オリジナルとモチーフを凌駕した作品に対する私的見解 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「お互い人間でいようじゃないか」

はデンマークの哲学者キルケゴールの言葉ですが、中世ヨーロッパではキリスト教の教えに反する作品は出版出来ませんでした。

そんな中、シェークスピアの作品は衝撃的でした。
いわゆる「神の教え」に反する自ら命を絶つ悲劇や、人間以上に人間臭い妖精は聖書の枠を駆逐しました。
そしてシェークスピアの作品の多くはギリシャ神話にルーツがあります。
擬人化された人間らしい神々の物語は、悲劇だからこそ人間らしさの描写が秀逸な部分があります。

神を讃え、勇気と知恵を持ち合わせた英雄が天使に祝福される作品しか認められなかった世界でやはりシェークスピアは特別だったと思います。
キリスト教及び聖書の範囲を超えたのは、ギリシャ神話がキリスト教以前に存在し、その影響を受けてないからでしょう。

「ロミオとジュリエット」

をモチーフとし、現代版にアレンジしたのが

「ウエストサイドストーリー」

です。軽快な歌詞と踊りでアメリカが抱える闇を描写し、
対立するジェット団とシャーク団の男女であるからこその悲恋の物語ですね。
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また話は変わりまして、イスカンダルへ向かう宇宙戦艦ヤマトの物語は

「西遊記」が原点だそうです!

私はこの事を知り、「なるほど」と思いました。

長安の都が妖怪に荒らされてるから天竺にお経を取りに行く物語と、
地球の危機の為にイスカンダルを目指すお話。

納得でした。
それぞれ魅力的な物語で、実際にはどうでも良いのですが、それを知ると古代、嶋、真田の三人が西遊記の三人の妖怪に見えるから不思議です(笑)。

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長編シリーズの「ジョジョの奇妙な冒険」

において作者の荒木先生は

「人間礼賛」が作品のテーマと語ってました。
どんなに強い敵が出現しても人間の延長であり、神や天使などの超越した存在は登場する予定はなく、啓示的な物語ではなく、人間の人間臭い物語の中で笑いや怖さや気持ち悪さを盛り込んだ作品となっています。

そんな中、アニメ化された三部の歌詞の中に

「運命というのは、正確には読み解けないものさ」

という歌詞が出て来て大変気に入っています。

私自身もタロットをたしなむ者として、占いはヒントであり、答えではないと思っています。

(終り)