世界強国が覇権を争い合う中で、国家がどのような立場をとることが最善でしょうか。聖書が世界強国の移り変わりについてどのようなことを預言しているか概要を説明したいと思います。

 

 

啓示の書の預言の大娼婦が米国である理由

 

聖書はダニエル書の預言の中で、北の王と南の王が存在し、互いに勢力争いをすることを預言しています。(ダニエル11:40)

 

 

そして、聖書の最後の本啓示の書の預言の中で、大娼婦大いなるバビロンが圧倒的な支配権を世界で振るうことを予告しています。聖書は大娼婦が「地の王たちの上に王国を持つ大いなる都市」と呼んでいます。(啓示17:18)

 

 

「王国」を持つとは「権威」を振るっていることを示しています。(ダニエル4:3。啓示17:12)ですから、米国はいわば地の王たちの上にリーダーシップを振るっているでしょう。そして、大娼婦は、最後には別の王国にその座を譲ることになります。大娼婦は、自分がその上に座っている緋色の野獣によって滅ぼされることになります。(啓示17:16)

 

 

 

大娼婦は緋色の野獣に権威を振るっています

大いなるバビロンの実体は何でしょうか

 

 

 

 

この大娼婦の実体をローマ帝国ですでに成就したと言う団体もいます。預言は基本的に成就する前に意味が説明されます。一世紀末にすでにローマ帝国は存在していたので、この大娼婦はローマ帝国ではありません。ローマ帝国は火で焼き尽くされませんでした。(啓示17:16)

 

 

The Roman Empire at its greatest extent under Trajan in 117 AD

ローマ帝国は啓示の描写のように火で焼き尽くされなかったので大娼婦ではありません

 

 

 

 

また、団体によっては、大娼婦は、ローマカトリック、反キリスト、プロテスタント、宗教団体全部などの宗教的な実体であると言います。しかし、聖書は、ダニエル書、エゼキエル書などの他の預言書の中で宗教的なグループに注目していません。

 

 

とりわけダニエル書が注目しているのは、その時代に世界で第一に覇権を振るうことになる北の王と南の王です。聖書全体は調和しているはずなので、聖書の啓示の預言でも、注目するのは世界の軍事強国のはずです。

 

南の王 対 北の王

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聖書全体は終わりの時の北の王と南の王の覇権の争いに注目するはずです

 

 

   

ダニエル11章も・・・・・・黙示録の啓示17章も同じことを言うはず

 

ですから黙示録の大娼婦も政治的実体の米国のはずです

 

 

 

 

聖書は通常特定の預言的な象徴の正確な名前を予告してはいません。それは、預言されている実体が、自分の意志で、その役割を変えることができるからです。

 

 

しかし、啓示の書の大娼婦が米国であるという解釈は動かすことができません。(啓示17:18)なぜなら、米国が世界最大の軍事力を持っているという事実があるからです。米国の防衛費は、ネット上の最新の2016年度のデータで、661100億円という膨大なものです。さらに、2015年のデータでは、米国の軍事費は世界の軍事費の36%で、およそ、二位以降の世界の八カ国あるいは九カ国の国々の軍事費を総計した額とほぼ同じです。

 

 

世界の軍事費シェア(2015年、米ドル換算、上位10位国とその他)

米国が世界第一の軍事強国で世界を支配しているという事実は否定できないので米国が地の王たちに権威をふるう大娼婦です

 

 

 

大娼婦が「地の王たちの上に王国を持つ」とあるように大娼婦は地の王たちつまり世界中の国々に支配権を振るっています。(啓示17:18)ですから、このことは、米国が啓示の書の大娼婦を表すことを示しています。

 

 

聖書の預言が指し示す地の王たちの取り得る最善の立場

 

 

聖書は中東とローマ諸国の後継国のうち「三本の角」つまり、三つの国が米国の前に倒れることを予告していました。(ダニエル7:8)既に、ドイツ、イタリア、イラクが米国の前に敗北しているので、この預言はおそらくすでに成就したのでしょう。ドイツは一時ローマ帝国の圏外だったこともありましたが、後でローマ帝国に含まれました。

