軽井沢高原文庫 -171ページ目

冬の装い

北海道からは雪の便りが届いています。皆さまのところはいかがでしょうか。この数日、軽井沢も未明の気温が氷点下になってきました。けさ、自宅から車を発進させる際、フロントガラスを覆った水分をワイパーでぬぐおうとしたら、水分と見えたのは薄い氷の固まりでした。軽井沢も日に日に目に見える形で冬の装いへと変化つつあります。当館でも、おととい、有島武郎別荘「浄月庵」の水道を止めました。従って、トイレは本館のみの使用となります。また、最近、辻邦生山荘の建物に覆いかぶさろうとして危険だった大樹を、重機を使い伐採しました。本日は、私は深沢紅子野の花美術館の展示入れ替えがあり、一日、そちらでの作業となります。「秋・冬を彩る木の実たち」がテーマ。カラハナソウ、カラスウリ、ムベ、ズミ、ツルウメモドキ、ノブドウといった木の実を描いた水彩作品を中心に、展示いたします。なお、今回、絵に描かれた木の実の実物も展示しようと考え、昨晩、ツルウメモドキ、マンリョウ、ムラサキシキブなどの実を、美術館に持ち込んだところです。

深沢紅子野の花美術館「花と女性~深沢紅子の世界~」、本日終了

深沢紅子野の花美術館の開館20周年記念特別展「花と女性~深沢紅子の世界~」は、本日をもって終了いたします。深沢紅子(1903-1993)が生涯にわたり、多くの絵の題材に選んだ「花」と「女性」に焦点をあて、今回は油彩をメーンに、深沢家などから未発表の作品もお借りして、総点数70点で会場を構成しました。ご来館いただいた皆さま、誠にありがとうございました。なお、明日は展示入れ替えのため、休館いたします。1階のレストラン「ソネット」、ミュージアムショップは営業いたします。なお、この機会に、美術館の建物の説明をさせていただきます。この移築され、美術館として再生されている建物は、逓信省が軽井沢郵便局を佐久地方で唯一の二等郵便局に昇格させたのに伴い、1911年(明治44)、旧軽井沢本通りに新築されました。今から105年前。三笠ホテル(1905・国重要文化財)、軽井沢駅舎(1910)らと並び、軽井沢の公共建築として重要な歴史的役割を果たし、様々な観点から見て多くの価値を有しています。卑近な例で言えば、当館が所有する資料の中に、堀辰雄から室生犀星にあてた昭和10年代の書簡があります。その末尾に、「軽井沢郵便局にて」と記され、郵便局内において走り書きされた手紙であることが分かります。堀さんは、どの場所でこの手紙を書いたのでしょうか。想像がふくらみます。郵便局は長いこと、郵便や銀行業務等にとどまらず、人々の情報交換の場となり、文化の拠点ともいえる場でありました。多くの外国人が行き交う軽井沢においてはとりわけそうであったと想像されます。この建物は2008年、国登録有形文化財に指定されました。

落葉松が黄金色に輝いています

さきほど、来館された家族連れのお客様の中に、7歳くらいの男の子が、手にさげたプラスチックのバケツの中に、ドングリや、赤や黄に紅葉した落葉を、いっぱい入れていました。秋を満喫しているご様子でした。ところで、軽井沢の紅葉はいよいよ終盤に入りました。今、当館の裏庭では、落葉松が黄金色に輝いています。落葉松は新緑も見事ですが、紅葉もほんとうに美しいですね。先日、本欄で、11月3日の文化の日を過ぎたころが、軽井沢が秋から冬への転換点になる、と個人的な感想を記したと思います。本年は、きのうときょうの間が、その変わり目だったと、けさ、館に来て、確信しました。その一例。きのうまで、ずっと落葉せずに我慢していた前庭の象徴的なモミジの木が、半分くらい、一気に葉を落としていました。軽井沢のおとといの気温は、最低が-2.1度、最高が12.0度、きのうは、最低が-0.4度、最高が18.4度でした。ここへきて、最低気温が氷点下になって、ぐっと冷え込んできました。皆さまのところは、これから紅葉シーズンになるのでしょうか。どうぞ暖かい服装で、紅葉をお楽しみください。

渋柿を焼酎につけました

最近、知人から渋柿をたくさん、いただきました。このままでは食べられないので、きのう、自宅で、へたの部分に焼酎がつかるように、タッパーウェアにすき間なく並べ、それを数箱、つくりました。ふたをして、これで準備完了。このまましばらくねかせます。ふと思い出して、食品庫からユスラウメ、プラムを果実酒に漬け込んだ大瓶もとり出してみました。手書きラベルを見ると、4年前につくったもの。すっかり忘れていました。この際、梅をお酒に漬けた瓶も出してみました。この冬は、これらを少しずつ味わってみたいと思います。信州ですから、これからは林檎もあちこちに出回ります。皆さまのところにも、その土地ならではのいろんな果物があることでしょう。

心からお礼申し上げます

きのう、夏季特別展「130年の軽井沢」の借用資料の最後の返却が無事、終わりました。展示のほうは、すでに10月10日で終了していましたが、その後、断続的に資料返却が続いていたのでした。これで、わたしどもにとってほんとうの意味で夏季展が終了したことになります。ほっといたしました。本展の開催にあたり、お世話になりましたすべての方々、団体にたいし、ここであらためて心からお礼申し上げます。

浅間山、初冠雪

おととい、浅間山が初冠雪しました。昨年より14日早く、平年よりは4日遅いとのこと。きょうも、浅間山のてっぺんは、白い帽子をかぶったように、見えます。いよいよ高原に冬がやってきそうです。

