34.ハネムーンクルージング(完) | いつかまた君と会う日のため(自殺・自死遺族ブログ)

いつかまた君と会う日のため(自殺・自死遺族ブログ)

2013年12月、最愛の妻をうつ病による自死で亡くしました。
結婚して1年1ヶ月、あまりにも短すぎました。
体に障害があったけど、懸命に生きていた妻。
妻の事を忘れない為、初めてブログを書きます。

最後の寄港地はクロアチアの「ドブロヴニク」


旅行に行く前の情報で、「魔女の宅急便」の景色のモデルになった場所だと聞いていた。



なので前日の夜、船の部屋で妻と「魔女の宅急便」のdvdを観た。



私は、海外旅行に行く時に、よくその場所が舞台になった映画を観て行くことがある。


ラスベガスに行ったときは「ラスベガス」てギャング映画と「コンエアー」を観た。

サンディエゴに行った時は「トップガン」

北京に行った時は「ラストエンペラー」


朝、港に着き、バスで向かった。


高台からみたドブロヴニクの景色は、たしかに昨晩観た魔女の宅急便の景色に似ていた。






バスを降りて、街中に歩いて入っていく。




街は高い城壁でぐるっと囲まれている。


城壁の上は歩くるようになっている。




こんな感じで結構な階段を上り下りするが、手すりはついているので、上りは妻の背中を押し、下りは妻の前に立ち一緒に歩いて行った。




思ったんだけど、この景色は「魔女の宅急便」と言うより「進撃の巨人」みたいだと思った。





城壁を降り、街の中を歩く。


中は思ったより広くない。


車も禁止されている。


3時間ほど滞在して、船に戻った。





船の中の最後のショーはマイケルジャクソンのショーだった。


マイケルの人気は万国共通で、座席は満席。

マイケルのそっくりさんのダンスは完璧だった。


最後は船のクルーたちも舞台にあがり、船の旗を振りかざし、大団円で終わった。

スタンディングオベーションだった。




もうショーも終わりか。

明日はもう船を降りるんだな。



そう思うと、とても名残惜しかった。



翌朝、、、、。


船は静かに出発の地、ベネチアに入港した。





帰ってきたんだな。

長いようで短かったな。



後ろ髪をひかれる思いで、船を降りた。


そしてこの船は、夕方には新しい客を乗せ、同じコースをまわる。




ベネチアには午前中についたので、船を降りてからも時間がたっぷりある。


この日は終日フリーなので、またベニチアを観光する。



初日に登れなかった鐘楼に登ってみた。




鐘楼の上から見ると、サンマルコ広場とベネチアを一望できる。



海の景色も一望できる。

よく船がぶつからないと思うほど、船が走っている。



鐘楼の中はこんな感じ。



昔の偉い人は、この景色を独り占めだったんだろうか。



ベネチアの迷路のような街を、二人で散策した。

本当に迷って、同じところを何度か回った。



ホテルについて、観光は終わった。


良く歩いたね。疲れたよね。




次の日の早朝。

まだ夜も明けないうちに、ホテルから出発する。


このホテルはベネチアの水路から出入りできて、帰りはホテルから直接ボートに乗ってバス乗り場まで帰った。


闇夜に紛れ、水路からボートに乗りホテルから出発する。


スパイ映画の脱出シーンのようだった。




こうして僕らのハネムーンは終わった。


日本に帰ったからも、ツアーで一緒だった方に写真や動画を沢山送って頂いた。


ツアーのメンバーにもとても恵まれたのだった。




今、ハネムーンから一年たってこのブログを書いているが、妻と二人でよく行けたと思った。


旅行中は妻は体調にも天候にも人達にも恵まれた。


全てが順調に働いて、最高の思い出になった。




ツアーで仲良くなった人達は、妻が自死したことなど夢にも思ってないだろう。


私自身、書いていても未だに信じられない。


なぜこんなことになったんだろう。






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