 美と歓喜 
その青く透る流れが 
私たちの底にも 確かにある

どこからか あの人の名を呼ぶ声が内に湧きあがり 
私は その少し哀しい温みにからだを浸す
ディオティーマ あなたのことを思いながら


PHOTO HIDE

  
聖五月・・・・・。
深まりゆく緑が眩い日々、あなたはいかがお過ごしですか。

ご心配いただきました母の病状は、目を見張るような快復を見せ、
周囲の方々に支えられ、母は元通りの生活を取り戻そうとしております。
そして、私も東京での生活に戻ることができました。
皆さまからいただきましたご厚情に心からの感謝を申し上げます。
ありがとうございました!    スノウより


 さて。この詩の題名にした女性の名、「ディオティーマ」。
プラトンの『饗宴』で、ソクラテスに愛を説いた巫女の名として
ご記憶の方が多いかと想像いたしますが・・・。
今回のディオティーマは別人なのです。

このディオティーマは、ドイツの詩人哲学者ヘンダーリンの
唯一にして最後の散文的小説 『 ヒュペーリオン 』の登場人物です。
『ヒュぺーリオン』は、ひとりの青年がメンタ―や友人や恋人を通して成長してゆく物語(ビルドゥングロマンス)で、彼が崇拝する若き恋人の名が「ディオティーマ」です。

彼女は…それはそれは完璧な美を体現した女性で。
知性、品性、優しさ、信仰、そして美貌までもが与えられています。
この小説は書簡体で書かれているのですが、悲恋の末に迎えた死の際のディオティーマが語る生命論の美しさに魂が揺さぶられます。   
                                         スノウ

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