鳩山的共産主義者の日本解体戦略(その1) | 日本人の進路

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左翼全体主義(共産主義)国家化が進む日本。マスコミはどこを向いても左翼ばかり。これでは日本国民が洗脳されてしまうのはくやしいけどどうしようもない。ただあきらめてしまったら日本の明日はない。日本の中、露、朝への属国化が現実のものとなってくる。

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鳩山的共産主義者の日本解体戦略(その1)
























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民主党は中国属国化推進政党である

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大森勝久評論集 より 


日本を亡国へ導く鳩山左翼的政権の「東アジア共同体建設」




第一節 親中嫌米の鳩山政権を誕生させた国民の誤り


 8月末の総選挙で、民主党は308議席と大勝した。民主党は社民党、国民新党の3党で連立政権を組んだ。

 国民は、直前に公表されたにすぎない民主党の政権公約(マニフェスト)を評価したから、投票したわけではなかった。それは、国民が民主党を政権に就けた理由のうちで、マニフェストの評価はわずか10パーセントであったという調査に示されている。国民は、経済を回復できない自民党政権に強い批判を抱いていた。ただそれは、自民党政権の責任というよりも、デフレを止めようとしない、マクロ経済学の専門家がいない日銀の金融政策の誤りが、最大の原因である。そこに世界同時不況の嵐が重なったのであった。


 それらと、民主党と左翼マスメディア(自民党政府を攻撃することを任務としている)の巧みな「政権交代」のキャッチコピーが奏効して、国民は民主党を政権に就けたのであった。「ともかく一度、民主党にやらせてみよう」というわけであった。民主党は政権に就くと、すぐに「マニフェスト独裁」を開始した。自由主義や民主主義とは無縁の、「革新」というこの党の体質の現われである。 彼らの言う「政治主導」とは、「法の支配」の否定と、内閣と各省庁と国会の私物化のことである。








国民は主権者ではない

 国民のこの選択は決定的な誤りである。日本国家の安全・存立と国民の自由そして経済的繁栄の基盤
は、何であるのか。それは、「法の支配」と自由という基本的な価値を共有して結ばれている日米軍事同盟である。そして米国が世界の秩序を守る覇権国家であり続けることである。このことは今日までの歴史によって証明済みである。しかし国民が政権に就けた民主党は、「親中嫌米」の左翼的政党であり、「脱米入亜」をめざしているからである。鳩山政権は日米同盟を価値否定し、形骸化していくことをめざしている。鳩山政権が打ち出した「友愛外交」「東アジア共同体建設」は、日本を亡国へ導いていくものである。



 「友愛政治・外交」「東アジア共同体構築」は、マニフェストにも出ていた。これらについて論じた鳩山氏の月刊誌『voice』9月号論文(8月10日発行)の内容や、それが米欧で強く非難されていることも、9月3日付の各紙に報じられていた。鳩山氏は首相就任早々の9月22日(日本時間)、ニューヨークで中国共産党独裁政府のトップの胡錦濤との会談で、「日中が主導して東アジア共同体を創建していきましょう」と提案したのであった。大きく報じられた。それなのに、10月初旬に実施された内閣支持率調査は、71パーセントもの高い支持率を維持していたのである。国民大衆には鳩山政権の危険性が全く理解できていないのである。 



 内閣支持率の高さは、その内閣の政策の正しさの証拠にはならない。しかし日本では、馬鹿げた妄説が幅を利かせている。「国民は主権者であるから、国民の多数派が選んだ政権は正しく、その政策も正しい」というものである。だが国民は主権者ではないし、憲法1条のその条文も、<法>=正しい憲法に違反していて無効である。文明国家には主権者など存在しないからだ。主権者とは、無制限の権力を行使できる者であり、何者にも支配されない者のことであるから、統治されている日本国民が主権者ではないことは自明だ。主権者は、憲法の支配が存在しない非文明国家においてのみ存在するものである。中国共産党がそうであるし、北朝鮮の金正日もそうだ。


 文明国家であえて主権者を探せと言われれば、<法>とそれを明文化した正しい憲法が主権者である。文明国家の政治、統治は、<法>=正しい憲法の支配に基づいて行なわなくてはならないからである。これを「法の支配」と言う。これが英米系の正統な政治思想である。だから国民が選出した政権だからといって、自動的に正しい政権、政策となるのではない。そして国民大衆とは頻繁に誤りを犯す存在である。従って政治は、大衆に迎合しては決してならない。政治には、「法の支配」を貫ぬいていくことこそが求められている。
 






