適応疾患によるエビリファイの用量 | kyupinの日記 気が向けば更新

適応疾患によるエビリファイの用量

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今年、エビリファイは「うつ病、うつ状態」の適応を取得したため、統合失調症、双極性障害、うつ病・うつ状態の全ての疾患で処方可能となった。

しかし、それぞれの疾患で適切とされる用量は異なっているため、用量が多すぎて、効果が出ないとか、かえって悪化するということはあると思われる。上記の図表はそれを表したものである。

うつ病・うつ状態に投与する場合、重要な点が主に2つある。それは、

1、推奨用量は3mgであること。

2、エビリファイは、必ずSSRIまたはSNRIの抗うつ剤と併用で投与し、単独では処方できないこと。


である。レセプト的には、例えばうつ状態の回復期に、

エビリファイ 3mg
メイラックス 1mg


などの処方をしていて、レセプト病名が「うつ状態」のみだった場合、査定される可能性の方が高い。コメントすれば受け入れられる可能性はある。(抗うつ剤を減量中であるなど)。

推奨用量は3mgであるが、近年では例えば1mgだけ処方している場合、コメントすれば、アクセプトされる可能性の方が高い。それはメマリーも同様である。しかし、これはローカルな面もあると思う。(都道府県によって厳しさが異なるなど)

3環系または4環系抗うつ剤、あるいは比較的新しい抗うつ剤、リフレックスとの併用処方でレセプト的にアクセプトされるかどうかは今のところ不明である。

参考
単極性、双極性の激うつ対策本部
エビリファイ、「うつ病、うつ状態」の適応追加見込み
大塚製薬のサイトから
大塚製薬IR