The FEAST/ザ・フィースト | KURI of the DEAD

The FEAST/ザ・フィースト

ベン・アフレックとマット・デイモン主催の新人発掘脚本コンテスト“プロジェクト・グリーンライト”から誕生したスプラッタ・ホラー。テキサスの片田舎のバーに偶然居合わせた客たちと謎のモンスターたちの壮絶な攻防を描く。


【STORY】
常連たちで賑わうテキサス州の田舎町のとあるバー。突然ショットガンを持った血まみれの男が現れ、正体不明の怪物が襲ってくるので店を封鎖しろと告げる。男の手には怪物の頭らしきものが握られていた。しかしその直後、男が窓際に立ったと同時に、窓から伸びてきた「何か」によって男は身体を引き裂かれてしまう。呆然とする客たちの前に、今度は「私の夫はどこ?」と叫びながら血まみれの女が店に飛び込んでくる…。


【REVIEW】
ベン・アフレックとマット・デイモンが設立したライブ・プラネット社がプロデュースする、一般公募で選ばれた脚本が映画として完成するまでを描いた人気ドキュメンタリー番組「プロジェクト・グリーンライト」。その第3シーズンで誕生したのがこの作品である。
ちなみに第1シーズンで採用されたのは『夏休みのレモネード』というハートウォーミングな作品。どえらいギャップである。


製作総指揮には『エルム街の悪夢 』『スクリーム 』のウェス・クレイヴンが名を連ねており、この脚本にたいそう惚れ込んだそうである。


この作品の特長は、ホラー好きがホラー好きを欺くために作られたような作品。つまり、ホラーの王道を行くと見せかけて、ことごとくそのパターンを崩すというもである。たぶん。

確かに、最初に店に飛び込んできた男。血まみれの形相にショットガン、怪物の首を手にしている様子から、いかにも事情を知っている頼れるヒーローといった風貌である。しかも「お前は誰だ?」と聞かれて「俺はお前らの救世主だ」と言ってのけている。しかし直後、この救世主はあっというまに窓の隙間から伸びてきた怪物の手?によって引き裂かれてあっけなく死亡する。思わず「ほぅ」と感心してしまうシーン。


また、オープニングで登場人物を紹介するシーンでは名前・職業・特技などが表示され、しかも寿命まで表示されてしまっている。「70分以内」「バカはすぐ死にそう」「末永く幸せに」「夜明けまで」「もう終わってるかも」などである。残念ながら、このシーンをしっかりと記憶していなかったため、本当に登場人物の寿命がこの通りだったかはわからない。もしこの通りだったのであれば、なかなかおもしろい趣向である。


上記の点以外は特に予想に反した展開はなく「ホラー上級者をバカにしちゃいけないぜ!」と息巻いていたが、後半で仲間を置いて逃げ出した人物が、殺されるパターンのところを本当に逃げ切ったシーンに思わず笑みをこぼしてしまった。ちょっと悔しい。


とはいえ、『スクリーム 』のときも感じたが、ホラー王道とその崩し、「こうすればびっくりでしょ?」とか「こうすれば斬新でしょ?」みたいなメッセージが強すぎて、観客に迎合しすぎているように感じる。意外性をそれほど意外と感じないのは、まじめな人がまじめにホラー映画をつくって、まじめな中で微妙に外しているため意外と振り幅が少ないからのような気がする。残念。もう少し主張し、挑発するほど弾けた展開でもよかったような気がするのだが…。あと、暗くてよくわからないのはかんべんしてほしい。


まあしかし、ストーリーはともかくとしてワン・シチュエーションの世界観にはなかなか緊迫感があり、次々と襲われてはやられていく様はなかなかテンポがよく、それなりに楽しめる作品である。
続編は観るべきかどうか…。


ていうか、プロジェクト・グリーンライトが観たい。



【MARKING】
オススメ度:★★★★★★6
えげつない度:★★★★★★6
着ぐるみは新しい度:★★★★★★★7
禍々しい度:★★★★★5


【INFORMATION】
・原題:FEAST
・製作年:2005年
・製作国:アメリカ
・監督:ジョン・ギャラガー
・製作総指揮:ベン・アフレック、マット・デイモン、クリス・ムーア、ウェス・クレイヴン
・脚本:パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン
・出演:バルサザール・ゲティ、ヘンリー・ロリンズ、ナヴィ・ラワット、ジュダ・フリードランダー、ジョシュ・ザッカーマン、ジェイソン・ミューズ、ジェニー・ウェイド、クリスタ・アレン、クルー・ギャラガー


KURI of the DEAD-feast




















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