「社員第一、顧客第二主義―サウスウエスト航空の奇跡」 | Jiro's memorandum

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泉治郎の備忘録 読書の感想や備忘録 ※ネタバレ注意
【経歴】 日本株アナリスト、投資銀行、ネットメディア経営企画、教育事業経営、人材アドバイザー、新聞社経営管理、トライアスリート

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サウスウエスト航空の社員は給料は高くないのによく働く。それも自発的に。かつ、仕事を楽しんでいる。ものすごいハードワーカーのようだ。「働き甲斐のある会社No.1」で、社員はもちろん、地元のタクシードライバーもこの会社を誇りに思っている。

このようなサウスウエスト航空の組織の強さの背景は様々あるが、まとめると以下の点に集約できると思う。

1.経営トップのリーダーシップ
2.社員とのコミュニケーション
3.社員の同質性、組織の凝集性

1.について、ハーブ・ケレハーの強烈な個性やエピソードなどここでは書ききれないが、社員の名前を覚えていたりとか、顧客のクレームに対し社員を守ったりとか、社員をすごく大事にする点が印象に残る。

2.について、社内報や経営成績開示やイベント開催など、かなり徹底的にやっていて、かつ工夫を凝らしている。「奉仕と愛の提供」「仕事を楽しむ」などビジョンや理念がしっかり浸透している。

3.について、採用基準がユニーク。遊び心がある、ユーモアがあり面白い、型にはまらない(人と違う何かを持っている)、冗談が得意、などが採用の判断材料。社員の同質性は強い組織の重要な条件である。


再度まとめると、会社の価値観を理解できる人材だけを厳選して採用し、強力なリーダーシップと徹底したコミュニケーション(ある意味洗脳)で、強い組織文化を構築していく。ということだと思います。



社員第一、顧客第二主義―サウスウエスト航空の奇跡/伊集院 憲弘

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