アフリカのエリトリアでエホバの証人に対する厳しい迫害が起きています。エリトリアがどんな国なのかウィキペディアから、迫害について近年のエホバの証人の年鑑からお知らせしたいと思います。
【ウィキペディアより】
エリトリアの地図
エリトリアは、アフリカ北東部に位置する国家です。西にスーダン、南にエチオピアと国境を接し、北は紅海に面しています。1993年にエチオピアから独立しました。1998年からはエチオピア・エリトリア国境紛争が武力衝突に発展し、国際連合エチオピア・エリトリア派遣団が2008年まで展開し緊張状態が続いています。エリトリアは1993年の独立以来、暫定政府が、事実上の一党独裁制で統治しています。
軍隊の最高司令官は大統領で国民皆兵の徴兵制が施行されています。兵役期間は無期限であり、軍隊の任務以外にも「ナショナルサービス」と呼ばれる勤労奉仕活動に従事させられます。エチオピアとの国境紛争は、難民・避難民の大量発生、紛争地域のインフラ破壊等、エリトリアに深刻な影響を及ぼしています。
【2007年エホバの証人の年鑑より】
エホバの証人の兄弟たちが国民投票に参加しなかったため、1994年の大統領命令により、エホバの証人は市民権を剥奪されました。その結果兄弟たちは大変な経済的苦難に直面し、幾百人もがエリトリアを後にしました。一方、学齢期の子供を持つ人たちなど、国内にとどまった人々もいました。
学校では、9学年になると全員が男子も女子も軍事訓練のために登録します。そのため9年目以降の教育を断念した若者も少なくありません。集会出席も宣べ伝える業の参加も危険になっています。会衆の成員全員が逮捕されたという例も幾つかあります。現在31人の兄弟姉妹たちが刑務所に入れられています。他に兵役を拒否したために投獄されている人たちもいます。3人の兄弟たちは1994年以来ずっと監禁されています。
【エリトリアのエホバの証人に関するヨハネの感想】
イエス・キリストは、終わりの時に、神の民がイエスの名のゆえに、憎しみの的になることを予告されました。(マタイ24:9)イエスは、ペテロが剣をふるった時に、「あなたの剣を元の所に納めなさい。すべて剣を取る者は剣によって滅びるのです。」と言われました。(マタイ26:52)イエスはこの言葉により、クリスチャンが武器をとって戦うべきでないことを示されました。ですから、イエスの言葉に従う真のクリスチャンであれば、武器をとって戦う兵士になることはできません。
また、イエスはご自分の弟子たちに、「あなた方は世のものではなく,わたしが世から選び出したので,そのために世はあなた方を憎むのです。」と言われました。(ヨハネ15:19)ですから、神の民は、神の律法に違反しない政府の法律や要求に従いますが、特定の政府や政党に属することはできません。イエスの弟子は、政治的な事柄に関しては中立な立場をとります。そのために、イエスはご自分の弟子たちが人々から憎まれることを予告されました。しかし、政治的な事柄では、中立の立場をとるために、イエスの真の弟子たちは、自分たちの間では分裂することがなく、愛し合うことができます。
エホバの証人が、良心的兵役拒否その他の理由で迫害されていることは、彼らがイエス・キリストの助言に真に従うように努力していることの証拠だと思います。
また、イエスは、「人々がある都市であなた方を迫害するときには、別の都市に逃げなさい。」と言われました。(マタイ10:23)ですから、ある場所で迫害され危険な場合は、可能な場合は他の場所に逃げるのが賢明です。イエスは、他の場所で証しの業を続けられると言われました。ですから、エリトリアのエホバの証人も他の場所に逃れた方が賢明だと思います。でも、そうするのが難しい場合もあるでしょう。
次回、2009年と2010年年鑑から「エリトリアでのエホバの証人に対する迫害(2)」を報告したいと思います。
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