鳩山政権は左翼的政権

 日本では、反体制派の左翼(共産主義勢力)が大部分のマスメディアを支配している。NHK、朝日新聞、テレビ朝日、TBS等々である。彼らはこれまで一貫して、自民党政府や官僚や大企業そして米国を非難してきた。一方で民主党や「市民運動」や中国やロシアを応援する巧妙な報道を展開してきた。国民はその影響を受けざるをえない。「世論」と言われるものは、そのようなものである。左翼マスメディアの行動が正しく規制されているならば、今回の「政変」もなかったはずだ。今日では、左翼は70年代までのような「左翼用語」を使って活動してはいないから、より一層の警戒が必要になる。


 民主党は、共産党や社民党のような純粋な左翼政党ではない。しかし民主党国会議員の中には、旧社会党の左翼は多くいるし、民主党の最大の支援組織は、旧総評系の左翼活動家を大量にかかえた日本最大の労働団体の連合である。連合は左翼が支配している。民主党議員は、連合の支援なしには選挙に勝てないから、当然にも思想的・政策的に連合に規制されることになる。9月26日付読売新聞によれば、鳩山内閣の17人の官僚のうち、連合の組織内民主党議員は7人に上る。さらに社民党の福島党首と国民新党の亀井代表の2人の左翼も入閣しているのである。民主党政権を実質的に支配する実力者は、左翼的な思想を持つ強権主義の小沢一郎氏(幹事長)である。彼は連合と密接な関係を持っている。



 このように、鳩山政権は左翼的政権であり、「親中嫌米」であって、「脱米入亜」の「アジア外交重視」の政権である。普天間飛行場移設問題や、インド洋で給油活動を行っている自衛隊の撤収で、現実化しているように、日本の国是の「親米・日米同盟堅持」を決定的に毀損していくことをめざす政権である。日本の国益(それは国民益であるが)を決定的に破壊していくことをめざす政権である。それを理解できなかった国民大衆だから、彼らを政権に就けてしまったのである。保守勢力(自由主義勢力)の弱さの結果であった。私たちは日本を守るために、全力で鳩山政権を倒していかなくてはならない。 








第二節 米国のアジアからの追放を狙う「東アジア共同体建設」

 鳩山首相は9月22日の胡錦濤との会談で、「日本は友愛精神に則って国際関係を構築していく。中国ともこの精神に則って、お互いの違いを認め合って信頼醸成に努めていきたい。日中両国で主導して、東アジア共同体を創建していきたい」と提案した。

首相の“友愛外交”は「プロレタリアートの国際連帯」と同じ

 首相の政治理念は「友愛」である。しかし、価値観の違いを認め合う友愛精神や友愛外交も、平和愛好の文明国家同士だからこそ、成立し得るのであって、中国のような非文明国家、つまり全体主義国家・侵略国家に対しては、前提が異なるから、拒絶しなくてはならないものである。だが鳩山氏は、独裁者の胡錦濤に対して前記の如く提案するのであるから、鳩山氏の感覚は、自由主義者や民主主義者のものではなく、左翼とほとんど同じものなのである。氏の言う“友愛”とか“友愛外交”は、左翼用語に置き換えれば、「プロレタリア国際主義」「プロレタリアートの国際連帯」とほとんど同じものなのである。



 そもそも「共同体」というものは、EUがそうであるように、文明国家同士が、自由ある平和と繁栄を目的として、各国の違いを承認し合って構築するものである。従って、中国には初めからその資格がない。鳩山氏は、こんな基本的なことすら理解できない。それは氏の思想が根本的に誤っているからである。鳩山氏だけの問題ではない。マニフェストに「東アジア共同体建設」を盛り込んだ民主党全体の問題である。思想が誤っている。 



 ヤクザ組織に対して、ある政治家が「友愛精神を持って関係性をつくっていきたい」と言ったとすれば、その人の政治生命は直ちに終ることになる。中国共産党が私物化している中国は、長年、チベットや東トルキスタン(ウィグル民族の国)を侵略占領支配し、主権国家の台湾へも侵略・併呑の軍事的威嚇を加え続けている。中国の国民(漢民族)に対しても、文明国家の国民ならば保障されている自由をことごとく抑圧して、独裁支配を続けている。これらの国家犯罪は、普通の感覚の人間であれば何人も許すことができない犯罪であるのだが、特殊な思想の持ち主である鳩山氏は、“友愛精神”に基づいて「政治体制の違いだ」として認めて(容認する)、信頼醸成に努める、と言うのである。民主党の中からも反対意見は出てこない。強権的な小沢一郎氏が支配する民主党は、自由な討論ができる政党ではないのだ。自由の原則が否定される政党は文明国家の政党ではない。


