生配信者やゲーム実況者の中でそこそこ定評のあるSONY製コンデンサマイクのPC60 ECM-PC60。
ロキブロもこちらのマイクを使用しています。
- SONY エレクトレットコンデンサーマイクロホン PC60 ECM-PC60/ソニー(SONY)
- Amazon.co.jp
非常に小型でTV番組の出演者などが胸元に装着しているピンマイクとほぼ同等のモノと思われます。
デジモノ系レビューでは有名なユーチューバーのジェットダイスケさんも、以前こちらのマイク紹介していましたよね(*‘ω‘ *)
※ジェットダイスケさんの ECM-PC60 レビュー動画
AmazonのレビューやYouTubeの製品レビュー動画では賛否両論で、特に多いのが「音が小さい」という指摘。
これは上記ジェットダイスケさんの動画コメントにも数多く見られた指摘内容。
そのため、解決策として「マイクブースト」をかけたうえで利用しような…といった評価がとても多い製品のようです。
実際にゲーム実況などの収録をしてみると、確かに胸元でピンマイクとして装着し使ってみても、あまり高品質な印象はなく。
また、付属の小型マイクスタンドに立てて、ある程度の距離感があると…、やはり品質が最大限に確保できていない印象が拭えませんでした。
つまり、マイクとのわずかな距離で音質が劣化してしまう傾向が見られるのです。
ワタシも音楽業界人(一応、スタジオミュージシャンの端くれ)としては、音には敏感な方なのでこの点が非常に気になってしまいました。
色々と試しつつ改善策や有効な利用法がないかと模索してみたところ。
最終的に行き着いたのが上記の挙動です。
それ故、このマイクは「口元で使うほど高音質」を確保できる印象なのです。
イメージ的にはインカムマイクのような使い方ですね。
理想はマイクブームの先にこのマイクを付けて使用したらすごく高音質でイイ感じに録れるんじゃないかな?ってことなんです。
しかしながら、こちらのマイクには小型のマイクスタンドとピンマイク用のクリップしか付属しておりませんし、そういったヘッドセットマイク化させるような別売アタッチメントのようなモノも特に販売されていないみたいですし…うーん。
■ということでマイクブースト?
そんなわけで、強制的に感度を上げて少しくらいマイクからの距離があってもちゃんと拾うようにしちゃおうぜ!
っていう考え方から来たのが「マイクブースト推奨説」みたいです。
たしかに、マイクブーストで10db程度に上げてやるだけで、こちらのマイクは大分声を拾うようになってくれます。
音にうるさい方には僅かなノイズ感などが気になってしまうかも知れませんが。
コレで「改善された」と感じられる方は、コレで済む問題であると思います(´・ω・`)
■マイクブーストの落とし穴には注意
一見、マイクブーストをかければ改善できるように感じましたが、この対策にはそこそこのデメリットも存在します。
ここからは音マニアな内容になっていきますので、ご注意ください(^_^;)
よくVCを利用しているとなかなか回避できない問題点があったりします。
それは、周囲の「生活音」を拾ってしまい、聞き手側にあらゆる音をダダ漏れにしてしまうというパターンでしょうか。
コレ、やっている側はどうにもこうにも解決策が見出だせないことが多いと思いますし、そもそも本人は気付いていないことがほとんどです。
それもそのはずで。
自分のマイクの音がどのように相手に聞こえているのかってのは、なかなか環境的に確認することができません。
もちろん、使用しているVCツール(ソフト、アプリ)やデバイス自体のスペックや性能面でも違いは出てくると思いますが。
VC中にずっと相手側の生活音を聞かされている側ってのは、慣れや免疫がないとそこそこの「不快感」があったりもします。
ことあるごとにガチャガチャと大きな音がしたり、お菓子の袋の音が爆音でしたり、TVやオーディオの音がしたり、隣に居るであろう人の声がずっと聞こえてきたり…。
生活音をなるべく出さないように工夫していても、ブーストがかかった状態だとヘタしたら「シュワシュワ」といった、いわゆる「ホワイトノイズ」が無音時や発声時に乗ってきたりすることもあります。
これら多くは「マイク感度」が起因した現象だったりします。
