3.11の誓い | kon3。(このさん)の創作活動日誌ブログ

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福岡でクリエーターをしている僕は、ここでは主に最近の創作活動のことを中心に書いて公開中。

昨日で東北、いや日本中に未曾有の出来事がおきてはや一年になる。
もう一年という感じもするし、ずいぶん昔の出来事にも思える。
そしてこの一年 震災によりクリエーションの環境や意識が大きく変わった年だったかもしれない。それは自分たちがいままでやってきたことをあらためて見つめなおし、そして変わろうとしているアーティストが多くでてきたし、もうすでに行動しているものもいる。あとはそれが継続するか、どうかだろう。

いままではどの分野も どちらかというと経済優先、利益主義といった傾向にあった。だが震災後からは 社会貢献や大事な物との絆などといった傾向に向かいつつある。それはある意味、ボクが思い描いていた状況になってきた気がする。


ボクがいまの創作活動をはじめた動機
ボクは子供の頃、ジョージ・ルーカスのスターウォーズ・サーガの構想を聞いて、感動し、将来、ルーカスの下で働きたいと思い、映画監督をめざし、東京に上京し、そこで映画の勉強をしていました。

スターウォーズのことを知るとその原点がジューゼフ・キャンベルの神話にあり、そういうところから神話やいまでいうスピリチュアルなことを調べていったものです。あるときは自己啓発セミナーをうけたり、またあるときはネイティブ・アメリカンの儀式などに参加することもありました。まわりの人はいろいろな宗教に興味がある人という印象だろうが、あくまで創作のため、いい作品をつくる材料ためとしてそういう活動に参加していたものです。

もともと映画は映画でも視覚効果(SFX.VFX)のある映画づくりの監督になりたくてその分野を勉強していました。そのために絵コンテやストリーボードを描く訓練をして、絵を強化していきました。結局、ボクは映画監督になることは挫折をするのですが、その流れでたまたま日本で勉強していたあるイギリスの絵画修復士にボクの絵を見せる機会があり「アーティストになりなさい」と言われ、それから意識して創作活動をするようになったのです。

そして運がいいのか、ある画廊と画家契約することができたのです。しかしその当時はバブル絶頂期、絵がいい/わるいというのではなく、投資の対象。自分の絵も作品のよしではなく、どちらかというと別の目的だったかもしれません。そんな状況を目の当たりにして、自分がやっていることに意味があるのか、自分がやっているのは社会に役立つことなのかと自分に問いただしたものでした(またこの当時ボランティア活動をしていて、社会奉仕ということをやっていたので、なおさらそういうことを意識したかもしれません)。

そんなときある本に出会いました。その本には「モモ」「ネバーエンディングストーリー」で知られる絵本作家のミヒャエル・エンデが世界中のアーティスト、クリエーターに向けてのメッセージが掲載していました。それが「目に見えない環境問題が進行している。それらに対処できるのはアーティストやクリエーターだけだ」と。それはボクにインパクトをあたえ、ボクがめざすアートが社会貢献する創作活動のきっかけとなったのです。

しかしそういう考えというのはまわりには受け入れがたいものです。特に現在の日本では。どうしても生活のことや家族のことを考えると。でも自分にはいずれそういう時期がくるだろうという信念のようなもので これまでやってきました。(そういうイメージをあたえた漫画があります。それは「ワイズマン」という作品です)

当初は自分が世の中をそういう風に変えるんだという意識がありました。しかし段々ボクもまわりの流れと自分の状況によって、そういう意識が薄らいでいきました。そんなときです、震災がおきたのは、そしてクリエーターやアーティストたちの意識の変化、それはボクがイメージした人たちの出現でした。これまで自分が変えようってのはおこがましかった、やはり自然がそうなるように時期がきたら しむけるのだなぁと思えるのでした(もっと極端にいうと自分もそういう一部だった…)
震災前はただ楽観的だったアーティストがいまは自分たちの存在価値を再確認し活動している人が多いものです。またそういう人たちは生き生きしています。こういう時代だから活動するのがアーティストだと思えるです。

昨年あたりから世界の流れも変わったようで これからのボクの活動は それが継続するように そしてクリエイティブ・アートの面から新しい時代がよい方向にいくように支援・サポートする活動をしていきます。


それがボクが社会にできることであり、3.11での新たな誓いです。