最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

何処でも無い場所へ行き、何でも無い物を持ち帰れ。
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玉野秋成(たまの しゅうせい)

184センチ
81キロ
右投げ右打ち
遊撃手

東京の静かな場所から越境受験してきた高校一年生。
寡黙で端正な顔立ち故に、近寄り難い雰囲気を醸し出していたが、弱小野球部に勝利を持たらせた救世主として、一躍人気者となる。

金城慎太郎(きんじょう しんたろう)

172センチ 68キロ
右投げ左打ち
二塁手

幼なじみの東瀬美由紀に憧れて同じリトルリーグに入ったのが野球をはじめたきっかけ。
才能も体格も凡庸だが、人一倍練習と工夫を重ねてポジションを掴んできた。

玉野君は目的の為なら他人を傷つけても構わないのか?と、疑念を持ちはじめる。
憧れの東瀬は、自分より玉野が好きかも?と思い込んでいる。

東瀬美由紀(あずせ みゆき)

160センチ ?キロ
野球部マネージャー
元投手

玉野のお姉さんと偶然知り合ったことがきっかけで、玉野を野球部に勧誘する。

玉野の金城「だけ」に対する執着を敏感に感じ取っている。
また、お姉さんの婚約者は玉野の野球の師匠でもあったが、彼は既に他界。
玉野はその件に触れられることを極度に嫌うことにも気付きはじめている…。
****

洗面所の蛇口が簡単に壊れるわけがない。
東瀬は何でそんなすぐわかるウソを…。
絶対に誰かに女子トイレで水を浴びせられたに違いない…。
口の悪い東瀬が誰かから反感を買うことはあっても、本気で恨まれるような奴じゃない!
理不尽な目に遭わされたとしても、怒りこそすれ、こんなに悲しく怯えた目をするなんて思ってもなかった。
やはり玉野ファンクラブの女子達が集団で狙ったのか?
いや、確かにリーダー格の早乙女ならやりかねない。東瀬に立ち向かっていける数少ない女子だ。
けど…早乙女と仲の良いウチのクラスの女子は、かなり早い段階で教室に居た。
取り巻き無しで、早乙女が単独で東瀬にこんな蛮行をするわけがない…。
****
五時間目と六時間目の休み時間、ジャージに着替えた東瀬の周りに心配した女子が集まる。
会話の内容は良く聞こえないが、早乙女の名前が出てるくらいわかる。

「先生に言おうよ!」

と、一人の女子が言った時、僕も我慢出来ずに言った。

「そうだ東瀬、何がどうなったかはっきりさせようよ!」

東瀬は僕を見た。
その大きな瞳から大粒の涙が溢れ

「言えない!『二度と近付くな』って言われたの!
ごめんなさい…。」
泣いてる東瀬を初めて見た
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「悪い。数学の柴田は嫌いなんだ。
けっこう投げたから、部活まで肩と肘を休める。
じゃな。」

五時間目の数学を休んだ玉野君。
「肩を休める」とか「数学が嫌いだ」とか言いながら、東瀬が来た途端に不愉快になったのは直ぐにわかった。

「ねぇ、六時間目は?」

僕たちの教室とは真逆方向に行く玉野君。
保健室で適当に過ごすつもりかな?
振り向きもせず「行けたら行く」と言って去ってしまった。

授業も部活もあんな態度じゃ、無事に進路を決めるどころか、卒業や進級も危ないんじゃないかな…。

「ねぇ、慎太郎…。
私、でしゃばりだった?」

「いや、東瀬も加わってくれていい練習になったよ!
流石はリトル時代のエースだよ!」

「そう?いや~私も久しぶりに熱くなったよ~。」

…僕は最低だ…。東瀬の「でしゃばり」は玉野君のお姉さんと婚約者さんの話を切り出したことを言いたかったと思う。
玉野君の不機嫌も、家族内のデリケートな部分に、まだ信頼を寄せてない東瀬に触れてほしくなかったんだと思う。
でも、自分の知らない所でお姉さんと東瀬が親しくなってたのが面白くなかったんだと思う。

