聖バーバラ女学院・恵明寮大浴場にて
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「真理亜先輩って、やっぱりカッコイイよね~。
私なら赤尾先生の白マント姿見たら赤面しちゃって、何も話せなくなるよ~。
あんな際どい質問ズバズバしちゃって憧れるよ~。」
「カッコイイだけじゃなくて、凄いセクシーだよ~。
制服のワンピースも、胸に合わせて仕方なく大きなサイズ着てるんだって!」
「だからあんなウエストがガバガバなんだね。
一年が真似してわざと大きな制服着るのを『マリアスタイル』って言って調子乗ってるみたいね。
ヒンヌーに限って真似してるみたいだけど。」
「でもさ~もうちょい二人のやり取り見たかったよね~。
修道院長とゴリエちゃんも打ち切るの早いよ~。」
「まぁ、真理亜先輩が『中世ヨーロッパで禁止されてた子作りの方法を是非とも赤尾先生に…。』なんて言ったら止めないわけにはいかないよね。
馴れてない一年のニ、三人が失神したけど…今年の一年は想像力だけ豊かで根性ないよねぇ~。」
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「はぁ、何という混沌…全て私が招いた災いなのですね…。」
下級生の噂が気にせずにはいられないデリケートな山際佳澄だった。
自分が三好真理亜と醜聞を繰り返すほどに、剣崎周お嬢様の評判を落とさないかと悩む山際だった。
「…こうなることを見越してたのですね…。
申し訳ございません…私の浅はかな行動で…。」
「あら、こんばんは山際さん。
貴女と入浴時間が重なるなんて奇遇ね」
先に身体を泡立てて洗っている真理亜の隣に座ろうとする山際。
上から見下ろすと、たわわな真理亜の谷間に驚き、本題を忘れそうになる山際だが…。
「いつもはお嬢様に配慮して入浴時間を貴女とズラしてますから…。
しかし、内密に話を進めるには、この大浴場の湯気と広さが守ってくれますから…。」
「内密の話?
私の彼女になる?」
「ち、違います!
知ってるクセに貴女はいつもいつも、わざと茶化して…。」
「お風呂場で興奮すると、余計にのぼせるわよ。
だから上手に身体を冷やしながら、身体を密着し過ぎずに…。」
「きゃう…!だから…そういう…お願いじゃなく…はぅ!
赤尾先生と…その…氏家さんのことです…。」
「氏家くんにこうされたいんだ?」
「違います!」
「ホントはこういう風に背中流してほしいんんでしょ?」
「そっちは背中じゃないです!
私には赤尾先生にも文化祭に参加してもらう方法があります」続