 チベット人、ウィグル人、台湾人そして自由や民主主義を求める中国人から見てみれば、鳩山首相や小沢一郎幹事長は胡錦濤の共犯者以外の何者でもない。中国共産党とは、国民を8800万人も殺害した殺人者集団の独裁者である。日本のヤクザの比ではない。 






中共が左翼他に主張させている「東アジアの共同体建設」

 鳩山政権は「東アジア共同体建設」を主張しているが、何を目的にしているのか。『亡国の「東アジア共同体」』(北星堂。2007年6月)を出された中川八洋氏によれば、中国共産党が2002~3年頃から対日工作として全力を挙げたのが、この「東アジア共同体構想」であった。それを受けて2004年頃から、日共をはじめ日共系の学者などの左翼が次々と「東アジア共同体建設」をプロパガンダする本や論文を出してきたのである。読者の方々には、是非この中川氏の素晴らしい内容の本を読んでほしいと思う。私は多くのことを学ばせていただいた。


 左翼的な思想を持っている人たちも、鳩山氏もその一人だが、左翼の宣伝に影響されて、東アジア共同体建設を唱えるようになっていったわけである。「東アジア共同体建設」は、中国共産党が日本の左翼や左翼的な人々に宣伝させているものである。彼らは主観的意識としては、自主的に主張しているのではあるが客観的には、中共に利用されて、中共の尖兵として行動しているわけである。



 鳩山政権が「東アジア共同体建設」政策によって求めているものは何か。鳩山氏は『voice』9月号論文で、この共同体について「東アジア地域をわが国の基本的な生活空間ととらえ、経済協力と安全保障の枠組みをつくる」ものだと規定した。日米同盟からの転換である。首相は胡錦濤と会談した次の日のオバマ大統領との会談で、東アジア共同体は「アジアからの米国外しが狙いではない」と説明したが、嘘である。このような重大な問題は、同盟国米国と事前によく話し合って行うものであるのだが、首相はそんなことはせず胡錦濤に、東アジア共同体を日中で主導して創建しようと提案したのである。首相の立ち位置がよく現われている。嘘を述べたのは、米国を騙して、米国からの非難を限定することによって、自らのスケジュールをうまく進めていくためである。 



 鳩山政権は、日本と米国との絆をどんどん弱体化していき、日米同盟を形骸化し、最終的には、東アジアから米国の軍事力を追放することを狙っている。それが東アジア共同体建設である。中国共産党が狙っていることである。鳩山氏らは中共と相当に深く話し合いをしていることであろう。しかし中共に利用されていることがわからず、表面的な一致点をもって、自らの主体的な政策として実行しつつあるのである。鳩山政権は客観的には、中共の尖兵となっている。 







小沢・鳩山両氏の「日中米は正三角形」論=日米同盟の否定

 鳩山氏は同論文で、「覇権国家であり続けようと奮闘する米国と、覇権国家になろうと意図している中国の狭間で、日本はいかにして政治的、経済的な自立を維持し、国益を守っていくべきだろうか」と述べている。この一文には、日本は米国と同盟条約を結んでいる国であるという事実が、消されてしまっている。日米同盟を価値否定している鳩山氏の思想が、ここに現われている。日本は日米軍事同盟によって、ソ連・ロシアと中国の侵略を抑止して、国家の安全と存立を守り、主権国家として政治的、経済的な自立を維持し、国益を守ってきたのである。しかし鳩山氏は、上記のごとく全く異なる考え方を提示する。要するに、鳩山氏はこうした自分の左翼的な思想で、国民の意識を変革(洗脳)しようとしているわけである。


 2006年のことだが、当時の民主党代表であった小沢一郎氏は訪中して、胡錦濤と会談して、「日中米は正三角形であるべきだ」と主張し、胡錦濤に秋波を送った。「日中米正三角形」論とは、日米軍事同盟の否定のことである。当時の民主党幹事長の鳩山氏もまた、この正三角形論を主張していたのである。民主党とは、保守派も一部含まれているが、このように日米同盟を価値否定する、親中嫌米の左翼的政党なのである。左翼的政党だからこそ、親中嫌米となり、日米同盟を否定するわけである。 



 日米同盟は、ソ連・ロシアと中国と北朝鮮などの全体主義侵略国家を仮想敵国として結ばれている軍事同盟である。鳩山政権が言う東アジア共同体の中心になる国は、日本と中国である。(仮想敵国としてきた)中国と共に共同体を創る。しかも日中で主導して創ると言うのであるから、中国は仮想敵国ではなくなり、友好国となっている。しかも米国はこの東アジア共同体から排除されるのである。岡田外相が10月7日の講演で明言している。鳩山首相も10月10日の北京における日中韓首脳会談で、「日中韓3国が核になって東アジア共同体建設を推進する」と呼びかけ、米国排除を明らかにしている。鳩山氏のその後の「特定の国を排除しない」旨の発言は、単なる取り繕いのものに過ぎない。


