広汎性発達障害は診断してくれる病院より治療してくれる病院の方がありがたい | kyupinの日記 気が向けば更新

広汎性発達障害は診断してくれる病院より治療してくれる病院の方がありがたい

これは、患者さんの母親から言われた言葉。たまたま、ある患者さんが退院し、センター試験を終えた後に言われたものだ。

これは医療機関なので当然だと思う。診断して打つ手がないとか、診断できても治療が拙かったら、家族は失望するだろう。

あと、重要なことが2つ。

診断できる病院は患者が殺到し、個々の患者さんの治療に十分な時間がとれないのではないかと思う。

もう1つは、広汎性発達障害の患者さんばかり診ているため、他の精神疾患、特に統合失調症や双極性障害、認知症の治療経験が不足することも関係がありそうである。これは過去ログにも触れている。

つまり、精神科治療において想像性を発揮できるようになる、多様な「治療者体験」が不足している。

つまり、「ない袖は振れない」。

参考
ADHD的所見はいろいろな疾患で見られる
このブログを読んで、精神科医になりたいと思う人へ