如来(2) | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

如来 』より。



初期の仏教教理の中に現れた如来としては、釈迦がこの世で悟りを開く以前にも、同じように悟りを開いた如来が7人いたとする、いわゆる過去七仏(かこしちぶつ)があります。


さらに、釈迦入滅後の未来にも、同様に、また悟りを開き、この世で説法する如来が出現するという、未来仏たる弥勒如来(菩薩)などがあります。



後に大乗仏教として体系化された頃には、東方浄瑠璃(じょうるり)世界の教主で病を癒し寿命を延ばす功徳を持った薬師如来や、西方極楽浄土の教主で死後の安楽を成就させる本願(衆生を救おうとする発願をした)の阿弥陀如来。仏教世界全体を包括するという、仏教の広大さを象徴した毘盧遮那(びるしゃな)如来などが考え出され、仏教の世界が非常に豊かなものとなりました。



さらに密教では、あらゆる存在が体系的に教理に組み込まれ、仏・菩薩なども、すべては大日如来から生じるとされ、新たに大日如来を中心とした世界観が説かれました。



こうして、釈迦以外にもいろいろな仏・菩薩が現れ、インドから西域、中国へと仏教が伝わり、経典が漢語に訳されていくと同時に、今日私たちが知っている薬師如来や阿弥陀如来といった数多くの仏の本願が明確になり、さらに日本へと伝わったのであります。