2ちゃんねるとアスペルガー | kyupinの日記 気が向けば更新

2ちゃんねるとアスペルガー

2ちゃんねるなどの掲示板にはまることは広汎性発達障害、アルペルガー的な凝り性と関係があり、残忍な暴言、暴力的な荒らしの心性や、希死念慮やサークル的なネット自殺の人々の多さもそれを反映している。

特にメンヘル系の板で「統合失調症で治療中です」で始まる自己紹介の人は、文章を見る限りあまり統合失調症には見えない。統合失調症的な症状があってそう診断されているにしても、実は典型的な統合失調症ではない人が多いからであろう。何が違うかと言うと、統合失調症という疾病に対しての「構え」みたいなものが違うのである。

その理由だが、真に統合失調症の患者さんはあまり掲示板に興味を示さないこともあるし、自分の精神症状と自分自身についての関わりをうまく語れないのも無関係ではないと思われる。つまりアスペルガーと統合失調症の人では、その疾患の苦悩の所在が違う。

精神鑑定ではアスペルガーだったとしても、明確に幻覚がある場合は、統合失調症と診断する精神科医もいると思う。今の操作的診断法はつまりそういうことだからだ。

結局、幻覚がないタイプのアスペルガーこそ、責任能力が問題になり普通は責任能力があると判断されるのである。(統合失調症=100%責任能力なし、ではないことに注意)その意味で幻覚があるアスペルガーは誤診されるチャンスが生じるので恵まれている。(本当は有罪とすべきなのに、罪に問われない可能性があるという意味)

もともと、鑑定医は有罪、無罪を決める人ではなく、被告人の責任能力の有無について意見をいう立場である。だからこの表現は変だが、わかりやすいようにこういう風に書いている。

ある時、もうずいぶん前のことだが、うちの県の2ちゃんねるのオフ会に行ったことがあった。僕は名無しさんで参加した。その日、メンヘル板の住人は全然いなかった。メンヘル板の人々はそれなりにまとまりがあって彼らだけで集まるのかもしれない。他の板の住人とはテンションが違いすぎるような気もしている。

その日、はっきりとした精神障害者らしき人なんて全然いなかった。2ちゃんねるの住人とはいえ、ヘビーな住人(常駐しているような人)はあまりいなかったこともあるかもしれない。実際、どのくらい2ちゃんねるをしていますか?というアンケートみたいなことがあり、1週間に1回とかその程度の人もあんがい多かったのである。当時のメンヘルの掲示板を見ている人なんて全然いなかったので、2ちゃんねるも広いものだと思った。

しかし、一般的には変な人たちが見られたことは確かだ。軍服で来るなど服装からして変だったからだ。あれは、自己アピールも相当にあるような気がする。軍服なのは、軍オタとか鉄オタなど、オタク系の人がいたこともある。しかし、一部の変な人以外は概して普通であった。(全般に大人しい人が多かった)

その中にはアスペルガーの人も含まれていたのかもしれないが、僕はほとんどいなかったような気がする。これは実はあまり自信がない。アスペルガーは外からは見えないからである。僕は同じテーブルで一緒に話をしたり、自己紹介を聴く範囲しか知らないし、ほとんど話す機会がない人もいたのもある。

良く考えると、アスペルガーの人は掲示板内でバーチャルでチャット的に話すのはともかく、ああいうリアルのコミュニケーションの場面には出てきそうにない。ある意味、掲示板の筆談の世界しかコミュニケーションがとれないとも言える。

広汎性発達障害、アスペルガーの人々はインターネットに親和性があるが、煽りの加害者と被害者の双方に絡んでいる。

例えば、子供のアスペルガーが時にいじめを受ける理由の1つは、空気が読めないので、みんなと一緒のペースにならず浮いてしまう行動面の特異性があるからである。同じことがインターネット上でも生じる。

結局、「煽りは2ちゃんねるの華」と言われるが、それで必要以上に傷つくのもアスペルガーなのである。アスペルガーの人がショックを受けるのは、ああいうのは所詮煽りだという見極めがつかず、95%くらい真に受けてしまうからである。

その意味で、インターネット上でも要領は良くはない。

参考
①頭部外傷から統合失調症になるのか?
②統合失調症の寛解という意味
③社会的な目線での統合失調症とアスペルガーの共通点
④精神疾患と暴力、触法性
⑤2ちゃんねるとアスペルガー
⑥発達障害は統合失調症の免罪符ではない
⑦赤