そして、マイクブーストってのはこの感度調整に相当するものですから、上げることによって前述したような周囲の生活音も一緒に拾ってしまう傾向を強めてしまうというデメリットを持っています。
こちらの製品をお持ちの方は試しにブーストを切った状態で適当な距離で指パッチンでもしてみましょう。
このマイク、わずかに距離が開くだけで、ほぼそういった音を拾いませんし、ノイズも乗りません。
逆に言えば、そうした繊細さが所以して、「音が小さい(集音性能が低い)」という評価につながっているのだと考えられます。
対して。
ブーストを入れてみると、それらの周囲のちょっとした音もすこぶる拾ってしまうようになり、発生時にホワイトノイズが僅かに乗ってきたりもします。
※デバイスなどの利用環境によります。
じゃあどうすればイイのか…orz
■意外なモノが大活躍します
そんなわけで、こりゃ違う製品探すか…とAKGなどの高額なヘッドセットマイクを見始めたりもしていましたが、どうも納得がいかない…。
というのも。
冒頭に申し上げましたとおり、この PC60 ECM-PC60 というマイクは、ブーストを切っている状態で口元でしゃべる分にはすこぶる高音質なデキる子だからです( ;∀;)
色々試しました。
・メガネのフレームに付けてみる→すげえ邪魔www
・イヤホンマイクのマイク部分に固定してみる→そんな僅かな距離でも多少の劣化を感じる繊細さ
・手で口元に持ってきて使う→フツーの手持ちマイク使いなさい
・ヘッドセットに固定する→そういうヘッドセット買うべき
で、試行錯誤の末にたどり着いた「発明」が…。
※コレだ!
なんと、マスクです(笑)
コレ、見た目はヘンテコリンになりますが。
かなりの発明です。
このように、マスクの縁にピンマイク用のクリップで固定してやることで、「超高音質」でこちらのマイクの性能を存分に発揮することができました(笑)
コレ、けっこう個人的には試行錯誤の末にたどり着いた発明といえる活用術なんですよ( ;∀;)
※顔出しで実況したり、ニコ生配信などをされているようなアクティブな方には不向き(工夫が必要)な利用法となりますが…。
邪魔そうに見えてやってみると意外と全く気にならないレベル。
それだけ本製品は小型ですからね(*‘ω‘ *)
単純にVC利用や、声付き実況動画を制作されているような方には激しくオススメできる方法です。
利点がたくさんあって。
まずは「確実に口元でマイクを固定できる」という理想系を完遂してくれる点。
左右上下どこでもクリップで挟めますので、狙ったポイントにマイクを固定できます。
マスクは薄くて柔らかい生地で出来ていますからね!
そして、何気に「風防」の役割も果たしてますよね。
実は風防も別途追加購入して手元にあるのですが、このワザを使ってみたら風防もマスク越しに使うと不必要でした(^_^;)
マスクに固定してしまえるので、完全なるハンズフリー状態を維持できる点においても、この手法はメガネが曇ること以外は落ち度がないのです(笑)
※メガネが曇る方はマスクの付け方を工夫してくんさい
喫煙者の方はタバコの数が減らせますw
さらに喉の保湿に…(ry
■最後に…
小さなマイクひとつでここまで語ってる時点で相当ヤバい記事(ブログ)になりましたが…。
その通り。
コレはあくまでも「音マニア」な方向けな内容となります。
そもそも、そこまで気にしないけど…、という方もちゃんと使えるマイクですので、その点だけ記しておきます(^_^;)
また、ここまでしなくてもサウンドカード側での調整や、デバイス側との相性などの点も含めると一概にどの方が使っても同じ挙動になるというわけではありませんし、マイク自体の性能は決して悪くありませんのでご安心ください。
今回ご紹介させていただきましたテクは、一部の動画クリエイターの方などには目からウロコの改善策になることは間違いないと思いますので、ぜひ一度お試しを。
実際、ワタシはこの手法でテスト収録してみた動画のマイク音声で「これならイケるわ!」と確信できるレベルの音質を手に入れました。
というか、これでようやく声付きの動画制作への目処も立ちました。
以上、ロキブロが伝授する PC60 ECM-PC60 のオススメ使用法についてのエントリでしたm(_ _)m
おしまい
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