デプロメールとルボックス | kyupinの日記 気が向けば更新

デプロメールとルボックス

デプロメール は明治製菓、ルボックス はアステラス製薬およびソルベイ製薬から販売されている。この2つは同時に発売され、いわゆる併売の形になっており、どちらかがゾロ(後発品)というわけではない。薬物的には全く同じものであるが、稀にデプロメールからルボックスに、あるいはその逆の変更のために、副作用が出現する奇妙な出来事に遭遇することがある。これは薬物の製造過程に違いがあることが原因かもしれない。


もともと主成分のフルボキサミンはソルベイ社が開発したものであり、それを明治製菓とアステラスに提供している。実は、同じものとはいえ、薬物の製造状況が微妙に異なるのである。アステラスはソルベイから直接、錠剤を購入しているらしい。ルボックスは黄土色、球状の剤型で表面には、25mgにはSV25、50mgにはSV50と赤色の刻印があるのはそのためと思われる。一方、デプロメールはソルベイ社から明治製菓が直接、原料を購入し、それを明治製菓が錠剤化しているようである。デプロメールはやはり黄土色、球状の剤型で表面には、濃い青色のMS25およびMS50の刻印があり、明治製菓の製品とわかるようになっている。


ちなみに国内シェアは、ルボックスが120億、デプロメールが100億で若干ルボックスが多い。この差は、いろいろ原因があるだろうが、もともと明治製菓が主に抗生剤(メイアクトなど)を主に扱っていたのに比べ、アステラス(旧、藤沢薬品)向精神薬の分野の製品を多く扱っていたことがあると思われる。どのような差があるかというと、「デプロメールの方が吐き気などの副作用が若干少ない」とか(これにはワロタ)。 もちろん、ほとんど差がないんだけどね。もし差を自覚する人がいたとしたら、上記のようなことくらいしかないと思う。