 鳩山政権が、日米同盟を価値否定していることは明白である。最終的には、日本を中心に前方展開している米国の軍事力を東アジアから撤退させようにしている。東アジアからの米国外しである。鳩山政権は、日本の国家安全保障を、日米同盟から東アジア共同体に転換させようと狙っているのである。中共や左翼が狙っていることである。
 



 先の論文の中には、「もちろん、日米安保体制は、今後も日本外交の礎石であり続ける」という一文がある。9月23日のニューヨークでのオバマ大統領との会談の中でも、首相は「日米同盟はこれからも安全保障の基軸だ」とは言っていた。これらの言葉を、言葉どうりに受けとめている人々は多い。しかしこれらは、騙すためのものである。民主党の中には、軟弱であっても保守派もいる。彼らをなだめ、騙すためにも、こういう発言や一文が必要となるのである。党外の保守派と一般国家(国民はほとんどが親米である)を欺くためにも不可欠なのである。正直に本心を明らかにしたら、選挙に勝てない。米国も騙さなくてはならないからだ。私たちは、政治目的のために嘘を平然と述べる(国民を騙す。同盟国を騙す)政治家と政党を、絶対に許してはならない。それは、自由主義国家の政治家と政党の存在意義を否定するものである。とりわけ、国家の安全保障に関わる分野においてはである。嘘は左翼の属性である。 






日米同盟に替る東アジア共同体と国連

 鳩山氏は東アジア共同体を、「わが国の基本的な生活空間」で「経済協力と安全保障の枠組みをつくる」ものだと規定した。安全保障の枠組み=基盤をつくるもの、とはいかなる意味か。小沢一郎氏の一連の主張を見てみれば、わかってくる。


 小沢氏は次のように言っている。「個別の国々の自衛権、法律的には個別的あるいは集団的自衛権と言っているけど、それを行使することによって平和を保つという時代はもう過ぎた。結局、国際的安全保障(国連による集団安全保障)、つまり国連を中心にした平和維持ということ以外に、平和を守る、平和を担保する道はない。だから、本当に緊急の時に必要な最小限度の自衛隊でいい」(『語る-小沢一郎』構成・小林泰一郎。1996年4月。60~61頁)。



 また次のようにも言う。「核兵器は最終的には国連管理にした方がいい、というのが僕の理想なんだ。ソ連の場合、国民生活を全部犠牲にして軍備、核兵器に金を注ぎ込んで、あげくの果てに破産しちゃったわけでしょ。もう少し国民の生活レベルが向上すれば、そんな軍備なんかもう要らないという雰囲気になっていくんじゃないか。(・・・・)だからロシアは例えば、経済援助をしてくれるならば核兵器を廃棄していくとか、そんなことを言ってるわけ」(同書61~62 頁)。 



 小沢氏は『文藝春秋』1999年9月号の論文「日本国憲法改正試案」では、以下のように主張した。「兵器・技術の発達により、もはや昔の主権国家論は通用しなくなった。個別的自衛権や集団的自衛権だけで、自国の平和を守ることは不可能である。(国連等の)集団安全保障の概念、すなわち地球規模の警察力によって秩序を維持するしかない。自衛隊は歴史的使命を終えて、これから縮小することになる。そして日本は国連常備軍に人的支援と経済力を供出すべきである」(99頁。カッコ内は大森)。


 小沢氏は、主権国家による自衛権(個別的・集団的)によって自国の安全を守ることは不可能である、と驚くべきことを平然と言う。だから小沢氏は、日米同盟とかNATOといった二国間同盟や多国間同盟を否定するのである。自衛隊は、歴史的使命を終えたから縮小すべきだと言う。
 



 そして小沢氏は、日本は国連の集団安全保障システムによって、国の安全を守っていくしか方法はないと主張する。しかし中国が台湾や日本を軍事侵略したとき、国連の集団安全保障システムは台湾や日本を守ってはくれない。なぜならば、中国が国連安全保障理事会で拒否権を行使するからである。ロシアが日本を侵略するときも、国連は全く無力である。ロシアは拒否権を使うからだ。このような国連に、自国の安全保障を委ねるべきだと考えるのは、小沢氏が徹底的に左翼的な思想を信じ込んでいるためである(もし彼が正真正銘の左翼であるとすれば、正体を隠して、「左翼的な人物」に偽装して、中国やロシアのために、謀略として、こうした主張を展開していることになる)。今引用したロシアの核兵器の問題なども、まるで女子高生のように甘い見方である。


