★不妊症治療薬クロミッド/作用(効果)と副作用★
クロミフェン療法
クロミッド
経口排卵誘発剤クロミフェン製剤の1つ
他→セロフェン、オリフェン、フェミロンなど
(製剤メーカーが違うだけで全て同様の効果です)
作用
エストロゲンの分泌をおさえる抗エストロゲン剤です。これにより間脳ー下垂体がエストロゲンが分泌されていないと察知。視床下部の脳下垂体から性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)の分泌が促されます。すると、下垂体前葉から卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)が分泌、卵子を成熟させる効果があります。複数の排卵を促す薬ではなく、卵子をしっかり成熟させ排卵させるお薬なので、排卵後も、成熟度の高い卵子が排卵した後の卵胞は良い黄体が形成されるので、着床しやすい内膜にさせるなど黄体機能の改善にも効果があります。
また、クロミッド錠を服用することで排卵日が安定します。自然周期よりも排卵する時の卵胞の大きさが大きく平均28mmで排卵します。排卵予定日は投与例80%が投与開始後から、12~14日ごろ排卵します(10日目以内に排卵(体温上昇)をみるものは妊娠率が低下)。卵が十分に成長しているのに自然排卵が難しいときには、hCG で排卵の手助けをしたり、人工授精へステップアップしたりすることもあります。
クロミッドは軽度の排卵障害や、排卵していても黄体の機能が不十分で着床が困難な黄体機能不全の治療薬として幅広く処方されます。
副作用
顔面紅潮感5.4%
卵巣腫大2.9%
下腹痛2.2%
吐気・嘔吐2.0%
頻尿・尿量増加1.5%
OHSS(卵巣過剰刺激症候群)0.4~5%
多胎妊娠率5%
1%未満
頭痛・蕁麻疹・視覚障害(霧視)・疲労感・神経興奮など
治療効果
長期間無月経や、性腺刺激ホルモンの分泌が強く障害されている場合には無効だが、月経不順や時々排卵のない患者にはよく効く
排卵障害のみの患者にクロミフェンで排卵を誘発した場合、6ヶ月間の累積妊娠率は60~75%
(一般的な)用量・方法
1錠(50mg)からSTERT
月経周期の5日目(3、4日目の場合もあり)から5日間連日内服
卵胞発育が見られない症例では2錠→3錠と増量
使用上の注意
LUF の頻度が高くなる
連用にて抗エストロゲン作用による
・頸管粘液の減少
・子宮内膜の薄化
→妊娠率をdown
※3周期内服したら一旦お休み…など慎重に経過を見ながら用量を調整していく
催奇形性作用
妊婦内服禁止。妊娠に気付かず内服継続に注意するためにも内服開始前1ケ月~内服中は基礎体温をつけた方がいいですね。
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