21.謎の一人暮らし | いつかまた君と会う日のため(自殺・自死遺族ブログ)

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2013年12月、最愛の妻をうつ病による自死で亡くしました。
結婚して1年1ヶ月、あまりにも短すぎました。
体に障害があったけど、懸命に生きていた妻。
妻の事を忘れない為、初めてブログを書きます。

結婚式の数か月前。


「yoshiちゃん、私結婚式の前にアパートで一人暮らししたいんだけど。いい?」


「えっ?またどうして?」


「私って今まで実家でずっと暮らしてきたから。yoshiちゃんと暮らす前に一か月半くらい、料理とか洗濯とか一通り練習しておきたくて」


「本当に一人で大丈夫?じゃあ週末だけアパートに泊まりにいってあげるよ。通い夫だね」



彼女のそういった意向があったので、電化製品や家具など、結婚式の2か月前にアパートに搬入することにした。



彼女が一人で暮らすと宣言した日が、だんだん近づいてきたある日。


「yoshiちゃん、ちょっと言いにくいんだけど。なんかあのアパートで一人で暮らすって考えたら段々不安になって来て。やっぱり結婚するまで実家にいていい?」


「いや、俺は全然問題ないけど。買ったばかりの家具家電はもう搬入してあるよ。」


、、、、、。


無人では新品の家具家電が心配なので、結局私が結婚より一か月半前にアパートで独り暮らしすることになった。



弟にその事を話したら「謎の一人暮らしだな」と言っていた。



それからは新品の家電を使いこなして料理や洗濯をしたり、友達を呼んでアパートで飲み会をやったり、夜遅くまで一人で映画鑑賞やゲームをしたり、、、。


思う存分、一人暮らしを満喫した。



結婚式が終わった次の週末に、彼女が荷物を持って引っ越してきた。



私はすでに一か月半ここで暮らしているので、日常生活のなかに迎え入れる感じだった。


彼女が越してきた日のことが、mixiの日記に残っていた。



「引っ越し初日☆

旦那の作った夕ご飯を、、、、。

一人で食べました(T_T)

2時間ランニングに出かけちゃったよ、、。」



確か2週間後にマラソン大会だったので、最後のツメの練習をしていたと思われる。



彼女にとっては新婚生活初日なのに。

何やってんだろうね、俺は、、、。



今は妻が亡くなり一人暮らしに戻ってしまったけど、結婚前の一人暮らしとは気分が全く違う。


一人が日々虚しく感じます。




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