（うん、間違いなく僕は肉食だよ。
でも獣じゃない。
『単細胞野郎』なんて口の悪い妖怪仲間は言うけど、僕こそは『動物の始祖・スライム』だ！）
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あくまでメモなんだからね！
スライム…現代日本に生きる読者様の多くはスライムと言えば
これをイメージし、ファンタジー世界の最弱モンスターと思うでしょう。
しかし、それはドラクエが与えた世界観のみであり、元来スライムは沼地、洞窟などで旅人を襲う獰猛なモンスターである。
また、ヨーロッパで城の建築技術が進むにつれ、王候貴族は自分の城の番人として室内用の大型スライムを飼うようになった。
その大型スライムを別名『ゼリールーム』と呼び、強豪モンスターに分類される。
ゼリールームはその隠密性に特価しており、侵入者がゼリールームの居る部屋に入った瞬間、部屋いっぱいの液状の体内に取り込まれてしまうからである。
侵入者はそれがゼリールームとわかった時には既に室内で溺れているのである。
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「キャー！」
「ゴボッ…あぁ…。」
「どうした女ども。
勢いは口だけか？」
（大丈夫だからね、みんな！
想定してたより水圧が強くてビックリしただけよ！
最初からスライムって知ってたら怖くない。
星明と夜通し特訓したんだから！」
「奈々子流陰陽折り紙術No.2
レスキュー風船くん！
」シキガミとして魔力が込められた折り紙の風船は巨大化し、しがみつく奈々子の浮き袋の役目を果たした。
「やっぱり。星明の言うとおり、ゼリールームは自分が窒息しない為に、液状の身体と天井に隙間を作る。それが私達のエスケープゾーンになるって。
そして…ゼリールームは密室だからこそ効果を発揮する。
天井に逃げた後は、ドアを壊すこと！
「奈々子流陰陽折り紙術No.3『壊し屋手裏剣くん』！
勢いよく奈々子の手から放たれた手裏剣はドアノブを粉砕し、開いたドアから液状の奴の身体は流れた。
水かさは下がり、みんな窒息を免れた。
「プハー。奈々子さん凄い！」
「勝負ありましたね。私は火の鳥の明日香。
スライムは焼かれるのを怖がります。」続