今回の福島原発の危険性を予見し国会で対策を求めていた吉井英勝氏迎えシンポ(4/11) | すくらむ

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国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。

 ※シンポジウムのお知らせです。


特別シンポ
 東日本大震災・福島原発事故から1カ月
 原発・核兵器 私たちの未来


 パネリスト 吉井英勝さん(日本共産党衆議院議員)
       野口邦和さん(日本大学専任講師)


 ★吉井英勝(よしい・ひでかつ)氏プロフィール
 1942年生まれ。京都大学工学部原子核工学科卒。現在、衆院議員7期目。党中央委員、党経済産業部会長、党原発・エネルギー問題委員長。


 ★野口邦和(のぐち・くにかず)氏プロフィール
 1952年生まれ。東京教育大学理学部化学科卒。日本大学歯科放射線学専任講師。人が遭遇しているあらゆる放射線被曝の実相解明が主たる研究のテーマ。


主催 原水爆禁止日本協議会


日時 4月11日(月)18:30~20:30(開場18:00)


場所 平和と労働センター
   全労連会館8階 全日本民医連会議室
    ※地図はこちら


参加費無料 定員100人
 ※どなたでも参加できます。事前申込みは不要ですが、満席の際は入場を制限させていただく場合があります。


 ★パネリストの吉井英勝氏は、2006年、2010年に今回の福島第1原発の危険性を予見し、対策を求める国会質問をおこなっていました。


 今回の福島第1原発の重大事故は、地震と大津波によって、冷却機器とその電源設備が破壊されたことによって引き起こされました。この二つの危険を、ともに国会で追及してきたのが、日本共産党の吉井英勝衆院議員でした。


 5年前の2006年3月1日の質問(衆院予算委員会第7分科会)。吉井氏は、大津波を引き起こしたチリ地震(1960年5月)、スマトラ沖地震(2004年12月)、明治・三陸地震(1896年6月)にふれながら、波の高さが10メートルを超え、明治・三陸地震では38メートルの記録があることを指摘。巨大津波を想定した対策を提起しました。


 巨大な“押し波”による原発機能の破壊とともに、吉井氏がこの質問で強調したのは“引き波”の影響。長時間の大規模な海面低下で冷却水の取水ができなくなり、炉心の冷却機能が喪失して、最悪の場合には炉心溶融を引き起こし、燃料棒の崩壊熱を除去できなくなる危険を明らかにしました。「どんな場合にも、チェルノブイリ(原発事故)に近いことを想定して、対策をきちんととらなければいけない」と吉井氏は要求したのです。


 これに対し広瀬研吉原子力安全・保安院長(当時)は「必要な海水を取水できるような設計をされている」「原子炉を冷却できる対策が講じられている」と、対応を拒否しました。


 吉井氏が、電源喪失の危険を追及したのは昨年5月26日の衆院経済産業委員会の質問。外部電源、非常用の発電機(内部電源)の破壊が「巨大な地震が起こると、同時に発生することが起こりえる」と提起。「自家発電や外部電源の喪失で二次冷却系が機能しなくなって炉心溶融に至ったときにはどれだけの規模の被害が発生するか、こういうことを検討しておくことが必要だと思う」と早急な備えを求めていました。


 いずれの質問も、今回の福島第1原発の危険性を予見し、対策を求める質問でした。


 東日本大震災後、日本共産党の大門実紀史参院議員の質問に対し、菅直人首相は、津波の影響について「認識が結果として間違っていたことは否定しようがない。予測が低すぎて、原発建設以前のチリ地震の基準を満たしていないとすれば相当問題だ」(3月29日)と答弁。“安全神話”に深くはまり込んだ政府と電力会社の対応が今回の“人災”を引き起こしたことを認めました。