統合失調症の加齢と睡眠リズム | kyupinの日記 気が向けば更新

統合失調症の加齢と睡眠リズム

一般に人間は加齢により睡眠時間が短くなる。短い睡眠時間でも生活できるようになるのである。

これは、歳をとると日常生活であまり活発に動かなくなることも関係ありそうに見えるが、実際には結構活発に動いている人でも睡眠時間は短縮している。つまり誰にでも生じる生理的変化である。

おそらく高齢の人の活動量の減少は、睡眠時間の短縮とさほど関係がない。

老人ホームでは、70歳と80歳では、日常の活動量が全然違っているらしい。(70歳は旅行をしたり習いごとをしたりと外出が多い。しかし、80歳を超えるとあまり外出しなくなるようである)。日常の活動量が減少する以前に睡眠時間の短縮は既に始まっている。

ところが、統合失調症の人の場合、この加齢に伴う睡眠時間の短縮が明確に見えない。

ずっと以前、統合失調症の人は睡眠薬を飲んでいるため、その短縮が生じないのでは?と思っていた。

しかし、必ずしも睡眠薬を服用していない人もいるのである(例えばプロピタンだけとか)。そういう人でも結構年配なのに、悠々と8~9時間くらい寝ている。健康な高齢者では、1日8~9時間眠るのは難しいのではないかと思う。(多少個人差はあると思うが)

統合失調症の人は睡眠の効率が悪いのかもしれないが、それは、むしろ若い人に言えそうである。

ベンゾジアゼピン系の眠剤を長いこと服用している神経症程度の人では、加齢につれて、服薬しても長い時間、眠れなくなると言う。

過去ログで、「統合失調症の人は加齢臭がない」という記事がある。(これとたぶん関係ないと思うが・・)

参考
統合失調症と加齢臭
ダーウィン第4惑星