最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

何処でも無い場所へ行き、何でも無い物を持ち帰れ。
秋の高校野球滋賀県大会二回戦。

甲子園常連校の山室大学付属高校との大会に臨んだ貴川西高校ナイン。

一年生の金城慎太郎は、同級生の玉野秋成の指導や先輩のアクシデント等が重なり、九番セカンドとしてスタメン出場することとなった。

試合は貴川西のエース真山匠の好投もあり、初回のスクイズによる失点のみに何とか抑えていた。
しかし、山大付属のエース都倉のツーシームに苦しみ、五番ショートで出場した玉野でさえ、併殺打に打ち取られるほどだった。
金城は玉野に教えて貰った「ドカベン」の殿馬の打法「フォルテシモ」で内野安打を記録するが点には結びつかなかった。

六回の裏に真山はその都倉にソロ被弾を許し、0-2となってしまう。
そこでベンチは投手交代を命じ、代わりにマウンドに登ったのは、同じく一年生の小宮泰造だった。
下手投げからのシンカーでピンチを脱し、さぁこれから逆転だ!と、勢い付こうかという時、アクシデントは起きた。

先頭の玉野は本来の右ではなく左打席に入り、センター返しを試みるが、強烈なピッチャーライナーは投手都倉の顔面を砕いた。
玉野は表情一つ変えず、一塁ベース上で
「右打席なら息の根が止まってたぜ」

と吐き捨てた。
これにより審判団は警告試合を宣言した。
しかし、これはあくまで野次と暴言に対する報復行為だけであり、疑惑は闇の中だった。
場内は異様なほど沈黙し、誰もが「わざとだ」との言葉を飲み込んだ。

緊急登板した相手の二番手投手は連続四球を出し、続く八番真喜志に犠牲フライでの失点を許す。

続く九番の金城は血を流す都倉投手のことと、この様な選択をした玉野の哀しみと寂しさに冷静さを失い、自分達が勝ち進むことに疑念を抱いてしまう。
しかし、マネージャーの東瀬美由紀や、スタンドから見守る藤田のの香の声援を受け、
「自分のバットで相手を打ち負かすことが礼儀」と、悟る。

気負いながらも本来のバッティングを思い出した金城は見事に三塁線に逆転の二点二塁打を放つ。

二塁ベース上で凛々しく佇む金城慎太郎を見て、小さかったはずの恋の炎が激しく揺らめくのの香。
親友の美由紀との衝突も覚悟していた。
だが、当の金城慎太郎は、玉野の心の闇が気になっていた。
玉野の野球の師匠は玉野の姉の婚約者だったこと。
そしてその彼はもうこの世に居ないこと、その死は玉野の打棒とその野球センスに起因するのか?

そして自分は玉野秋成を救えるのか?と…。
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「早乙女さん、中ノ瀬先輩、私達が先に沈んでどうするんですか!
金城くんの打席で今やっと同点、逆転のチャンスじゃないですか!」

「でも…。」

「早乙女さん!貴女は玉野君のイケメンルックスだけに憧れてファンクラブを作ったわけじゃないでしょう!?」

「そ、そうだけど…。」

「それぞれの推しメンが居るのは当然ですけど、それはチームの応援あってこそでしょう?ねぇ、中ノ瀬先輩!」

「そうね、藤田さんでしたっけ?貴女の言うとおりだわ。」

「じゃあ、みんなで応援しましょうよ!
かっ飛ばせー!山大倒せー!オー!
さぁ、私に続いて!」

「…匠さんもキャプテンとして、この試合に責任を感じてるかもしれませんわ…。
そうですわ、私はどんな時も匠さんを支えると決めたのに…。」

****
(うわぁ、応援が活気付いてきた。
嬉しいけどプレッシャーだなぁ)

「ファール!」

(危ない…。今のはボールかもしれなかったけど、同点タイムリーを打つには…。)

「ファール!」

(今のも甘い球かもしれないけど、今のじゃ内野は抜けても外野を抜くまでは…。)

