エジプト神話 | とある真秀場の複合媒体

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【エジプト神話】

キリスト教イスラム教 が広まる以前にエジプト古代エジプト )の人々によって信仰されてきた神々 の体系、宗教 を指す。


ただし、古代エジプト人の信仰は、おおよそ3000年にわたった長い期間に、またその間に何度も変容を繰り返してきたので、一つの記事(それどころか、ある本をまるごと一冊)使っても、*概要以上を示すことはできない。


一般にはヘリオポリス で信仰されていたヘリオポリス神話 をもとにして語られることが多い。


*概要

信仰による3000年の期間は非常に長く、その間にも色々な出来事などが起きたため、途中から信仰としての基礎が変わってきた場所があり、尚且つ地域ごとに信仰としての形が違っていたので、聖書などのような一つの文章と違い、纏めれないのがその理由である。


つまり、ある種の噂のような伝承ものであり、人伝いに語られるため、もとある神の立ち位置はその時代、場所により変わり、あまり興味のもたれない神は他の神と混ぜられたりと、幅ひろく形が変わっている。


更には、ローマからのキリストの外来神の影響を受けたりと、神話にしては人、時代の流れを受けた、ある意味『形のない生きている神話』とも思える。


アメン・ラー

(元はそれぞれ分けられた別々の神の名前であり、メンチュヘテブ2世がテーベを首都としてエジプトを再統一して以来、1700年余りにわたり、アメン神とラー神が一体化し誕生した、エジプトの神々の主、テーベの守護神とされる。アメンの名の意味は「隠れた者」。ラーは「太陽」。ギリシアでは、羊の角を持つらしく、よく羊の姿でも表されたりする。尚、羊の角の見た目からも、アンモナイトの名前の由来はそこからであり、且つ、古代リビアの神殿の近くではアンモニア、アンモニウム塩が産出した事で、その由来ともなったとされる)


ホルス

(名前の由来としては色々あるが、リビアから来て上下のエジプトの大半を支配した民族の地域神である隼神の名前とされ、他の隼神を吸収するほど有名になった。オリシスとイシスの子であり、父オシリスの敵であるセトを倒す話が有名とされている。しかし、時代の変わりで変化する神話の特徴として、オシリスやイシス、セト、ネフィティスに続く五人目の兄弟とされたりもした。ヘリオポリスではラーの息子とされ、ハトホルが妻としているが、その他の女神を妻とすることもある。隼神であるため、元々天空神としての役もあり、その象徴として、空にある太陽と月はその両目だとされた。また死者と共に埋葬する死者の書にも描かれており、死者の最初に迎えるのは、アヌビスかマアト、そしてホスルのいずれかとされるなど、その役としては幅広く存在している事になる。ちなみに、有名であるウジャトの目とは、ホルスの目のことを指す)



*セト

(砂漠と異邦の神であり、キャラバンの守り神、添え名は『偉大なる強さ』。アスタルトおよびアナトの夫。姿はジャッカルの頭で知られているが、壁画ではチツブタでかかれ、全身は犬やブタなど様々なもので書かれている。性欲を象徴する神ともされ、それと関連して、セトの好物は*レタスとされている。兄弟では兄にオシリスがいるが、植物成長の神として崇められていた為、対象で砂漠の神とされた。一時期オシリスの子ホルスからエジプト王の後援する神の座を取り崇められていたが、時代によりオシリスが重要視されると、対象とされていたセトは悪者扱いにされ、ついには兄オシリスを殺す話まで出るようになった。ある意味時代により翻弄された神でもある。ちなみにホルスとの因縁は深く、争った際にはホルスの左目を失わせるも、睾丸と片足を失った。後に片足は北斗七星とされた)


*古代エジプトのレタスはステムレタスの様な形をしており、茎からは白い液体が出ていた。その成分には沈静・催眠作用が含まれ、ホレ薬などとして利用されていたりした。その事から、当時は性欲の象徴とされ、セトと関連付けらた。ちなみに、レタスに関してのホルスの逸話と言えば、イシスがホスルの精液をレタスに掛け、それをセトが食べてしまい、王権争いでの神々の法廷の際では、男らしさを主張するも、お腹の中でホルスの精液が返事をしてしまい、押し倒されたとして罵倒されたことある)


ハトホル

(愛と美と豊穣と幸運の女神。聖獣は牝牛。イシスの同格に有名人。名前の由来が『ホルス神の館』であり、説、人によっては、ホルスの生みの親とされ、初期ではイシスの代わりとなっていた。が、諸説によっては、ホルスの妻とされているホルス神の館のホルスは『ホル・ベヘデティ神』の事らしく、オシリスとイシスの子ホルスとの関わりはなかったりと、実はラーとの間に生んだ別のホルスなど、人によっては変わっている。ちなみに、ラー神が怒り、館に閉じこもった際には、館に出向いて陰部を広げ見せて喜ばせたという逸話をもつ)


セクメト

(プタハの妻であり、子供にはネフェルトゥムがいる。ラーの片目から生まれ、ライオンの頭を持つ。頭上には赤い円盤を乗せており、真昼の太陽の灼熱を表しているとされている。伝染病の神であり、火のような息を吐くと恐れられていた為、それを鎮めるための神官たちは、伝染病を鎮める特殊な医師や呪術師とされた。一方、家庭では穏やかな女神になると言われ、同じ獅子頭の女神である、バステトやテフヌトと同一視されることもある。ある時、ラーが自分を崇めない人間を殺戮するために地上へと送り込まれる。しかし、オシリスの意見を聞き、後悔したラーは殺戮を止めるため、血に似せて造らせた赤いビール(もしくは酒)を飲ませては、酔わしたとされる。この時からエジプトの砂漠は赤く染まったと伝えられるようになる)


セベク

(古代エジプトの神であり、ソブクとも呼ばれ、ギリシアではスコス。名の意味は、「妊娠するかしないかを決める者」。母に軍神ネイト、妻はレネネト。姿は、ワニの姿、もしくは頭を持ち、ラーと同様の角、太陽の円盤、二匹のウラエウスを組み合わせた頭飾りを付けた男で表されている。古代エジプト人がナイル川を恐れていた為、クロコダイルが神格化され生まれた畏怖される存在である。そのため、漁や農耕、移動など生活の起点ともなるナイル川を利用していたエジプト人はワニと共に祈れば、自分達をワニからの攻撃から保護されると信じていた。一部の神話では、世界の創造の為に混沌の海ヌトから最初に現れた存在でさり、太陽神であるラーと関連付けられるところもある。また、ナイル川の神があるゆえに、豊穣の神とも取られる所もある。オシリスがセトにバラバラにされた時は、イシスを助け、ナイル川に散ったオシリスの遺体の回収を手伝い、ホルスとセトが戦う際には、水上戦でホルスを助けたとされる。尚、一部ではセトの味方もしたとされる話もある)