 鳩山左翼的政権は、日米同盟を否定して、それに替るものとして「東アジア共同体」を創建し、この共同体にも国連と同じ集団安全保障システムを設け、それによって、また国連の同システムによって、共同体加盟国の安全を保障していくことを考えているのである。


 日本は日米軍事同盟が無くなり、米国の軍事力が東アジアから無くなれば、中国とロシアに侵略占領支配されるしかなくなる。他のアジアの国々もそうである。鳩山政権は、まさしく中国やロシアの尖兵となって、無自覚にも日本の亡国となる「東アジア共同体建設」をめざしているのだ。
 






第三節 戦前と同じ「アジア主義」を煽る鳩山政権

 鳩山氏は先の論文で、「我々はアジアに位置する国家としてのアイデンティティーを忘れてはならない」と主張して、「東アジア共同体建設」を根拠づけていた。胡錦濤会談後の記者会見では、鳩山氏は「アジア人としてのアイデンティティー」とも表現していた。これらの思想は、左翼と同じものであり、「アジア主義」である。アジア主義は「反米嫌米」から出てくるものであり、アジア同士で団結して、米国や欧州に対峙するというものである。左翼の場合は「反米」であるが、鳩山氏や鳩山政権としては、薄められて「嫌米」である。 






アジア主義がもたらした亡国の大東亜戦争

 このアジア主義は、戦前においては大東亜戦争(1937年から45年の日支戦争と太平洋戦争)として発動され、日本を亡国に追いやったものである。大東亜戦争は、自由主義の祖国に叛逆した戦争であった。後述するように、それは左翼が行った革命戦争であった。


 日本は地理的にはアジアの東端に位置している。しかし明治の近代日本国家は、正しくも、アジア主義を否定した。すなわち「脱亜入欧米=親英米」を国家の基本路線にしたのである。そうすることによって日本は、明治憲法(英国系の憲法)の制定をはじめとして近代文明国家として発展していくことができたのである。日露戦争では、同盟国の英国と準同盟国の米国の支援を得て、勝利することができたのであった。アジアには他には文明国家は存在していなかった。



 だが昭和期に入ると、日本は二種類の左翼に国家を簒奪されてしまい、憲法と自由を抑圧した全体主義の左翼国家に革新(革命)されてしまったのである。自由主義の日本国家は圧殺されて、反日左翼国家に革命されてしまった。二種類の左翼とは、マルクス・レーニン主義の「左の左翼」と、それから派生した国家社会主義の「右の左翼」である。東条英機などの後者が主勢力であったから、前者は正体を隠し後者に偽装して、政府・軍部・マスメディア・満鉄調査部等々の中枢に潜り込んで、工作活動を展開していった。日支戦争と太平洋戦争を発動した近衛文麿首相は、前者の左翼で、後者に偽装していたのである。 



 両者とも、反自由主義・反資本主義、従って反米英で共通していたから、ともにアジア主義を唱えて、米英らの自由主義勢力(これを帝国主義勢力と呼んだ)をアジアから排除して、アジアに新秩序(革命の秩序)を創ろうとしていたのである。米英が支援する自由主義の蒋介石国民党政府を倒す点でも、両者は共通していた。


 前者は、ソ連・中共と連携して、この戦争によって蒋介石政府を倒し、中共の政府を樹立し、米英らをアジアから追放して、アジアの共産化と、ソ連軍を導入しての日本の共産化を実現することを狙った。日本を含むアジアの共産化のための大東亜戦争(革命戦争)である。その多くは実現されていったのである。後者は、戦争によって米英が支援する蒋介石政府を倒して、傀儡の汪兆銘政府を樹立し、米英らをアジアから追放するとともに、中共も倒し、ソ連もアジアから追放して、日本を含むアジアの国家社会主義化を狙った。そのための大東亜戦争(革命戦争)であった。「東亜新秩序建設」「大東亜共栄圏建設」とは、両者にとって、それぞれ以上のような内容を持つものであった。



 大東亜戦争は、英米との協調路線(幣原外交)を採ってきた自由主義の祖国日本に叛逆し、圧殺してなされた戦争であった。祖国を滅ぼす戦争であった。だから自由主義者(保守主義者)の昭和天皇は強く反対なされてみえたのである。 



 重要なことだが、後者も1944年から45年には、前者による工作もあったが、米英らとの戦争継続のために、また戦争後の世界における米英らとの対決をにらんで、日本とソ連と中共は、「反自由主義・反資本主義・反米英」で共通の利害を有するとして、つまり共に社会主義を信奉する点で、ソ連や中共と連帯する、という立場に変化していったのである。


