ブログネタのテーマを物語風にした
ブログネタショートストーリーです
美園と直樹の物語のつづきです
今回のテーマは“バランスとれてる? ”
「教師と生徒のバランス」 作:macoto
二人だけの秘密を持ったことで
なんだかあたしの胸は高鳴り
授業中もずっと彼の後姿を眺めてる
キーンコーンカーンコーン♪
就業のチャイムが鳴ると直樹は振り返り
「はい、じゃあ今日はここまで
なにか解らないことがあったら
聞きに来てくださいね」
教材をまとめて教室のドアから出て行く
慌ててあたしは今朝のことを謝ろうと
教室を出たばかりの直樹の後を追いかける
「せ・ん・せぃ…」
いつものがさつなあたしではなく
ちょっとしおらしく直樹の後ろ姿に声をかける
「…ん?あっ!?」
直樹は振り向くと同時に少し焦った顔をして
「あと…え~と、名前なんだっけ?^^;」
「美園です♪」
「い、いや苗字の方なんだけど…^^;」
「美園って呼んでくださいね♪ぅふ」
とあたしは目一杯ぶりっこしてみせる
「えと、じゃあ美園さん…どうしましたか?」
「はい、あのぉ…今朝はすいませんでしたっ」
あたしは周りには聴こえないくらいの
直樹にしか届かない程の音量で謝った
「あぁ…コレ?」
直樹は頭の包帯を指差し照れ笑いをする
「別にぜんぜん大丈夫だよ^^
それより美園さんは本当に怪我なかった?」
「うん、なんかあたし庇ってくれて嬉しかった」
「まぁ僕も寝坊して遅刻ギリギリだったから
自業自得だったんだけどね(笑)
でもほんと怪我しなくて良かった」
「怪我してたら責任取ってもらってたかもね♪
…なんてね(笑)」
「責任ってなんだよ^^;」
「なんでもなぁ~い♪」
「おいおい^^;」
…いつの間にか二人は自然と笑い合って
不思議と打ち解けていた
「今朝の事は二人だけの秘密だからね♪じゃぁね」
美園は教室へと走って戻って行く
「おい、廊下は走るなよ」
「は~い♪」
美園は振り向かずに右手を挙げて教室へ駆け込んでいった
君と教師と生徒ではなく出逢った運命の朝が
教師と生徒のバランスを崩していたのかもしれないね
二人はあの曲がり角で出逢ったときから
お互いになにかを感じていたのかもしれない
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