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2014年08月22日(金)

信じる

テーマ:ブログ


朝は 夜の闇から生まれる

暗闇が来て すべてを覆ってしまっても
必ずそこから 光は生まれる

そう 信じる




PHOTO  山本てつや

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2014年08月12日(火)

特別な朝に

テーマ:

青い闇の奥から 朝が生まれてくるように 

哀しみの海の底から 一輪の青花は咲き
静かな光放ちて 朝露に濡れる


生まれたての今日を愛しむ指で

そこに在る今に触れていてください
めぐりきた今日に Yesを言い忘れないために



PHOTO HIDE



2014年08月09日(土)

風鈴

テーマ:

夏を鳴く 風鈴の音が
蝉しぐれの青竹色の静寂に
透る薄硝子を打って 響けば

蘇るのは遠い昔
縁側で 団扇をあおぐ祖父の腕
胡坐をかいた初老の背に残る
思いがけない逞しさ


嘗て戦場に行き 死ぬために生きて
生きたまま帰ってきた 其の
人が
蚊取り線香に煙る夕べに
コップに梅酒を焼酎で割って
戦場の記憶を語って聞かすのは
足元に咲く野の花さえも

踏まぬようにと歩く兵士の話

其の男は野の花さえも踏まぬように歩き
同じ日に平然と幾人もを殺して満足し
もう その矛盾を感じない
其の男は国に残した妻子を恋うる詩を書き
同じ日に平然と婦女を凌辱して満足し
もう その矛盾を感じない
それが戦争だと



PHOTO  山本てつや

2014年08月05日(火)

空のはなし

テーマ:

おおきな空をみたら
あなたをおもいだしました
なににもくぎられない
まるごとの空でした


青く けむる 想いが
なだらかな せんをえがいて
なぜ わたしは こんなふうに
いつも すこしかなしいのでしょう


なにかが 胸をふるわすと
じゆうのつかいかたをまちがえそうで
わたしは わたしの空を ちいさくします


おんなのこは空など飛びたがってはいけません
どこからか なつかしい母のこえが
わたしをまもろうとして きこえてきます


わたしの翼をこわがった母が
ほんとうに おそれていたのは
じぶんじしんの まだわかいせなかにかくした
羽ばたきたがるものだったと いまはわかります


じぶんの翼がこわくても
わたしは わたしの空をまっすぐに飛んで
どこにたどりつくのかを しりたい おろかものです

おおきな空をみあげて
そこから降る まなざしをあびながら
それでも このちいさな空いっぱいに
あなたの空をめざして飛ぶ おろかものです




PHOTO HIDE

2014年07月31日(木)

八月の海

テーマ:

塩を含む水に滲みながら
深い青の高みを求めて
群青の面影を追って海に潜れば


海底に築かれた城から

小さな気泡が ひとつ またひとつ

音の無いコトバのように浮かび上がる

あれは誰の息?
あなたの 
それとも 私の?

いいえ 海に沈んでいる歴史の


哀しみに湧いた泡は
ゆっくりと水面へと浮上し 波間で割れて
空気に混じって
少年たちの胸に吸い込まれる

繰りかえす 感情の連鎖と
砲撃と流血と 涙と
また 八月がめぐり来るというのに



PHOTO  山本てつや


2014年07月26日(土)

夏の宵

テーマ:

湯上りの首すじに

アリュールの香粉 薄くのせ

浴衣は 白地に浅葱の朝顔
紫紺の帯 弛めにしめて 


下駄音ひびく路地を抜ければ
代官屋敷の塀は 夜目に白く

待ち合わせた あなたの影が

未だ冷めない地熱に揺れる


夢のように 時は過ぎて
めぐり来る夏の残りを想う頃
それでもまだ この胸に
風と交わる 風鈴の音の鳴く



PHOTO HIDE

2014年07月22日(火)

Happy Birthday To You

テーマ:ブログ


「 きみの星の人々は、ひとつの花園に5千ものバラの花を育てているけれど、自分たちがなにをさがしているのかは、だれも知らない・・・。 だけど、さがしているものは、たったひとつの花の中にも、ほんの少しの水の中にも見つかるはずなんだ。
でも、目では何も見えない。心でさがさなくちゃね・・・。」

          

   『星の王子さま』サン・テグジュペリ著 三田誠広訳



Happy birthday to you
にんげんたちはね

もう なにをさがしているのかわからなくなっているよって

ただ せっかちにおなじところを

ぐるぐるまわっているだけだよって

そうおしえてくれた ちいさかったきみ


Happy birthday to you 

さらさらと ちゃいいろのかみ かぜにゆらしながら 

かわいたさばくにひかる いどをさがして  

まっすぐに まっすぐにすすんでいった

いつも すこしだけ 

かなしそうなめをしてた ちいさな おとこのこ

Happy birthday to you 
たったひとつのはなのうちに
ほんのすこしのみずのうちに
もとめている いどがあることを
いま 
わたしのまえにしめして
やわらかにほほえむ きみ


Happy birthday to you 

ありがとう

あいがどんなものかを

いつもきみが いちばんたくさん おしえてくれる

おたんじょうび おめでとう

そして きみのバラによろしく














PHOTO 山本てつや



2014年07月13日(日)

人魚姫

テーマ:ブログ

時間なら

まだ 少し残っている
ほんとうに
愛し合うための

想いの澱が沈殿する前に
薔薇色のマニキュアの指先で 
心を攪拌し 泡立てよう
あなたを 私の上澄みで愛さないように


核と核で結ばれるために
限界まで夾雑物を取り除いて
透明な水の中で愛し合うことを望んだ

その願望の不義


生に混じり込む不純物を取り除いた羊水
そこに胚胎するのは もう私でも あなたでもなく
私たちは永遠に出逢うことがない
どこまでも透き徹って いつか見えなくなってしまうだけ


時間なら
まだ 少し残っている
ほんとうに
私たちが出逢うための




PHOTO HIDE


2014年07月10日(木)

蔓草のうた

テーマ:ブログ

見上げれば

其処には 変わらぬ光ありて

同じ光注がれ
愛に生きた人のうたう言葉あり


己が重さを支えきれず
地を這う日々がめぐりきても

生命の先端は いつかまた
光に向かって こうべを上げる


其の突先に宿るのは
新鮮な意志と 湧き出でる
祈り
同じ光受けて 蔓草はうたう

透る命の言葉 眩く放ちて




PHOTO HIDE


クローバー 出逢ったばかりの美しいひと・・・
  詩人、故 永瀬清子姉を想いつつ。 スノウ

2014年07月04日(金)

眠る森

テーマ:ブログ

深い思い眠る 深い森の眠り 
不戦への希求を抱いたまま
沈黙の森に
眠リ続けることを選んだ言葉たち


嘗ての少女が見てしまったもの
戦いのなかで 戦いのあとで
痛みとともに封印された
小さな声が呟いた言葉たち


時の洗礼を受けながら
解き放ちの合図を待って

眠る森に眠る 幼い深傷から滴る 祈りの言葉たち


嘗ての少女たちよ
もう怖れることはない
告発を罰する大人たちは死に絶えた


さあ 目覚めよ

時満ちたと合図の鐘が鳴る
老いた肉体とともに 内なる少女の言葉を葬ってはいけない



PHOTO 山本てつや

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