山装う

皆さまのお近くの山は、そろそろ秋の紅葉におおわれる「山装う」の姿になっているでしょうか。標高千メートル前後の軽井沢は、空気も景色も、晩秋といった様相を呈してきました。軽井沢の今日の予想気温は、最低が0度、最高が8度。私の経験では、11月3日の文化の日を過ぎる頃、軽井沢は秋から冬へと劇的に変化する、と感じます。つまり、今が季節の変わり目です。話題は変りますが、最近、関東地方のある知人の家へ誘われ、蜜柑の収穫の手伝いをしてきました。私一人で600個ほど、収穫しました。粒は不揃いですが、無農薬の、おいしい蜜柑です。おみやげにたくさん、もらってきました。またまた、話が変りますが、先日亡くなられた三笠宮さまに関して、新聞切抜きなどをぼつぼつ集めています。最近、目にした評伝の中で、2箇所に目がとまりました(朝日2016.10.31宮代栄一)。三笠宮さまはオリエント史がご専門ですが、三笠宮さまにとっての「オリエント」は、広い意味での「地中海より東の世界」を指していた、というのが一点。。もう一点は、一貫して興味を示したのが宗教だったという点。初期の関心は聖書考古学にあったそうで、学会でもゾロアスター教などに関する発表を熱心に聞いていたそうです。その理由を、「人間の情熱をかきたてる根本的な要因を探究してみたい」(『古代オリエント史と私』)と思ったからだと記されているとのこと。20年ほど前、当館を奥様とご来館くださった折、私なりに感じた印象は、背筋のピンと伸びた、大変礼儀正しい、それでいて、どことなく親しみを覚える方、といったものでした。一昨年、幅北光氏が撮影した膨大な写真資料が当館に寄贈されましたが、その中にも、幅氏が三笠宮さまを軽井沢で写した写真が多く含まれています。

 

軽井沢ウィンターフェスティバル2017、秋の大収穫祭、ながの銀嶺国体

いよいよ11月に入りました。これからの町の話題を3つ、ご紹介します。

①軽井沢ウィンターフェスティバル2017

2016.11.26~2017.2.11まで、毎年恒例の軽井沢ウィンターフェスティバル2017が行われます。今年のテーマは“冬もあったKARUIZAWA”。オープニング・クリスマスマルシェ、オープニングセレモニーウィンター花火大会、軽井沢キャロル、クリスマスキャンドルタウン、軽井沢吹奏楽団・クリスマスコンサート、軽井沢・冬ものがたりフォトコンテストなどのほか、アイスホッケーやカーリング、スケートの競技大会(12.14~18は軽井沢国際カーリング選手権大会)、軽井沢ウェディング協会による合同ブライダルバスツアーなどなど、が行われます。<詳細はいずれ公開される軽井沢町HP、軽井沢観光協会HP参照>

②秋の大収穫祭

軽井沢発地市庭では、11月3日(木・祝)~6日(日)まで4日連続で、秋の大収穫祭が行われます。秋の味覚「鍋ふるまい」、海産物祭り(岩手県大槌町のホタテ浜焼き、青森県大間町・静岡県焼津市直送のマグロ販売)、新そば祭り(軽井沢産そば粉使用)、来場者抽選会など。<詳細は軽井沢町HP参照>

③ながの銀嶺国体

来年1月27日(金)から長野県で「ながの銀嶺国体」が開催されます。軽井沢町ではアイスホッケー競技会(軽井沢町・岡谷市)が開催されます。<詳細は軽井沢町HP参照>

この冬も軽井沢は熱くなりそうです。

軽井沢演劇部「ある死刑囚の手紙」朗読会(11/18・19)は満席、キャンセル待ちとなっています。

軽井沢高原文庫・軽井沢演劇部「ある死刑囚の手紙」朗読会(東京、11/18・19)のチケット予約状況について、お知らせさせていただきます。

9/22(木)から予約受付をスタートしておりますが、現在、各回、満席となり、キャンセル待ちとなっております。

どうかご了承ください。

当公演の概要は、次の通りです。(チラシ画像→http://kogenbunko.jp/

 

 

軽井沢高原文庫 軽井沢演劇部 朗読会
『ある死刑囚の手紙』

 

◎日時

2016年11月18日(金) 19:00 開演   
2016年11月19日(土) 13:00、 17:30 開演 

※全3回 開場は開演30分前

各回出演者によるアフタートークあり  ★ゲスト 加賀乙彦(11/18)

  

◎会場  東京、明大前 キッド・アイラック・アート・ホール 

京王線、京王井の頭線 明大前より徒歩2分

〒156-0043 東京都世田谷区松原2-43-11

 

◎プログラム

朗読 『ある死刑囚の手紙』 

「ある死刑囚との対話」(加賀乙彦 著)、 「死の淵の愛と光」(加賀乙彦 編) より

 

◎出演  坂本岳大 岩﨑大(Studio Life) 山本芳樹(Studio life)  矢代朝子

◎料金  4000円 (自由席)

◎定員  各回 限定40名

◎予約開始  9月22日(木)  キッド・アイラック・アート・ホールにて受付

         電話 03-3322-5564  メール arthall@kidailack.co.jp

 

制作   軽井沢高原文庫・軽井沢演劇部  http://kogenbunko.jp

協力   キッド・アイラック・アートホール http://www.kidailack.co.jp

 

カフェ「一房の葡萄」は11/1~、冬季休業に入ります。

当館敷地内に移築されている有島武郎別荘「浄月庵」1階に入っているカフェ「一房の葡萄」は、来月11月1日から冬季休業に入ります。カフェ「一房の葡萄」の冬季休業期間は、2016.11.1~2017.4.14となります。何卒よろしくお願い申し上げます。なお、有島武郎別荘は11月30日まで見学可能です。