粋な先輩【2】 | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

幹部も急な予定変更の為、他の予定がある筈もなく、練習に参加したり、麻雀を始めたり、團室で思い思いの時間を過ごしております。3回生以下も幹部が勢揃いしている手前、團室にて待機せざるを得ず、團室は人でごった返し、いつもより慌ただしい時が流れております。


ここに来てデートの約束をしていた1回生氏は慌てます。何せ携帯もポケットベルすら持たぬ時代ですので、この様な場合の緊急連絡が極めて難しいのであります。しかもここ何回か土日に急に入った来た応援活動でデートをドタキャンしておりまして、仮に連絡がついたとしてもキャンセルを言いにくい状況だったのであります。

とは申せ上級生勢揃いの中、早く帰るなど夢のまた夢でありまして、1回生氏は忽ちパニックに陥るのでありました。いつもはそつなく何でもこなしておりましたが、すっかり頭が真っ白になり、先輩に「おい、…を持って来い」と言われ、ハッと我に返っても何を持って行けば良いのか耳に入っておらず、条件反射で「押忍」と答えもののあたふたしたり、らしくない行動を繰り返しておりました。


上級生がおりましても團務がなく授業やアルバイト等の明確な事由があれば、團室を出れますし、事実、その日もその様な理由で團室を後にする團員もおりました。


さりながら授業にしてもアルバイトにしても定例的なものでありますので、各團員のスケジュールは概ね把握されております。故に普段は申告しない授業やバイトがあると言ってみたところで、我ながら嘘くさく感じられます。さりとて困った時の身内の不幸もここに至れば尚、胡散臭い事は間違いありません。【続く】


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八代目甲雄会広報委員会