 前者の左翼は、戦後は日共や社会党に入党している。そして自分たちが行ったことを隠し、歴史を偽造してきた。そのため今日の左翼は、日本の歴史を誤って認識してしまっている。後者の「右の左翼」については、今日では「右翼」とか「保守派」と、完全に誤った見方が通説になっているが、これも当事者が戦後、自分たちの思想を隠し、また事実を歪曲してきたためである。戦前の彼らは自ら「革新派」と称していたように、思想的に完璧に左翼である。日本の歴史は偽造されており、ほとんどの国民が正しい歴史を認識していない。
 







再びアジア主義を排した戦後の日本

 戦後の日本は、再びアジア主義を排して、脱亜入欧米=親米英を国家の基本路線にして、今日までやってきた。全く正しいことである。アジアに位置しているからといって、「アジアに属する」とするのは、ナンセンスなことだ。日本はアジア大陸の一部ではないし、アジア大陸には中国とロシアという非文明の全体主義国家・侵略国家が在る以上、「脱亜」こそが正しいのは自明である。米国は自らを「太平洋・大西洋国家」と位置づけている。そしてアジアにもプレセンスを保ちつづけて、アジア・太平洋の平和を守りつづけてきてきる。日本も同じ太平洋の国家として、日米同盟を堅持していくのが、地政学的に完全に正しいのである。そして日本も米国と同様に、中国とロシアを包囲するために、強くアジアに関与していくのである。


 だが左翼や左翼的な人は、脳を支配する誤った思想が、「法の支配」と自由な政治会社と自由な経済社会を守るという自由主義=保守主義を、「ブルジョア法」「ブルジョア思想」「階級国家・社会」「搾取経済」「帝国主義」等々と否定してしまうために、必然的に、自民党政府を否定し、反米嫌米を唱え、かつ親ソ・親中になり、従ってアジア主義を説いてきたのである。戦前の左翼のアジア主義と同じである。鳩山左翼的政権も、この流れの中にある。政権の背後には左翼がいる。中国、ロシアがいる。 



 アジアには共通する宗教もない。「アジア」というひとつにまとまる実体は皆無である。「アジア人」の実体などゼロである。しかし米国嫌いの、左翼的思想を抱く鳩山氏たちにとっては、それらは存在するのである。誤った思想は、「幻想の現実」を創り出してしまう。


 鳩山左翼的政権は、大いにアジア主義をプロパガンダして、「脱米入亜」、「親中・嫌米」、「アジアからの米国の排除」の意識を、国民大衆に植え込んでいこうとしているのである。そうすることによって、日米同盟を弱体化し、形骸化し、解消して、「東アジア共同体」を日中が主導して創建していこうと考えている。だがそれは日本の亡国への道である。鳩山氏たちにはそれがわからない。



 私たちは冷静に、鳩山政権の誤りを明らかにして、広く国民に訴えていかなくてはならない。人間は、誤った左翼思想や左翼的思想に脳を支配されてしまうと、誤っていることを正しいと考えてしまうようになってしまう。理性は麻痺し、思考は停止してしまうのである。正常な人間であれば、中国と共に共同体を創ろうなどとは考えもしない。しかし鳩山政権においては、そうすることが「正しいこと」、「人間的なこと」と理解されているわけである。洗脳の恐ろしさである。 



 鳩山政権は、東アジア共同体を「アジア版EU」と位置づけている。だが、それは嘘で一杯である。EUとは、ヨーロッパの侵略征服を狙うソ連に対抗する、多国間の軍事同盟であるNATOを土台として、形成され拡大してきたものである。NATOの中心国は米国である。「アジア版EU」を創ると言うのであれば、対象は中国であり、「中国を包囲する東アジア共同体」にならなくてはならない。この共同体の加盟国は、米国と同盟条約を結んでいる国だけが、有資格者となる。もちろん米国も参加する。中国が排除されて、包囲されるのである。鳩山政権の「東アジア共同体」は全く正反対である。私たちは、国民を平気で騙す政権を許してはならない。 








第四節 中共が「東アジア共同体建設」で狙う東アジア侵略支配




中共は左翼と民主党を利用している

 中共は、日本の左翼(日共その他)に、「国民の支持も多くある民主党を利用して『東アジア共同体建設』を推進させていけば、『日本社会主義共和国』を樹立することもそんなに遠い日ではなくなるであろう」等々と工作したはずである。日本の左翼は、「東アジア共同体建設」を宣伝していくことによって、日米同盟を形骸化し、ついには米軍を日本から撤退させていくことが可能であることを認識している。そうなれば、中国の支援を得ることで、「日本社会主義共和国」を樹立する社会主義革命は容易に成功する、と彼らは考える。社会主義国の連合としての東アジア共同体建設も実現すると考える。


