というわけで、清水宏の1956年作。
抱く想いは「簪」と同じ。古い。
でも、あー、「おかめのお面」には泣かされるし、やっぱ、きらきらした瞳でがしがし突き進む香川キョンキョンはいい。古き良き女教師を演じさせたら天下一品だな。この後に「猫と庄造と二人のをんな」を観てアプレなキョン2に萌えるもよし。
あくまでも無責任な風情の高橋豊子や、適材適所としかいいようのない浪花千栄子、
三ツ矢歌子や池内淳子ら、後に大蔵新東宝で辛酸をなめる女優陣が希望に満ちている姿に泣くのもよし、この頃の日本女子はなんでかくもスタイルが悪いんだ、と目を細めるのもよし。
あと、ロケがいい。地方の普通の住宅地の風情とか。
と、なんだか後ろ向きに楽しめる映画であった。
こういうこと書くと、怒られそうだけど。
何故彼女等はそうなったか 1956年(S31)/新東宝/白黒/81分
■監督、脚本:清水宏/撮影:鈴木博/美術:鳥居塚誠一/照明:平岡岩治
■出演:香川京子、高橋豊子、池内淳子、三ツ矢歌子、高橋まゆみ、浪花千栄子、若杉嘉津子