 

 

聖書は、南の王米国と良い関係を保って南の王と共に経済的な繁栄を享受するという進路を勧めていると思います。しかしながら、その立場は、北の王と共にも、南の王と共にも軍事行動に携わらない立場です。(啓示18:9,10)私はこの立場が平和的で一番被害も少なく経済的な繁栄も享受できると思います。

 

 

そして、南の王が覇権を握る時が長い期間に及び、北の王が最後に世界の支配権を握っても、北の王の支配の期間が短いことを述べています。(ダニエル7:12)

 

 

しかしながら、南の王の側につくという進路を選び、最後の大患難の時、南の王の側につく同盟国は、の王から攻撃されない国家もあり、攻撃を受ける国家もあります。(ダニエル11:41,42)

 

 

おそらく、それまで、南の王と共にどのように行動してきたかということが将来の北の王のその国に対する対応を変えると思います。おそらく、北の王が出て来る中東において南の王と共に軍事行動に携わって来た過去のある国々は、やはり、将来北の王から軍事攻撃を受ける可能性が高くなります。

 

 

今日でも米国と軍事行動を共にしたフランスやベルギーがイスラム国のテロを経験しています。また、ドイツはイスラム国に対する攻撃の後方支援だけだったようですが、やはり、イスラム国のテロを経験しました。ですから、北の王も将来中東に対して軍事行動をとったり、それに協力する国家に対して復しゅうしようと考えるでしょう。

 

 

北の王から軍事攻撃を受けたらどうしたらいいか

 

 

北の王に攻撃されたとしても、降伏するという手段を取れると思います。たとえ、北の王の攻撃を受けて、大患難の時に北の王の支配下になったとしても、北の王は、「だれでも自分を認めた者を栄光に富ませ」「それらの者を多くの者の中で支配させる」ようです。(ダニエル11:39)ですから、北の王の立場を尊重するならば、ある程度北の王から敬意をもって扱われることになるようです。

 

 

北の王は、「代価を取って土地を配分する」ことになっています。(ダニエル11:39)ですから、北の王はお金を受け取って土地を分けるようです。

 

 

ですから、国家にお金があれば、たとえ、北の王に降伏しても、領土を買い戻せることになるでしょう。つまり、北の王は戦争賠償金を要求するということかもしれません。第二次世界大戦中にも敗北国は、戦争賠償金を要求されました。

 

 

そして、北の王から攻撃を受けた時、できるだけ早く降伏すれば、インフラの破壊と人的資源を失うことを協力避けられます。インフラと国民の命の犠牲が最小限であれば、戦争が終わった後の復興もおおむねとても早くなります。

 

 

なぜ南の王と共に平和共存を努力する立場が最善か

 

 

そして、南の王と共に平和な関係を保つという進路は長きにわたって南の王と共に経済的な繁栄を享受し、また、現在世界で第一の軍事強国である米国の攻撃を避ける方法です。また、基本的に米国はキリスト教国なので、この立場の方がキリスト教に好意的な立場を示し聖書の神に敬意を払いやすい面もあるでしょう。また、南の王と共に軍事行動をとることを避けるならば、北の王からの憎しみを招くことも避けられます。(啓示17:16)

 

 

    結局、南の王と共に流血をすると、憎しみという感情を他の国民の中に育むことになります。そして、憎しみは復しゅうの流血を引き起こします。ですから、南の王と共に軍事行動をとることを避けるという立場は平和につながる一番賢明な立場です。

 

 

 

Coalition airstrike on ISIL position in Kobane on 22 October 2014.

流血は憎しみを引き起こし・・・

 

事件2日前のバタクラン劇場(2015年11月11日撮影)。

patrick janicek - LE BATACLAN

2011年11月テロを経験する直前のフランスの劇場

・・・復しゅうをもたらします

 

 

歴史はとにかく中立の立場をとって他国との軍事的な衝突を避ける方が、その国の被る人的物的な損害が最小限にすむことを示しています。そして、それが国家の経済的な繁栄につながるかぎです。


 

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