お菓子用の基本のタルト台・パートシュクレのレシピです。
タルト台が作れれば、季節のフルーツやクリームをたっぷり使った豪華なものから、焼きっぱなしで美味しいアーモンド生地を焼きこむものまで、また一口大から大きく切り分けるものまで一気にレパートリーが広がります。
生地は焼く前の時点で保存できるので、思い立った時や、おもてなしにも活躍。
2種類紹介するのは、よく作るお気に入りのタルト生地が2種類あって選べないため…
似たような配合はたくさん存在すると思いますが、どちらも最初は本などで見つけた配合をもとにしていたものの、甘さや食感など好みにどんどん分量を変えて落ち着いた割合です。
2つの生地をどのように使い分けているかと言うと、例えば後から溶き卵で最後に照りをつけたい時や少し溶き卵があまっている時には全卵を使う配合、他のお菓子で卵白を使う時(ダックワーズ・フィナンシェ・マカロンなど)に卵黄だけがあまっている場合には卵黄配合の生地を作るという感じ。
甘さはどちらも同じくらいで、要はその時にある材料の量や種類に合わせて、私が作るお菓子に合った無駄が出ない配合でもあるんです。
ちなみにパートシュクレとは、砂糖が多い生地のこと。
型抜きして焼けばクッキーとしても美味しい優れもの。
パートプリゼという甘くないタルト生地もあって、それはキッシュなどに使います。
作り方は色々ですが、ここでは木べらで練る手作業の方法とフードプロセッサーでの作り方を載せています。
~作り方~
18cmのタルト型1台分
バター 45g
粉砂糖 30g
全卵 15g
アーモンドパウダー 15g
薄力粉 80g
20cmのタルト型1台分
バター 70g
粉砂糖 50g
卵黄 1個分 (約15g)
アーモンドパウダー 20g
薄力粉 130g
全卵使用 18~20cm約3台分・12cm6台分程度
バター 160g
粉砂糖 100g
全卵 1個 (M~L玉・50~60g)
アーモンドパウダー 50g
薄力粉 280g
①生地を作る
☆手作業
→バターを室温に戻して木べらで柔らかく練り、砂糖を混ぜ合わせ、溶いた卵も数回に分けて加えその都度均一になるように混ぜ、ふるった粉類をボウルの側面に押し付けるようにすり混ぜてまとめる
☆フードプロセッサー
→材料を順に入れて、都度なめらかに混ぜ、薄力粉を加えたら軽くまとまるまでON
②をひとまとめにしてラップに包み、冷蔵庫で最低1時間、できれば6時間以上は休ませる
→この時点で保存可…冷蔵5日・冷凍2週間
③生地をラップで挟んで、麺棒で3mm厚さを目安に型よりひとまわり大きく伸ばし、型にしきこむ
→指の腹を使って軽く押しながら、側面や隅の部分まで均一に密着させる
→隅やはみ出た部分は淵に麺棒を転がしながら、また小さな型の場合はナイフで切り取り、再度側面を密着させる
④焼き縮みを防ぐため、できれば冷蔵庫で1時間休ませてから、ピケをして焼き上げる
→予熱180度で10~30分程度、大きさにより時間が変わりますが焼き色がついたら出来上がり
→大きなタルト型で作る際に底の浮きが気になる場合は、シートを敷いた上にタルトストーンを乗せ予熱180度で10~15分、淵に色がついてきたらシートごとおもしを外して更に180度で10~15分、更にクリーム類を直接流しこむタルトを作る場合は焼きあがったあとに溶き卵を塗ってオーブンの余熱で乾燥させるとクリームを入れても底のさくさく感が持続
⑤型につけたまま冷まし、5分程度してから型から外す
~コツ・ポイント~
・生地に空気が入ると、また混ぜ方が均一でないと割れやすくなります
・バターは溶かすと性質が変わるのでレンジを使って柔らかくする場合は注意
→スライスしてボウルに貼り付けておいたり、バターカーラーで薄く削ぐと柔らかくなるのが早いです
・④でおもりを使う場合は小豆や生米を敷き詰めてもOK、おもり専用に何度も使いまわすと経済的
・④の“ピケ”とは底が膨らんで浮いてこないように空気穴をあけておくことです
→専用のローラーもありますが、フォークで適当にあけてOK
・粉砂糖は、微細グラニュー糖や、グラニュー糖をミルにかけて細かくしたものでもOK
・アーモンドパウダーがない場合やナッツ類を除きたい場合は、風味が変わりますが薄力粉に代えてもできます
・塩を少量(ひとつまみ程度)入れるとコクが増し、バニラパウダー(ビーンズやオイル等)を入れれば風味UP
・工程がどうしても面倒な時は、フードプロセッサーで生地をまとめて、休ませずに敷きこんで、すぐに焼いて使ってもできないことはないです…