ストラテラ | kyupinの日記 気が向けば更新

ストラテラ

ストラテラ(Strattera)= atomoxetine hydrochloride

ストラテラはADHDの新しいタイプの治療薬。
いよいよ6月か7月頃にストラテラが日本で発売になる。既に海外では発売されている。発売元はイーライ・リリーでアメリカでもストラテラという名前で発売されており、日本でも同じ名前が認められたようである。

ADHDとは言え、日本の場合子供にしか処方できない。18歳未満のADHDに限られている。現在、日本では成人ADHDに対する治験をしており、うち病院の市内でも行なっているようである。

ストラテラはメチルフェニデート製剤とは異なり登録などの煩わしいことがなく、どこの病院でも置ける。またストラテラは飲んですぐ効果を実感できるリタリンのようなタイプではなく、効果が出るまで6週間から8週間くらいかかるらしい。剤型は日本では5、10、25㎎の3剤型になるようである。いずれもカプセル製剤である。

アメリカでは成人への適応が既に認められており、FDAによる催奇形性ランキングはCとなっている。(参考

用法・用量については、

通常、小児にはアトモキセチンとして1日0.5mg/kgより開始し、その後1日0.8mg/kgとし、さらに1日1.2mg/kgまで増量した後、1日1.2~1.8mg/kgで維持する。ただし、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこととし、いずれの投与量においても1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により、適宜増減するが、1日量は1.8mg/kg又は120mgのいずれか少ない量を超えないこと。

とされている。

ストラテラの作用機序だが、いわゆるNRIでノルアドレナリン取り込み阻害薬である。選択性がノルアドレナリンに限られているのである(参考)。

海外ではアスペルガー症候群に効くという論文もある。アスペルガーにも適応が取れている国もあるらしいが僕は詳しくはない。不安、抑うつにも効果があるという意見もある。

ストラテラが最も効くのは、多動、注意欠陥、衝動など。即効性がないので、その点で乱用されにくいメリットはあると思われる。

経口投与の場合、血中濃度の立ち上がりは早く、1~2時間でピークを迎える。半減期は僕の参考資料ではunknownとなっていた。血中のストラテラは80%以上が尿中に排泄されると言う。