 だがこのようなことを隠さず正直に主張すれば、日本国民にも米国にもすぐに警戒されてしまう。だから左翼は、ストレートな表現はしない。また左翼政党そのものではない左翼的な民主党に主張させたほうが、はるかに警戒されることはないし、効果もはるかに大きいことは確かである。だから左翼は、民主党の鳩山政権に代行させて、「東アジア共同体建設」を推進させようとしているのである。日米同盟が解消されていき、米国の軍事力が日本から無くなれば、そして自衛隊も縮小されていけば、中国の支援を受けさえすれば、革命は簡単に成功するからでる。しかし鳩山政権は、日共などの左翼に利用されていることや、中共に利用されていることを、全く理解していない。 



 中共は、日本の左翼をも利用している。日本の左翼もほんの一部を除いて、中共に利用されていることが理解できていない。中共は「東アジア共同体建設」の推進によって、東アジア各国を侵略占領支配することを目的にしているのであって、日本の支配権は日本人の左翼に与える、などとは考えていない。東欧諸国は、1990年までソ連に侵略占領支配されていたのである。ソ連軍とKGB第一総局は東欧各国に侵出した。東欧諸国の軍隊と秘密警察は、その国の政府の指揮下にはなかった。ソ連軍とKGB第一総局の指揮下にあったのである。従って政府もソ連の支配下にあった。中共も同じ方法で、「日本社会主義共和国」を支配するのである。そのとき、左翼であろうとも中共に独裁支配されることになる。


 中共であれ、ソ連共産党であれ、彼らは革命集団ではない。彼らは「労働者階級の解放」や「人民階級の解放」など、考えていない。単なる独裁者集団=殺人者集団である。ところが自由主義国内の左翼は、誤った思想に洗脳されてしまっているとしても、主観的には「革命幻想」を持っている。革命幻想を持つから、「敵階級」や「敵の手先」また「敵国」に対して無慈悲になれる。だからソ連=ロシアや中共にとっては、利用価値があるのである。現に今も徹底的に利用されている。左翼の人々は、このことに気付かなくてはならない。だが、それは非常に困難なことである。 







中国の実質的軍事費は日本の15倍

 左翼マスメディアは、中国の軍事費の巨大さについて、報じることなく、可能な限り隠そうとする。もしNHKが真剣に何度も報道すれば、国民の意識は一気に変るが、NHKは決してそんなことはしない。


 中国の軍事費(公表されたもの)は、21年連続で2桁の伸びを見せている。今年の軍事費は、日本円で約6兆8257億円である(4月24日付 読売新聞)。しかし実際の軍事費は公表額の3倍と考えられている。そうすると、20兆4771億円になる。日本の軍事費は4兆7000億円程であるから、 4.35倍である。しかし軍事費も購売力平価で測定しないと実体を反映しない。購売力平価でみると、1人民元は24.7円程であって、為替ルートの1人民元13.17円(11月9日現在)の1.875倍である。そうすると今年の中国の軍事費は38兆3945億円となり、日本の8.16倍になる。



 さらに次のことも考慮しなくてはならない。日本の自衛隊の軍事費は人件費と糧食費で50%以上になっている。つまり装備に充てる金は50%以下である。しかし中国軍の人件費と糧食費の合計は、わずか5パーセントに過ぎず、95%が装備に充てられる。中国軍の装備費比率は日本の1.9倍以上である。この比率で計算すると、中国の装備費は36兆4747億円で、日本のそれは2兆3500億円以下である。中国の実質的軍事費は日本の15.5倍にもなっているのである。 



 オバマ政権は、誤った対中外交をしているが、その一方で、米国は常に中国の軍事力の増強や人権弾圧への警戒を崩さない。その象徴が、米国連邦議会の政策諮問機関である、「米中経済安保調査委員会」の活動である。同委員会は、民主、共和の両党議員が任命した中国問題専門家12人の委員から成り、毎月2回ぐらい公聴会を開く。公聴会には、12人の委員の他に、そのテーマに関心を抱く上下両院議員が出席し、そのテーマに詳しい専門家を招いて意見を聞くのである。その結果は、米国議員全体や政府への政策勧告として公表される(古森義久氏)。


 同委員会は6月11日、「中国の海軍近代化の米国にとっての意味」と題された公聴会を開いた。古森義久氏は「中国海軍の増強が日米を脅かす」(6月23 日)という論文を、「nikkei BPnet」に掲載(「“外国弱小国”日本の安全保障を考える」と題して連載している文のひとつに当たる)して、この公聴会の内容を紹介している。古森氏の文から要点を引用したい。


