スプリング、ハズ、カム〔 @第28回東京国際映画祭 〕 | 今日も映画馬鹿。

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第28回東京国際映画祭
■日本映画スプラッシュ■ ワールド・プレミア上映



スプリング、ハズ、カム
Spring Has Come  


102分 /カラー/ビスタサイズ
2015年「スプリング、ハズ、カム」製作委員会
製作 テトラカンパニー  メディア・トレーディング



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スタッフ
監督/脚本/編集 : 吉野竜平
プロデューサー : 小泉 朋南 陽
脚本 : 本田誠人
音楽 : 加藤久貴
撮影監督 : 清水絵里加
照明 : 稲葉俊充



キャスト
柳家喬太郎
石井杏奈
朴 璐美
角田晃広
柳川慶子
石橋けい
ラサール石井
山村紅葉




監督/吉野竜平
1982年、神奈川県生まれ。法政大学在学中より映像制作を開始。
大学卒業後、日本映画学校にて撮影照明技術を専攻。
カルト宗教にのめりこむ親子を描いた初長編監督作品『あかぼし』(11)は、
その完成度の高い脚本、緻密で力強い演出が注目を浴び、
2012年東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門に出品される。本作が長編第2作目。




作品解説
2月のある日。この春から東京の大学生になる璃子は、
父と共に広島から上京し、ひとり暮らしを始める部屋を探して物件を見てまわる。
行く先々で出会う、個性的な街の人々。
そんな中で父の胸に甦る、亡き妻との思い出、男手ひとつで育ててきた娘とのこれまで。
娘はこの街で、どうやって生きていくのだろうか…。
楽しい小旅行のような時間の端々に“別れ”の気配が漂う、1日の物語。
絶大な支持を集める人気落語家・柳家喬太郎が映画初主演。
繊細な娘役には注目の若手女優・石井杏奈。
ほかに朴璐美、角田晃広(東京03)、柳川慶子、石橋けい
ラサール石井、山村紅葉といった異色の顔合わせが脇を固める。



以上の作品データは、



東京国際映画祭公式サイトより抜粋しました。











広島から大学進学のため上京する

男手一つで育てた一人娘が住むアパートを探すため

祖師ケ谷大蔵の街で繰り広げられる父と娘の言わば小さな旅。



たった半日の物語であり

過去に例のない狭小ロードムービーなのですが

そこには、親子と関わる人々の温もりが散りばめられ

シングルファザーと云う目新しい設定を上手く使い

父と娘が歩んで来た道のりを間接的に浮かび上がらせて

小品ながらキチンと映画力を兼ね備えた

最終的に家族愛、人間愛をさりげなく提示する優しい作品です。



人と人の結びつきが特に軽薄な都会を舞台にしながら

そこに繰り広げられるのは、おせっかいの極み的な一昔前の世の中みたいですが

メインで登場するのが地方出身者、年老いた大家さん、インドの人々など

根っからの都会人でない事が何とも皮肉です。









本当に可愛く良い娘を演じる E-girls の 石井杏奈 さん

ソロモンの偽証 /前後篇 」「 ガールズ・ステップ  」と

映画を中心に女優として確実にキャリアを積んでいます。

今回インディペンデント系の作品でも好印象を残したのも良いステップとなるでしょう。






上映終了後に

監督、キャストによるQ&Aが行なわれました。


登壇者(敬称略)
吉野竜平(監督) 柳家喬太郎(俳優) 石井杏奈(女優)
朴璐美女優) 柳川慶子(女優) 梅舟惟永(女優) 内村遥(俳優)







Q&Aの主な内容


(前作「 あかぼし 」の重たい作風から一転した理由は?)
吉野監督 :
いろんなジャンルを撮ってみたかったから 
「 あかぼし 」は母と息子だったので今度は父と娘にした
 
(柳家喬太郎の起用について)
吉野監督 :
たまたま柳家喬太郎師匠のラジオを聴いて
すごく面白く魅了されて所以で主演映画を企画した

(映画初出演について)
柳家 :
経験として単純に映画出たいと思った

(石井杏奈の起用について)
吉野監督 :
娘役のキャスティングが難航していた時に
別件の仕事で会っていたプロダクションの担当者がしきりに
「うちの石井杏奈が、石井杏奈が」と言っていたのを思い出し
石井の名前をネットで検索してみたらイメージがドンピシャだった

(撮影秘話)
 石井:
親子役としての関係を深めるためリハーサルで
柳家喬太郎と褒めるとけなすを繰り返しながらキャッチボールをした

吉野監督 :
「キャッチボール中に柳家喬太郎に
一度、石井杏奈を口説いて下さいと言ってやらせたら全くダメだった

(落語との違いについて)
柳家 :
単一の落語と違い映画は角度を変えて同じシーンを何度も撮るので驚いた

(撮影で印象に残ったこと)
柳家 :
娘をおんぶするシーンは辛かった
吉野監督 :
おんぶ は脚本の段階だとやり過ぎかと思ったけど
実際に映像になったらいいシーンになった  

吉野監督 :
製作会社に企画を持ち込んだら何処も柳家喬太郎の認識がなく断られたので
メディアで資金集めを行うクラウドファンディングに製作方法を変えたら
柳家喬太郎の映画だったらお金を出してもいいと云う事例が多発し
嘘のように製作資金が集まり映画製作が実現した

(最後に一言)
吉野監督 :
 地味な映画ですが普遍的なものがあるので多くの方に観て欲しいです







日時は未定ですが、

本作は2016年に公開予定だそうです。

なるべく多くの映画館に掛かって欲しい作品です。

























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