するとウチのベンチから小宮くんが…。

「思い上がるな!
君が玉野の真似して、相手の球を選り好みして打ち分けられるわけないだろう!
身の程を知れ!
僕は僕の投球をするだけだ!ピンチになればまた真山先輩が交代してくれると信じてるから、振り返らずに全力投球出来るんだ!」

(小宮くん…。)

馬鹿だった。
最初は秋成のせいで大怪我した都倉さんを考えると、そしてそんな選択をしたであろう秋成の心の闇を想うと、打ってはいけない、勝ってはいけないなんて考えていた。
それが東瀬と藤田さん達の応援を受けたら
「打たなきゃいけない、四球で歩いちゃいけない」

なんて勝手に決めつけて、ボール球をわざとカットするなんて…。

逃げての四球ならこっちも後味悪いけど、相手が勝負に行っての四球なら仕方ないじゃないか!
僕は結果を誇るのみ!
小宮くんの言うとおりだ。僕が秋成の真似事なんてお笑い草も良いとこだ!

「カキーン!」

「切れるなー!落ちて落ちて~!」

「フェア!」

「やったー!やりやがったぜ金城!
回れ~!」

フォルテシモを考慮してか、前よりのサードの頭を越す三塁線ギリギリに落ちる長打!レフトが打球を処理する間に同点!
そして一塁から一気に井坂先輩が…。

「セーフ!」

逆転の二点適時打だ!続
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七回表
一死一・三塁
貴川西1-2山大付属

打順は九番の慎太郎。
同点、または逆転のお膳立ては玉野によって仕立てられたけど…。

「ットライク!」

駄目だ…。
いつもの慎太郎に戻ってるわ。
コントロールも度胸ない相手の二番手ピッチャーも問題だけど、玉野の「闇」と完全にシンクロしちゃってる慎太郎に適時打は無理だわ…。

馬鹿ね、慎太郎。
あんたが一緒に悲しんだって玉野を本当に喜ばすことは出来ないんだよ…。
****

間違いない。
玉野秋成は自分の師匠にてお姉さんの婚約者だった「隼人さん」に何か特別な感情を抱いてる。

お手洗いで私にバケツの水をかけたり、スライディングして井坂先輩の足を削ったり、のの香にいきなりキスしたり…。

目的の為なら手段を選ばない男だと思ってた。
ピッチャーライナーで投手の顔面をわざと狙うなんて、玉野ならやるかもしれない…。
でも…ホームインした時に慎太郎とハイタッチどころか、目線も合わせずに無視したのは玉野らしくない。
都倉投手に配慮して過度に喜ばないとかそんなのじゃない…。

上手く言えないけど…玉野自身が慎太郎に触れてはいけないって勝手に思い込んだ結果だ…。
慎太郎もそれをわかってるから打席で全く覇気がない。
玉野のは明らかに自分で苦しんでる。
あのピッチャー返しとお姉さんとフィアンセさんと何か関係があるとしか思えない!
あくまで私は玉野のお姉さんから私が聞いた話の範囲だけど…。
でも…慎太郎、ホントにそれでいいの?
玉野の哀しみにあんたまで呑まれたらそれで解決なの?

「ボールスリー」

両者とも決め手を欠いた拙守拙攻。世紀の名勝負が一気に大凡戦だ。
駄目よ、私はこんなメンバーをサポートしたくてマネージャーやってるんじゃない!
腹が立った私はベンチの最前列まで飛び出し

「何やってんのよ慎太郎!
ここで四球で歩いたって、玉野も都倉さんも喜ばないのよ!
あんたで決めるのよ!!
亡霊を打ち砕いてください!って玉野がお願いしてるのがわかんないのー!」

「おい、君!
この試合は警告試合として…。」

「うっさいわね!迷える球児を救えなくて何が甲子園よ!」

「やめろ東瀬!
ありがとう。
もう迷わない。
僕は打つ。
東瀬も秋成も大好きな仲間だから。」

慎太郎…。

「金城くーん!打ってください!玉野君に踊らされてるなら踊ればいいじゃないですかー!」

スタンドからのの香の黄色い声援だ
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