イビョンフン監督のこと2 | 気になる映画とドラマノート

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空事でないように描くことが課題になった。
もうひとつは、この監督は物語の主人公は主人公たるべき条件として「いたたまれなさ」に落ち込んでいること「立派な何者か」になる衝迫を抱える存在だとみなしていることだ。
この特徴は作品に則して言うのは、あまりにも明らかすぎることだ。
イサンは立派な王にならねばならぬと決意しているが並々ならぬ力の反対勢力があり彼を暗殺しようとする。
チャングムは母の願いを胸に秘めつつ、自分の希望を育てていく。ホジュンも同じだ。立身出世ではなく、真の医術の道を求めて遥かな旅をすることになる。ソドンヨのソドンもまた亡き母や亡き先輩が「自分なりの立派さ」を求めよという言葉を秘めて生きていく。
これは魂の貴種の遍歴の物語であり、あとは大事なことと言えば、母の深い愛と友人、知人の親愛と、思いやりと親しみと笑顔に満ちた恋人の存在を描けば、この監督のほとんどやりたいことは果たした、と言ってよかった。
そうではありませんか?イビョンフン監督。