「オスプレイも原発と似ている」(坂本龍一さん)-危険でコストかかるのに軍産複合体・利権が推進する | すくらむ

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 昨日、坂本龍一さんが脱原発への思い、首相官邸前抗議デモに参加する思いを、テレビ朝日の報道ステーションに出演して語っていました。それを見ていたら脱原発の課題に続いて、オスプレイ問題の特集が放送されました。


 特集テーマは、「オスプレイは“やめられない” 米国『軍産複合体』の実態」というもので、以下その一部要旨を紹介します。


 オスプレイはアメリカにおいてもその危険性が指摘され、同時に開発予算が莫大で、開発中止の寸前まで追い込まれたことがありました。


 「冷戦」が終わり軍備縮小が言われた時代に、オスプレイの総開発費300億ドル(当時のレートで4.3兆円)はあまりに高すぎたのです。


 しかし、選挙区にオスプレイの工場をかかえる議員たちが開発中止を阻止してきたのです。オスプレイの胴体部分は、ペンシルベニア州で、翼やプロベラはテキサス州と主要な部分は分けて作られ、ほかの部品もあわせた合計は全米40州で2千の部品工場がオスプレイの製造にかかわっているのです。オスプレイ製造によって雇用や利権を生むという「軍産複合体」と、政治の力が、立て続けに事故を起こしたオスプレイの開発中止を阻止してきたのです。

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 オスプレイの事故で22歳の息子を亡くしたドナ・ハーターさん(上の画像)は、「安全性がないまま誰かの子ども(兵士)をオスプレイに乗せてほしくありません。事故をパイロットのせいにしないでください。オスプレイには多額の税金が使われているから軍は計画を進めないといけないのでしょうね」と語ります。


 開発開始から30年余り。当初、オスプレイは1機4,100万ドルでしがた今や1億800万ドル(約84億円)にもなっています。軍事費の削減が求めれているのはかつても今も変わりません。


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 米下院で今年5月にもオスプレイ中止法案が提出されました。オスプレイ中止法案を提出した民主党クィグリー下院議員(上の画像)は、「予算オーバーで危険かつ不必要な航空機に予算を出せば、教育や医療など重要な分野で予算が削られます」と訴えました。しかし、選挙区にオスプレイ関連工場を持つ議員の声が今も大きく、この法案は否決されました。「他のことではコストを重視する議員でも軍事支出には目をつむるのです」と語るクィグリー下院議員。


 (以上のような特集ビデオが終わって、古館氏にコメントを求められた坂本龍一さんは要旨次のように話しました)


 「これも原発とちょっと似ているところがあって、本当の必要性というよりも、利権というか、ビジネスと政治が重なって推進してしまってなかなか止められない。本当はもしかしたらオスプレイを作っている人たちも安全性について疑問を持っているかも知れないのに、軍の中にもそういう声があるのに、それでもその歯車がなかなか止められないという――原発に似ていますね。」


(byノックオン。ツイッターアカウントはkokkoippan)