 民主党のウェブ上院議員(上院外交委員会の東アジア太平洋問題小委員会の委員長を務める。ベトナム戦争にも参加し、その後は海軍長官となった経歴もある)は、この公聴会開催理由として、「中国海軍の増強は、東アジア・太平洋地域で中国が自国にとっての戦略スペースを拡大しようとする試みの表れであり、アジアに戦略的なプレゼンスを保とうとする米国への真のチャレンジである。米国はこの地域でますます自信と実力を強める中国海軍に対し、軍事的、外交的に対処できるようにせねばならない」と述べた。
 





 同委員会のラリー・ウォーツェル副委員長と議会調査局のロバート・オラウケ専門官が、ここ数年の新たな増強の実例を証言・報告した。


 中国は台湾を狙うミサイルを多数配備したが、その総数は1200基近くになった。中国軍はさらに近年、海上を航行中の艦艇を攻撃できる弾道ミサイルを新規に開発・配備するようになった。これらの一部は多弾頭個別誘導であり、西太平洋で活動する米海軍の空母その他の海上艦艇までを、効果的に攻撃できるようになった。中国は2004年以来のわずか5年間に、5つの異なるタイプの潜水艦計20隻を建設した。最新鋭の戦略弾道ミサイル原子力潜水艦(SSBN)「晋」、攻撃型原子力潜水艦(SSN)「商」、攻撃型潜水艦(SS)「元」「宋」などが含まれている。「晋」級原潜には1隻に射程7200kmの核弾頭合計12基が装備される。米国防総省では配備は2009年から10年の間とみている。



 中国は空母の建造計画をついに決定したようだ。米国は、中国はロシアからすでに購入した空母バリーヤーグを本格改修した。今後数年の間に1隻から6隻までの国産空母を建造するだろうとみている。中国はまず4万トンから7万トンの通常空母を造り、次いで大きな原子力空母の建造に着手するとみられる。 



 中国はここ10年ほどの間に、ロシアからソブレメンヌイ級駆逐艇4隻を購入したほか、自国製の駆逐艇とフリゲート艦の新鋭合計9種類を建造・配備した。水陸両用の揚陸艦「玉昭」級もすでに新たに建造され、ここ数年に合計4隻から6隻までが配備される計画だという。中国は1万8000トンの玉昭級よりさらに大きな揚陸艦数クラスを建造する計画を進めている。これら揚陸艦は、台湾上陸作戦が第一の目的とされるが、台湾よりも遠隔の地での水陸両用戦闘を想定しての性能を有する艦艇も建造されているという。


 ウォーツェル副委員長の公聴会冒頭での発言は、「中国海軍は対艦弾道ミサイルや対艦巡航ミサイルの配備によって、潜在敵の東アジア地域での一定の動きを抑える能力を築くに至った。中国は沿岸海軍から遠洋海軍の建設へと踏み切ったのだ。(・・・)その増強は当然、米国やその同盟国が、東アジアと東南アジアでどのような軍事態勢をとるかにも大きく影響する」というものであった。



 元国防大学学長のマイケル・マクデビト氏の証言は次のようであった。「アジアの年来の戦略・軍事バランスでの重要な新変化は、経済的に強力となった中国が海洋の進出を軍事的、戦略的な方法で開始したことだ。この動きはアジアでの『大陸対海洋』のパワーバランスまでを変えることになる」「中国の海軍力増強は、東アジア全体の安全保障にとっては好ましくない結果を生みつつある。なぜなら、中国のその戦略の中心は、有事の際に米国の戦力を東アジアからできるだけ遠い地点にクギづけにしておくことにあるからだ」「日本にとっては、周辺で有事となった場合、あるいは自国が攻撃を受けた場合、中国海軍がいま強化している、おもに潜水艦増強での米軍の来援阻止の能力は、日本を孤立させる可能性がある。この展望は日本にとって真の戦略的脅威だ」。 



 以上が古森氏の文の内容である。中国は台湾を併呑したら、次には沖縄占領を狙う。そのための調査は既に行なわれている。中国軍の増強、その近代化は、まさに日本にとっての脅威、しかも目の前にある脅威である。しかし日本の国会論議で、中国軍の脅威が具体的に取り挙げられることは全くない。鳩山政権の「東アジア共同体建設」スローガンは、台湾、日本を侵略占領支配するために、戦略的に軍事力の増強・近代化を続ける中国の脅威を、全く見えなくさせていくように作用する。中共の幹部たちは、鳩山政権を「実に役に立つ奴等だ」と嘲笑しているにちがいない。鳩山左翼的政権は、中共の尖兵である。 




 (続く) 





 (2009年11月12日記・2009年12月31日掲載・2010年1月8日、28日誤字等訂正) 








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