・中国製餃子で重体患者含む食中毒発生　～中国製品拒否への決定打となり得る～

中国餃子で中毒計１０人に　兵庫でも、いずれも同一輸入業者　メタミドホス検出：産経

　中国産の冷凍ギョーザを食べた一家５人が食中毒症状を訴え入院、ギョーザのニラから農薬成分が検出された問題で、同じ輸入元の冷凍ギョーザを食べて中毒症状に陥った人が他に千葉県内で２人、兵庫県内で３人いることが、厚生労働省の調査などで分かった。いずれもＪＴ子会社の「ジェイティフーズ」（東京都品川区）が中国から輸入した冷凍ギョーザ。兵庫のケースでも、パッケージの内側から千葉のケースと同一の農薬成分が検出された。千葉、兵庫県警は中国での製造時に有毒成分が混入したまま消費者に流通した疑いもあるとみて、殺人未遂や業務上過失傷害などの容疑で捜査を開始、流通・販売ルートを調べている。

　警察当局や厚労省の調べなどによると、千葉県市川市の一家５人が今月２２日午後８時ごろ、自宅で夕食として中国産の冷凍ギョーザ餃子を食べたところ、下痢や吐き気などをもよおし、病院に収容された。その後、県警で一家が食べた餃子を鑑定したところ、有機リン系薬物「メタミドホス」が検出された。

　農水省によると、メタミドホスは海外では農薬として使われているが、日本国内では農薬として登録されておらず、製造販売もされていない殺虫剤だという。

　県警によると、餃子はＣＯ・ＯＰ冷凍食品「手作り餃子４０個入り（５６０グラム）」（３９９円）で、原産国は中国。昨年１０月２０日に製造され、ジェイティフーズが輸入・販売し、賞味期限は今年１０月２０日までだった。５人は現在も入院中で、うち５歳の女児が重体という。

　今月５日には、夕食で同社が中国から輸入・販売した「手包みひとくち餃子２０個入り」を兵庫県内の家族３人が食べた後、嘔吐や下痢の症状を訴えて病院に搬送され、１０日間から２週間入院した。このギョーザのパッケージから、メトミドホスが検出された。また昨年１２月２８日に同社販売の冷凍ギョーザを購入し、その後食べた千葉市稲毛区の家族２人が嘔吐、下痢症状を起こしていたことも新たに判明した。

　警察当局によると、被害が出た３件の全製品に、同種の製品を生産する場合の生産単位を示す同一のロット番号が記されていた。ギョーザのパッケージには穴があけられた跡などは見あたらず、中国での製造段階でメタミドホスが混入した疑いが強いとみているもようだ。

　東京都と品川区は３０日、ジェイティフーズに対し、関係する冷凍ギョーザの回収を指示した。厚労省など関係当局は、被害がこの１０人以外にも拡大する可能性があるとみて、調査を進めている。

　　これまでも様々な中国製の食品や製品に対する安全性に関する報道がされてきましたが、一般に広く流通している食品で、これほど大きな被害が出たのは初めてではないでしょうか。

　日本社会は、こういった事象には驚くほど敏感で、そして対応も非常に早いです。浸透しつつあった、”中国製品＝危険”という認識が、さらに強力な”中国製品＝毒” という認識となって大きく広まるでしょう。「なんだかんだ言われてるけど安いから。」と中国製の食品を購入していた層も今回の事件をきっかけに拒否反応を示すであろうことは想像に難くありません。そしてその結果として消費者の意向を敏感に反映する日本の小売業者達は、中国製品を売り場から排除し始めるであろうことが容易に想像できます。この事件は、日本における中国製品に対する決定打になり得る可能性が非常に高いと言ってよいと思います。

　2006年度の中国からの食品輸入額は8000億円にものぼります。中国経済に与える影響は決して少なくないでしょう。

　これまでも書いてきましたが、中国は急激な近代化、経済成長を優先するあまり、環境問題や安全性はおろか国内における格差問題など、様々な問題を全て無視してきました。中国製品に関する被害は日本だけでなく世界中で発生しています。しかもそれは食品だけではありません。薬品や工業製品と多岐に渡ります。この流れで多くの国が中国製品のボイコットを始めたとすれば、中国が被る影響は莫大なものとなります。

　情報統制がされている中国内部の環境問題や食品事情などの状況は詳しくは分かりませんが、漏れ聞こえてくる分だけでも、今回の日本の事件など比較にならないような状況のようです。

　中国崩壊への序章は既に始まっていると言っても良いのかもしれません。

参考過去記事：経済成長の影で環境汚染が深刻化する中国　～中国という名の深海魚が破裂する日～

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