オドラサレ 32 | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

魔界
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「はい、大魔王宮殿執務室・室長のマモンでございます。」

「マモン爺か?
久しいな…。」

「サタン様!
お久しぶりでございます!」

「マモン爺…、積もる話は山ほどあるが余が…用件のみを伝えることを許せ…。」

「はい、何なりと。」

「今しがたアンドロマリウスより不正契約の訴状が届いた。
被告はNo.28のベリトだ。
今から余がそちらに赴く。
準備をしておけ。」

「何を仰います、サタン様!
『嘘と錬金術の悪魔』ベリトのことです。
また目の前の魂欲しさに出まかせの契約をしたのでしょう。
ここは私、『第三の罪・貪欲の魔王マモン』の仕事でございます!どうか私にお申し付けくださいませ。
今すぐ、我が近衛兵を総動員してベリトの捕縛に…。」

「ならばそれはマモン爺に任せよう。
だが契約無効時の強制執行は余の署名が必要だ。
どちらにせよ、今から宮殿に向かう…。

それとマモン爺、物は相談だが…。」

「サタン様の『すまほ』を魔界の経費で落としたい場合は明細の提示をお願いします。
宮殿にかけた時や、魔界の詳細を「奈落る検索」で調べる時や、各種通信料は経費と認めましょう。
私用の電話や『あぷり』のダウンロードは却下です。」

「無理か?」

「無理です。」

「余は安い時給の雑貨屋アルバイトだぞ?」

「大魔王サタン総統閣下様であられます。」

「…うむ…。そうだな。」

「ツーツー」
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「もしもし?
鶴野さんですか?
アルバイトの佐田です。
明日のシフトなんですが…。

講義を選択してないから交代出来る?
ありがとうございます!この穴埋めは必ず…。
はい、はい。『合コン』とやらに私が参加することが交換条件で奈々子には秘密にすること?
了解致しました。
仕方ありません。ありがとうございます。」
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「貸そうかな、まああてにするな、ひどすぎる借金
貸そう (K) か (Ca) な (Na)、ま (Mg) あ (Al) あ (亜鉛:Zn) て (鉄:Fe) に (Ni) する (Sn) な (鉛:Pb)、ひ (H) ど (銅:Cu) す (水銀:Hg) ぎる (銀:Ag) 借 (白金:Pt) 金 (金:Au)

古来、人間に科(化)学の知識を授けたのは悪魔だ。
魔力により物質を根本から変換する「錬金術」の終焉は悪魔と人間の蜜月の終焉でもあった。

語呂合わせか…人間らしい知恵の象徴ではないか?