今年最初のガイドのおきゃくさまは
芸術大学の学生さん・・・！？
「なんだか 賢そうな方々みたいよ？」
事務の担当さんが そう教えてくれた
・・・わお
どんな方々だろうとも 私は私のガイドをするだけだ
約束の時間が迫り
入り口まで お出迎えに行く
・・・到着されたみたいだわ
代表の方らしき女性に続いて
数名のおきゃくさまの姿が見えてきた
・・・？？？ 外人さん？？？
大学生とは聴いていたけれど
外国の方だとは！？
代表の女性の方は 通訳をしてくださるらしい
英語で通訳をしていただくのは これが初めて
・・・さてさて？？
いつもどおり ご案内をさせていただきながら
だんだん感じてきた
・・・いつもの３倍は 時間がかかるな
手話で通訳していただくよりも、英語に変換していただく方が
時間がかかることが わかってきた
通訳してくださる方も 私の話すことばを選んで訳されているみたい
・・・短く説明した方がいいな
途中 誰に向けて話せばいいのか、わからなくなってくる
学生さんたちに？
通訳の方に？
そんな頼りないガイドにも 質問をくださる学生さん
２０代くらいで 褐色の、あごひげのある男性
なんとか聴き取れる英語に 片言のカタカナ英語で答えてしまう
「知りたい」 と 「伝えたい」 が 飛び交う
時間がおしてしまうので
肝心なことだけは もらさずに伝えたい
通訳の方に 通訳していただきやすいように
ことばを選びながら 区切りながら 話す
あれ？ 通訳の方の声が 変わった・・・？
泣き声をこらえて 話されている
聴いてくださっている、外国の学生さんたちも
目の奥の方で 息をのんでいるような表情に見える
通訳の方に 伝わって、学生さんたちに 伝わった・・・？
ひととおりのガイドを終えて
施設を 自由に見学していただき、質問などに お答えする
ほっとした空気のなか
日本の芸術大学に、シカゴの学生さんが 交流で参加されていることを
教えてもらった
・・・それでかぁ
熱心に質問をしてくださる、シカゴの男性が
「名前を書いてくれ」
と 私に ノートを差し出される
私が名前を書いていると
「so beautiful! so beautiful!」
と 言われるので
・・・私がかい？ 名前がかい？
と まさか まさか とはおもいながらも 舞い上がる
・・・なんのことはない
通訳の方と日本の景色について話されているのであった
ガイドを終えて、みなさんをお見送りする
ほんのわずかな時間を過ごしただけなのに
「片言の日本語」 と 「カタカナ英語」 と 「ボディーランゲージ」 をごちゃまぜにして
「感謝」 と 「別れ」 と 「楽しんでね」 が 行き交う
シカゴより寒いらしい日本
寒いけれど 雪が降ってないね
寒いけれど 「sunny」だね
さっきは 展示物の上に テキストを落としてごめんね
いいのよ、ぜんぜん気にしないで
日本の食べ物は おいしいね
お好み焼きも 食べたよ
ありがとう
ありがとう
行ってらっしゃい
この後も 日本を たのしんでね