酒場人生覚え書き -229ページ目
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ぼんそわーる 開店42周年

酒場は、人と人の架け橋のような気がしながらカウンターに立ち続けて、そろそろ45年。

その歳月の中で出会い、そして去っていった人々の面影も今は定かではない。
歳月が降り積み全てが茫洋とする前に、せめて書き留めておこうと思う。


人の持つ喜怒哀楽も、愛憎も、創造と破壊も、美と醜悪も、希望と絶望も、快楽と苦悩も

・・・・全てのものをひとつの盃に浮かべて飲み干すとき、地球が暗黒の宇宙空間に漂う

砂埃のような球体であることを忘れる。


「人生は短い。しかし、その盃を飲み干す時間は

                        まだタップリある」(ノルウエーの諺)


カウンターに立ち続けて42年・・・・横浜・関内の小さな酒場「ぼんそわーる」は今宵もまた

人生芝居小屋となり、ストーリーのないドラマが繰り広げられる。

出航



ブログなるものに挑戦しようと思い立ってから瞬く間に一ヶ月が過ぎ、今日がお書き初めである。

昔の人は「一月往ぬる。二月逃げる。三月去る」と言い習わしていたという。

そこには思いの外、早すぎる季節の移ろいへの想いを感じる。


新年を迎えたと思ったらきょうからは三月・・・・余りにも疾く過ぎ去る日月に焦燥にも似た気惑いがある。



今年の東京には雪が降らず史上初の「雪のない冬」だったことが、暦の上で「春」となる今日で確定された。


瞬く間に過ぎゆく歳月、荒廃してゆく宇宙に漂う塵芥のごとき地球、人の心の彷徨・・・・心に浮かぶ様々な想いを書き続けてみようと思っている。






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