双極性障害とエビリファイの用量 | kyupinの日記 気が向けば更新

双極性障害とエビリファイの用量

アメリカのエビリファイ(アビリファイ)の剤型は5mgの倍数になっており、最高量の剤型は30mgである。また液剤はかつてのリスパダールのように1cc(1mg)ごとに処方可能である。(つまり日本のように分包されていない)。

現在、アメリカでは、なぜか2mgの剤型が発売されている。

日本では治験時の忍容性も考慮されたと思うが、3mgの倍数になっている。日本では、3mg、6mg、12mg錠とその用量の液剤が発売されている。

たぶん、エビリファイが1ccごとに量り売りされないのは、不潔になりやすいからと思う。患者さんも分包されている方が便利である。

アメリカでのエビリファイの成人の双極性障害患者さんの治療は、

15mgで開始、最高量30mg

となっているらしい。

日本では未だ双極性障害には適応はないが、将来、適応が認められた際には、かなり大きな用量から開始されるという話である。(24mg程度)

アメリカでは子供の双極1型は2㎎から始めるという。(子供の双極1型はかなり珍しいと思うが・・)

だから2mg錠という奇妙な剤型が存在するのである。

エビリファイはアメリカでは小児(6~17歳)の自閉性障害による興奮性(攻撃性、自傷行為、かんしゃく、気分の易変性を含む)にも適応が認められている。

だから双極1型ではなく自閉性障害による著しい興奮状態だったとしても、同じ薬を使っているので問題ないともいえる。(甚だ大雑把な話であるが・・)

診断が何であれ、その子にエビリファイが合うかどうかの方が遥かに重要と思う。

参考
双極性障害適応状況(アメリカ)
エビリファイと自閉性障害