そして…東瀬自身がそれを敏感に察知してた…。
だから僕はわざと話を「キャッチボールに参加した」にした。

僕はリトル時代の「ガキ大将・美由紀」に憧れる、鈍感で臆病な金城慎太郎でいいんだ…。
玉野君のことで東瀬が過剰に傷ついてほしくないよ…。

「なぁ、東瀬が女子ソフトボール部に入らなかったのは…。」

「あぁ、私は自分が投げるより、白球を追いかける「漢(おとこ)」が好きなんだなって。
じゃぁ、あたしトイレ行ってから教室入るから!」

「こら、女の子なら『御手洗い』くらい言えよ!」

「そういうのが面倒なんだよ…。」
****

数学の授業は二つ席が空いていた。
サボった玉野君とトイレから戻らない東瀬だ。
授業の半分が過ぎ、心配になってきたら…。

教室のドアが開いた途端、一番近い女子が悲鳴を上げる

「キャー!東瀬さん、全身ずぶ濡れじゃない!どうしたの!?」

「すみません…洗面所の蛇口が壊れて…。何でもありませんから!
ジャージに着替えてきますから、カバン取らせてください。
ごめんなさい!」

玉野君と仲良くキャッチボールしてたのを妬んだ女子達がトイレに閉じ込めて、バケツかホースで水を浴びせたのか?
その姿以上に、気の強い東瀬の心が完全に折れていたのが心配だ
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これは偶然だろうか?

僕に「高く跳べ」とアドバイスした玉野君が、僕のライバルとなる井坂先輩と交錯した。

ランナーを立てた守備練習は、実戦を想定してるとはいえ、あまりにタイミングが良すぎだ…。
井坂先輩はたかだか放課後の部活で、ランナー役の後輩が試合さながらのスライディングを仕掛けてくるなんて予想せず、文字通り「高く跳ばなかった」。

布石はあった。
一塁走者の玉野君は大袈裟なリードを取り、盗塁の構えをアピールしてた。
投手の先輩は牽制に躍起になり、捕手の先輩は何回かボールを外にウエストして刺そうとしていた。
チーム全体がそういう実戦の雰囲気になった為、玉野君の悪質なスライディングを、「こういうこともあり得る」と思ってしまってた。
しかも、先に守備に就いた僕と玉野君は、先輩のスライディングをかわして、華麗な二重殺を完成させた後で二年生と攻守交代した後だったからだ。

井坂先輩は玉野君を責めなかった。
勿論、足の痛みもあっただろうが、練習ということに慢心してた自分の不注意だと言い、苦痛に顔を歪ませながら「気にするな」と玉野君に言った。

****
疑念が晴れないままの翌日の昼休み、今日も僕は玉野君とキャッチボールをしていた。

「金城、捕手が二盗阻止の送球してきたら、捕球してタッチするのは二遊間の使命だ。」

玉野君は相変わらず淡々としていた。
須永、井坂の先輩コンビを負傷で欠いたことなんてまるで気にしていなかった。

「聞いてるか?」

「あぁ、ごめん…。」

「二遊間の選手がタッチに手間取ってセーフになったら、キャッチャーからしたら『折角いい球を送球したのに』ってなるんだよ。それには…。」

「それには?」

「送球を受けた二遊間は、グラブをベースの真下に身体全体で『落とす』これが最短距離だ。」

「確かに無駄に腕を振るとそれだけでロスだよね…。」

「パワーもスピードも野球センスさえも無い奴は頭を使え!観察しろ!最短距離で自分の力を最大限引き出す方法を見つけろ!

…ってな。俺が野球を始めるきっかけとなった先輩が言った言葉さ…。」

「で、玉野秋成の先輩にてお姉さんの婚約者は突然の事故でもうこの世に居ないと…。
遠くに行きたくなるわけだ…。
ねぇ、私もキャッチボール混ぜてよ!」

「東瀬…姉ちゃんがお前に話したんだな?」

「うん、この前つい長電話しちゃってさ~。」

この後、玉野君は午後の授業をサボった。
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